積極性とは進んで物事を行おうとする性質のことです。
さて、野球のバッティングにおける積極性とは初球からどんどんと振ってくるスタイルだと考えます。
ただし、そこには自分のスイングが出来、さらに鋭く、力強く振りぬけることです。
こういう積極的なスタイルを見せられれば、相手バッテリーも一筋縄ではいかない相手だと考えることもあるでしょう。
2001~2013年のイチロー選手のカウント別バッティング成績を調べてみました(ボール-ストライク; 打率)。
0-0;.382
1-0;.377
2-0;.329
3-0;.167
0-1;.371
1-1;.342
2-1;.389
3-1;.339
0-2;.247
1-2;.225
2-2;.278
3-2;.316
ちなみに、この間の通算打率は.321です。
初球の打率の高さ(.382)が非常に目立ちます。また、2球目(1-0;.377、0-1;.371)も高打率であることが判ります。
また、バッター有利でピッチャーがストライクの欲しいカウントの打率(2-0;.329、2-1;.389)も良いです。
逆に2ストライクと追い込まれてからは(0-2;.247、1-2;.225、2-2;.278、3-2;.316)と打率は低いのが判ります。
要するに、あのイチロー選手であっても追い込まれてから高打率を残すことは難しいのが判るのです。
ましてや中学生になればなおさらです。
ピッチャーはフォアボールはやっぱり嫌うものです。ですから、早いうちにストライクを取りに来る。
そこで初球またはファーストストライクを狙うのはとても重要なことなのです。
イチロー選手は、そんなことも考え、ファーストピッチ、ファーストストライクを狙っているのだと考えます。
でも、イチロー選手だから出来る、中学生だから出来ないということではありません。
イチロー選手はイチロー選手のステージ、中学生は同じ中学生のステージですから、レベルは違えども、条件は一緒なのですから。
ただ、一つ考えなければいけないことは、ピッチャーにとって球数を使わずに済むということ。また、それが偶然(配球を読まずにあてずっぽう)の結果に結びつく可能性もあることです。
これは、0-2、0-3、1-2や1-3など、ピッチャーがストライクが欲しい時に手を出して、凡打するときも同じことです。
果たして、それは今、打つべきボールだったのかどうか。
自分が鋭く、強くスイングできる狙っている(チームから指示のある)球種、コースのボールであることが基本であって、何でも振れば積極性があるということにはなりません。
積極性と無謀は違うのです。
相手はいいピッチャーだから・・・なんてことは負けたチームの言い訳でしかありません。
相手がよかったから・・・で済ませていれば、次も同じことを繰り返してしまいます。
力負けしていると感じれば、次の一球、次の打席で少しバットを短く持って、コンパクトに強く振ったり、打席の立つ位置を変えたりという工夫も必要です。
状況に応じて考え、変化して進化していかなければ、いい結果を生み出すことには繋がりません。
これから大会が進むにつれて、情報の少ないチーム、対戦したことのないピッチャーと当たっていきます。
そういうときこそ、積極的なバッティングを心がけることです。
好球必打
それが、今後自分自身を、チームを上昇気流に乗せられるかどうかにも繋がっていくと考えます。
(人生も好球必打)