2016年ブラジル・リオデジャネイロオリンピックが近づくにつれて、各競技の出場権を得るための予選が多くなってきます。
11月には先日まで注目となったラグビー日本代表の7人制ラグビーのアジア予選が男子11月7・8日(香港)、女子11月7・8日(香港)と28・29日(東京)に行われます。
サッカーの男子予選はU-23アジア選手権を兼ねて2016年1月12日に開幕し、16ヵ国がグループリーグを戦い、決勝トーナメントでの上位3ヵ国が出場権を得ます。女子のアジア予選は2月29日から6ヵ国がリーグ戦を行い、上位2ヵ国が出場権を獲得することになっています。
バレーボールは男女ともワールドカップで出場権を決めることが出来ませんでしたが、2016年5月のアジア大陸予選と世界最終予選に出場権をかけます。
先日まで行われていたハンドボール女子アジア予選は5ヵ国で1位を争い、日本は3連勝したものの、アジア王者・韓国に敗れ、2016年3月に行われる世界最終予選に出場権をかけることになりました。
ホッケー女子日本代表は予選を兼ねた7月のワールドリーグで6位になり、出場権獲得は各大陸予選の結果次第になっていましたが、オセアニア予選ですでに出場権を得ているニュージーランドとオーストラリアが決勝に勝ち残ったため、その出場枠が回ってきたため、出場が決定しています。
なお、すでにバスケットボール女子は出場決定しています。
こうなって来ますと、日本代表チームがニュースで取り上げられることが多くなるとともに、そのニックネームも扱われることが多くなります。そこで代表チームのニックネームの予習・復習を今のうちにしておきましょう。
【野球】 男子=侍ジャパン / 女子=マドンナジャパン
【サッカー】 男子=SAMURAI BLUEまたはハリル・ジャパン / 女子=なでしこジャパン
【ラグビー】 男子=ブレイブジャパン / 女子=サクラフィフティーン
【バレーボール】 男子=龍神NIPPON / 女子=火の鳥NIPPON
【バスケットボール】 男女=隼ジャパン
【ハンドボール】 男子=ムササビジャパン / 女子=おりひめジャパン
【ホッケー】 男子=さむらいJAPAN / 女子=さくらJAPAN
【アイスホッケー】 女子=スマイルジャパン
【卓球】 男女=卓球NIPPON
【競泳】 男女=トビウオジャパン
【陸上短距離】 男子=韋駄天スプリンターズ / 女子=椿スプリンターズ
【シンクロナイズド・スイミング】 女子=マーメイドジャパン
【水球】 男子=ポセイドンジャパン
【新体操】 女子=フェアリージャパンPOLA
【カーリング】 女子=クリスタルジャパン
【スキー・ジャンプ】 男子=日の丸飛行隊
男子野球日本代表にニックネームが付いたのは2009年のワールド・ベースボール・クラシックでの「SAMURAI JAPAN(サムライ・ジャパン)」です。
しかし、2008年3月にホッケー日本代表が発表し、商標登録されていた「さむらいJAPAN」に似ており、日本ホッケー協会から「WBC日本代表より前に“さむらい”を名乗っていた。元祖は私たち。露出の差を考えれば、こちらがマネしたと思われる」と日本野球機構(NPB)などに抗議しました。
しかし、NPBは「商標類似」など、ルール上の問題はないとし「SAMURAI JAPAN(サムライ・ジャパン)」を取り下げなかったため、日本ホッケー協会からクレームも出ましたが、NPBは「双方の代表が親しまれ、さらに活躍できるように協力、応援をお願いしたい」とのコメントです。
そして、2012年の代表常設後は「侍ジャパン」を正式に使われるようになりました。ただ、日本ホッケー協会は「“侍ジャパン”の名前がこうして表に出ていることに関しては、複雑な思いもあります」とのことです。
野球女子代表の「マドンナジャパン」は優勝した2008年女子野球ワールドカップの開催地が愛媛県松山市であり、松山市は夏目漱石さんの小説「坊ちゃん」の舞台であり、物語にマドンナが出てくるから名付けられました。
ニックネームで最も浸透しているのはサッカー女子代表の「なでしこジャパン」でしょう。2004年アテネオリンピックに女子代表が出場を決めた時に公募され、大和撫子にちなんで採用されました。2011年ワールドカップで優勝し、「なでしこジャパン」はこの年の流行語大賞にもなりました。
サッカー男子日本代表には「SAMURAI BLUE(サムライブルー)」というニックネームがありますが、この呼び名よりも代表監督名に「ジャパン」を付けた呼び方が昔から浸透しています。「岡田ジャパン」「トルシエ・ジャパン」「ジーコ・ジャパン」「オシム・ジャパン」「ザック・ジャパン」「アギーレ・ジャパン」と来て、現在の「ハリル・ジャパン」です。
注目のラグビー日本代表はサッカーと同じく「エディー・ジャパン」ですが、海外では「ブレイブ・ブロッサムズ」と呼ばれています。これは2003年オーストラリア・ワールドカップで日本代表が強豪スコットランドに善戦した時、地元メディアが使ったのが最初とのことです。勇敢な姿を見せた日本代表に「ブレイブ(勇敢な)・ブロッサムズ(桜=エンブレムより)」と呼んでくれたものです。
スキー・ジャンプの「日の丸飛行隊」は1972年札幌オリンピックでの金・銀・銅のメダルを独占するという活躍からメディアが命名しました。
それ以外はほとんどが公募などで採用したニックネームであり、最近のものが多いのが現実です。出来ることならば、ラグビー日本代表の「ブレイブ・ブロッサムズ」のような、強さや健闘を認められ、自然発生的なリスペクトされた呼び方である方が誇らしいと思います。
ただ、「なでしこジャパン」のように一般的になるようになるためには、強くあり続けなければならないでしょう。