中日ドラゴンズは11月23日に2020年のコーチングスタッフを正式に発表しました。
今シーズンまで二軍監督を務めていた小笠原道大さんに代わって、二軍監督として中日ドラゴンズOBで元;東北楽天ゴールデンイーグルススカウト副部長の仁村徹さんが就任しました。二村さんは2004年以来15年ぶりに二軍監督としてドラゴンズのユニフォームになります。
現役時代の1988年に当時監督だった星野仙一1次政権下でのリーグ優勝に貢献。
その後、千葉ロッテマリーンズに移籍し、現役を引退した後は指導者としてドラゴンズ二軍監督、一軍ヘッドコーチなどを歴任、スカウト経験もあります。また、2010年からはイーグルスで監督だった星野さんに請われ、二軍監督、一軍ヘッドコーチ、スカウトも務めました。
ある意味、与田剛監督とともに、「星野チルドレン」「星野のDNAを受け継ぐもの」とでも言っても過言ではないと思います。
仁村さんは星野さんのことを、「厳しさの中に愛情があった」と言っています。プロ4年目の1987年、星野さんがドラゴンズ監督に就任。レギュラーに起用されました。当時の星野さんは血気あふれる監督でした(ずっとですが)。「よくしかられた。怖かった。だけど、監督も必死。監督とは、そういうもの」と理解しました。そこで教わったのは、基本の大切さ。何より勝負への執念。「常に勝つために前向き。甘い野球はするなと。でも、勝つだけじゃダメ」。勝っても内容が悪いと、またしかられます。勝負師の下での経験が、仁村さんの指導理念の柱となっていきました。
「(星野さんは)選手を我慢強く使う。使うと決めたら使い切る。そうしないと、選手は、人は、動かないんだと思った。短気そうに見えて、我慢強い。選手をよく見ていた。視点が違う。状態が悪く、悪い結果が出ると分かっていても、選手を使い切る」
仁村さんにとって、星野氏とは、 「人としても、野球人としても、尊敬している。すべてを教わった。若い人に伝えていけるように」。銀次は「星野仙一のような男になりたい」と言っています。
与田監督のドラゴンズ現役時代はキャプテンとしてチームをけん引し、また、イーグルスのピッチングコーチ時代にも、スカウトとしてフロントから支えてきています。
若手育成には定評があり、1998年から4年間務めたドラゴンズ二軍監督時代には、昨年引退した荒木雅博二軍内野守備走塁コーチや井端弘和さん(現;野球評論家)のアライバコンビらも育ててきました。
現在のドラゴンズ二軍にはドラフト1位根尾昂選手ら、磨けば光る原石ともいえる選手が大勢います。Bクラスからの脱却はもちろん、9年ぶりのリーグ優勝には、それら若手選手を飛躍させ、新戦力の台頭が求められます。
「強竜復活」
あの頃の、戦う集団だった強いドラゴンズを二軍から支えていって欲しいと願います。