公認野球規則での塁間フル規格は27.43mと記載されています・・・
全力プレーって当たり前のプレーであることです。
試合中でそれが一番判るのは、一塁までのバッター走者の「全力疾走」でしょう。
去年の夏の甲子園で、あるスポーツライターの方が、このことを実名で「○○高校は出来ていなかった」とかがあり、実名で指摘したことが話題になったりしました。
私はこの全力プレーの象徴の一つである「全力疾走」は、野球選手としては当たり前のプレーだと考えます。残念ながら、高校生ではなく、TVで一番見る機会の多いプロ野球は「全力疾走」する場面がほとんどありません。
お目にかかれるのは、GAORAでよく中継している北海道日本ハムの選手たちくらいでしょう。日ハムの「全力疾走」は北海道移転後、常に首位争いできるチームに変貌した要因の一つと言われていますが、強いチームでは当たり前のことなのです。
今年、横浜ベイスターズが好調なスタートを切りましたが(現在は定位置?)、日ハムから移籍してきた森本稀哲が「よく走るようになったと言われるけど、こんなことは言われないようにしないと。当然のことですから」と言っています。
さらに読売巨人軍2軍の森脇内野守備走塁コーチは「球場に来ていただいた方に選手たちが必ずホームランを打つとか、必ず完封するとかという約束はできません。しかし、全力プレーだけは約束できます。それをみんな心掛けてもらいたいですね」と言っています。王元監督の下でホークスを常勝軍団に導いた一人です。
どうして、お手本となるプロ野球の選手は一塁までの30m弱の距離が「全力疾走」できないのでしょうか?
たぶんそれはプロですから(?)、自分が打った打球でセーフになるか、アウトになるか自分で判定してしまうからなのでしょうね。
アウトになると判定したときは、多くが全力疾走しません。それはそうでしょう。ある意味「無駄なこと」なのですから。
でも、野手が打球をファンブルしたり、送球がずれたりするかも知れません。何が起こるか判りません。
逆に、常に全力疾走しているチームを相手にすれば、それだけ相手にもプレッシャーがかけられるはずです。足の速い選手ならば、なおさらです。
ゴロだけでなく、フライだって同じことなんですよね。
全力で走ることで、諦めない心、どんなことがあっても塁に出たいという気持ちを持ち、相手にも隙を与えず、常にプレッシャーを与えて、共に緊張したプレーとなります。
その昔、中学野球の試合でファールになりそうなキャッチャーフライを打ち上げて一塁へ「全力疾走」する選手を見て、嘲笑したり、ヤジったチーム・選手を残念ながら見たことがあります。確かに強いチームであることは確かなんですが、敬意を持って対することは残念ながらできませんでした。
学童野球の場合の塁間は23m。
また、先日のこと。ある学童野球の大会を見ていたところ、内野ゴロでもフライでも一塁でアウトになった瞬間に、塁間途中で走るのを辞めてしまう子どもを何人も目にすることがありました。
確かに、そのチームは別の大会でも優勝したりしていますので、強いチームであることは確かですが、チームとしては非常に残念だと思います。
今年の葡萄隊は何が何でも一塁までの「全力疾走」はどんな場面でも欠かしていません。
決して、脚が早くない子であろうとも、手前何メートル前でアウトになろうとも、全員がしっかりと「全力疾走」してくれています。
だから、絶対に勝てるチームになるんです。
指導者の方々の熱心な指導のおかげで、いいチームになってくれました。
感謝です。
(必ず塁間は全力疾走を見せてくれた花巻東高校)