「抗体検査」とは、「過去」にそのウイルスに感染していたかを調べる検査です。
ウイルスに感染すると形成される抗体(タンパク質)が血液中に存在するかを調べます。体内に抗体ができるまでには時間がかかることから、「現在」そのウイルスに感染していないことの検査に用いることは難しいとされています。ちなみに、ウイルスに感染した場合だけでなく、ワクチンを打ったことによって抗体ができた場合にも陽性となります。
よって、抗体検査は自治体が公表している新型コロナウイルスの検査実施数にカウントされません。
ということで、私、要注意人物として、「風しん」の抗体検査を受けました。
日本では、1962年4月2日~1979年4月1日に生まれた女性の方は、中学生のときに「先天性風しん症候群」の発生を減少させることを目的として、学校で集団接種として1回は風しんの予防接種を受けていますので、これまで接種率が高く維持されていました。
一方で、1979年4月1日以前に生まれた男性については、風しんの定期接種を受ける機会はまったくありませんでした。このときに中学生だった1974年4月2日~1987年10月1日に生まれた人は、それまでと比べて接種率が激減し、定期接種として受けられるようになった男性も接種率は高くありませんでした。
そのため、2001年11月7日~2003年9月30日までに期間に限って、1974年4月2日~1987年10月1日に生まれた人について、定期接種として1回の接種機会を与える経過措置が設けられましたが、この接種率も低いままでした。
その結果、定期接種の機会がなかった1979年4月1日以前に生まれた男性と、接種率の低かった1979年4月2日~1987年10月1日に生まれた人は、風しんにかかりやすいということです。
つまり、私はこの期間のど真ん中であるため、特に注意すべき人物として、風しんに対する免疫の有無を抗体検査によって調べ、免疫がついていなければ風しんワクチンを接種することによって、社会全体の風しんの流行そのものを抑制し、周囲の妊婦が風しんウイルスに暴露されないようにすることが求められているということになるのです。
全国的には、2008年では293人、2009年では147人、2010年では87人と年々減少していましたが、2011年では378人、2012年では2386人、2013年では14357人と大きな流行となりました。特に、男性10985人(76.5%)、女性3372人(23.5%)で、男性は女性の3倍以上の報告数です。その後、2014年になり、報告数は激減しましたが、この大流行した2012年~2013年において、先天性風疹症候群の新生児が44人報告されており、今後においても流行を注意すべき感染症であり、2008年からは「五類感染症」として全数把握疾患に位置付けられています。
風しんとは、風しんウイルスに感染した人の鼻やのどの分泌物に含まれるウイルスが咳などによって排出され、他の人がこれを吸い込むことにより、発熱したり、顔から手足へと広がる赤い発疹が出現したり、耳や首の後ろ、後頭部下などのリンパ節が腫れてきたりする感染症です。
潜伏期間は、2~3週間です。症状はほとんどの場合は穏やかで、感染した人の内、30%くらいの人は症状がはっきりしません。子どもでは、通常赤い発疹が最初のはっきりした症状ですが、年長児や大人では、この赤い発疹の前に「微熱」「気分不快」「上気道炎」「結膜炎」「リンパ節腫脹」といった症状が出現することがあり、特に大人が感染した場合は一般に重く、高熱が持続したり、関節痛を伴うこともあります。
特に注意しなければならないのは、妊娠の早期のお母さんが風しんに感染すると、ウイルスがお腹の中の赤ちゃんに感染し、妊娠12週未満での感染では、約85%の確率で何らかの影響を受けてしまうということです(先天性風しん症候群)。
私の場合、抗体検査の結果、抗体価が基準値より低い場合には、「新型コロナウイルスワクチン」よりも先に、「麻しん風しん混合(MR)ワクチン」の予防接種を受けることになりそうです。
現在、結果待ちです・・・。
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