野球小僧

吉村洋文 / 大阪府知事 vs. 井戸敏三 / 兵庫県知事

「この世の中を……、うわわあぁーん! この、この世の中ああーぁッ! うわあああーああ! この……世の中……、ああーッ! 世の中をッ!」

と、あの、元;兵庫県議がいたら、こう言いながら泣き叫んでいたかも知れません。

3月19日の夕方。大阪府・吉村洋文知事は、大阪府と兵庫県との往来を3月20日~22日の3連休中、自粛するよう要請しました。

これは、厚生労働省から大阪府・兵庫県における緊急対策の提案に基づき、「全国的に感染者が増えている中で、特に兵庫県は1人の感染者が2次感染者を生み出す平均値が1を超えている」からだというものです。そして、「爆発的な感染がいつ起きてもおかしくない大阪は1を超えていないが、感染者が増えていて警戒しないといけない状況だ」とのことです。急速に感染が拡大した場合、試算では「大阪と兵庫で次の7日間で感染者が586人」となり、さらに「次の7日間で3374人、重症者は227人」となるというものです。この内容を受け、吉村知事が発表したものです。

(吉村知事はマスクしていませんね・・・)

これに対して兵庫県・井戸敏三知事が、「これまでも不要不急の外出は控えるようお願いしており、3連休だけの問題ではない。当面は、政府の専門家会議がある来週の火曜日までの呼びかけだ」としています。

さらに、「大阪も(兵庫を名指しして自粛を)言っているようなので、あえて『大阪』と書いた」とわざわざ付け加え、「大阪だってお互いさま。あまり、人のことは言わない方がいい。コロナウイルスは県境に従って活動するわけではない」と述べ、「大阪はいつもおおげさですよね」と、ニュースを観ていると不快感を示していました。

大いに気になったのが、3月19日の発表時に吉村知事が「国の専門家から」と言っていたこと。どうして、厚生労働省から事前にでも、やんわりと発表がなかったのでしょうか。この夜には専門者会議があり、夜遅くの一般国民のほとんどが寝ようとしている時間から記者会見を開き、そこでも触れられていませんでした(翌日の3月20日に大阪府が公表しましたが)。

大阪府は1府3県の4つが隣接しています。隣り合わせているのは、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県です。海は「瀬戸内海」に面しています。一方の兵庫県は、2府2県の4つが隣接しています。直接隣り合わせているのは、京都府、大阪府、鳥取県、岡山県で、鳴門海峡に架かる大鳴門橋では徳島県とも結ばれています。

吉村知事目線(?)で考えますと、大変失礼ですが兵庫県がポイント。ただ、兵庫県には現在、感染者数「0」の鳥取県が若干隣接しています(2020年3月18日時点)が、その鳥取県の平井伸治知事は、「花見を楽しむことがあってもいいのではないか」と言及。感染リスクが低いとされる屋外イベントの開催・参加を容認する考えを明らかにした。知事は本件につては無反応です。それよりも、イベントなどの自粛における県内の経済影響などに対して、「花見を楽しむことがあってもいいのではないか」と、感染リスクが低いとされる屋外イベントの開催・参加を容認する考えを明らかにしています。

また、岡山県も感染者数「0」(2020年3月18日時点)。伊原木隆太知事は、「すでに岡山県にコロナウイルスの保菌者・患者がいてもおかしくないという前提で今、動いているところ。緊張感を持って取り組まなければいけない」とコメントしているだけで、どちらも過剰な反応はしていません。

そもそも、私たちは感染が拡がっているという数字は見ていますが、鳥取県、岡山県を含めて感染発生していない県が8県あり、感染者数が1ケタと少ない府県もあるわけです。数字が少ないのは検査していなからではないかと思われるかもしれませんが、病状があれば検査はするでしょうし、あの日本一人口の少ない鳥取県でさえ、延べ検査件数(3月15日時点)は126件実施しています。人口に対する検査割合は大阪府とは大差はないのです。

鳥取県:0.02%
大阪府:0.03%

まあ、本当はそうではなく、予防がうまく行っていたりしているのかも知れませんし、そもそもの母集団の少なさで感染が少ないというところもありますから、何とも言えないと覆いますが、風土や気候、医療体制なども含めて、少ない理由の分析をして欲しいと思いますし、そういう観点から分析しておくことは、今後にきっと役立つと考えます。

どうでもいいことですが、一時期、「茨城県で感染者が0なのは、『納豆』を食べているからだ」ということで、納豆がスーパーなどから少なくなったというウワサがありましたが、「鳥取県で感染者が0なのは、『らっきょう』を食べているからだ」というウワサは立ちませんでした。うーん、鳥取県目立っていません・・・

さてさて、現在の大阪府北西部と兵庫県南東部は「摂津国」と呼ばれた一つの国でした。「古事記(712年)」「日本書紀(720年)」には「津国」とあり、古い歴史があります。1871年の廃藩置県により、大阪府と兵庫県に分割編入されています。

疑心暗鬼になって首長同士で言い争うのではなく、元々、文化・生活圏が同じなのですから、手を取り合って(情報を密にして)、前向きな施策を考えて行って欲しいものです。

コメント一覧

まっくろくろすけ
kaminaribiko2さん、こんばんは。

ブログ拝見させていただきました。まさしく、地元の方々にとっては、いきなりの発表で「ん?」とのことだったと思います。

私の子どもたちが小中学生の頃、春と夏の甲子園へはよく試合を観に行きました。その際には、大阪市内に宿をとり、阪神電車で甲子園まで往復していました。また、出張で大阪北港付近によく行っていますが、その際には尼崎駅を利用しています。

土地勘のない私にとっては、あっという間の距離であり、大阪も兵庫もまったく同一でもあり、今回のことでは、やはり「ん?」と思えました。

一人ひとりが自分に出来ること、他人に迷惑をかけないようにするような行動をしなければなりませんね。

どうぞ、ご自身の健康にも充分にお気をつけください。

またのコメントをお待ちしています。
まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。

まあ、何というべきか・・・この3連休の状況を結果的に、吉村知事はどう評価するのか、週明けのコメントに注目ですが、何もないような気もしています。

さて、鳥取県は何しろ、海と山に囲まれた鳥取市は、農業が盛んな土地です。野菜や果物はもちろん、海産物や肉も、地元でとれた新鮮な食材が手に入りますし、自然豊かでのびのびとした住環境や、地のものを活かした健康的な食生活によって、体内環境が整えられ、同時にストレスから解放されるということでしょう。

感染が発生していない県は、どこも同じような感じに思えます。もちろん、いい意味でですよ。
kaminaribiko2
はじめまして

川西市在住の私も同様のことを書こうと思っていました。今夜、時間ができたら書きます。
eco坊主
おはようございます。

大阪ー兵庫は自粛してもお彼岸で中国以西と兵庫を通過して大阪から移動される方は多々あると思いますが・・・姪も大阪から帰ってきているはず。

ラッキョウは時期ではないから今年になってから一個も食べていない。
梨もスイカも食べていないなぁ~(笑)
このままで鳥取と島根が推移すれば何かしらの理由があるやもしれないけど、それはないだろうな。
>疑心暗鬼になって首長同士で言い争うのではなく・・・・
鳥取と島根=山陰 鳥取と岡山=東中国のように仲良く(?)ね!

★加えて鳥取は”陸の孤島”だから!!
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