1950年から幼稚園を運営していた学校法人森友学園が、「瑞穂の國記念小学院(みづほのくにきねんしょうがくいん)」という小学校を設立する計画を立てました。
そこで森友学園は2016年に大阪府豊中市で国有地を買うことにしましたが、2017年2月9日付の朝日新聞が「森友学園に売った国有地の値段設定」「塚本幼稚園の教育方針」「安部首相夫人がこの幼稚園に関係している」というような内容の記事を掲載したのがきっかけです。
森友学園が設立しようとしていた小学校の建設予定地は国有地でした。土地の値段は元々10億円以上でしたが、地下3mまでゴミが埋まっていて土が汚染されていたという理由で、国(財務省)に9億5600万円に値下げしてもらいました。しかし、森友学園が、地下9mまでゴミが埋まってるいから、ゴミ処理費用を考慮し、もっと安くするように首相の名前を出しながら、財務省に圧力をかけたと言われています。そして、最終的に土地の値段は1億3400万円になりました。
そもそも、ここからゴミが大量に埋まっている原因として、昔、この土地には池が4つあり、結構深い池だったそうです。そこで、ゴミ処理に困った豊中市は分別もせずに池にゴミを捨てていました。ですから、この土地は掘ればゴミは出るし、土も汚染されているのだそうです。
ただし、森友学園側の言う「地下9mのところまで2万tのゴミが埋まっている」ということはなく、3mより深いところにゴミはなかったという調査結果が出ています。元々、訳ありの土地だったとのことですが、そこへ訳ありの人が、訳ありの人の威を持ち出して、訳の分からないことになったと言うことです。
さらに、森友学園は小学校を作るときの工事費を、「大阪府私立学校審議会に7億5600万円と提出」「国土交通省に23億8464万円と提出」「施工業者は大阪府建築振興課に15億5520万円とする契約書を提出」という申請をしていました。同じ工事なのに、申請金額が違うと言うのは、補助金目当てだったのではないかと言われています。例えば23億8464万円の申請に対しては国土交通省から補助金が5640万円も出るそうです。
そして、ここのところの話題は決裁文書(公文書)改ざん問題です。国の行政機関における決裁とは、集団的な意思決定のことで、文書をもって行われる一連の手続きの略称です。通常、決裁は担当課の担当者が起案し、担当者→係長→課長補佐→担当課長の順に審査が行われ、その局の総務省の審査ラインの局総務課長→局長といったように上がっていきます。もちろん、修正がある場合はその都度、文書の差し替えを行います。よって、元の文書は通常廃棄されます。森友学園の国有地売却の決定は、近畿財務局が担当し、財務省が書き換えを行い、決裁内容を大きく変えていました。
あ、さて、中日ドラゴンズの外国人選手たちが、戦前のマイナス期待を裏切って、凄まじい活躍を見せています。先週、ナゴヤドームで行われていた広島東洋カープ3連戦では、米国市民権取得手続きの為帰国した、ダヤン・ビシエド選手に代わって一軍登録されたスティーブン・モヤ選手が、いきなり4安打3打点と大暴れして勝利に貢献すると、翌日の第2戦には8回に来日初ホームランとなる決勝ソロ、2安打1打点で連日のお立ち台に上がりました。更なる驚きは、3戦目にも1打席目からヒットを放つと、3打席連続で安打を放ち、3戦連続のマルチ安打とし、3試合で13打数9安打、打率.692と驚異的な成績を残しました。5連敗中だったチームの連敗を止め、開幕3連敗になった王者・カープに3タテを食らわせる原動力となり、一躍、脚光を浴びる存在となりました。
このモヤ選手に限らず、開幕から、散々な守備で私もヤリ玉に挙げたアルモンテ選手を含め、今季の外国人の働きは近年にない際立ち方です(成績は4月24日時点)。
ソイロ・アルモンテ
20試合82打席75打数27安打 ホームラン4本16打点 打率.360 出塁率.415 OPS1.001 得点圏打率.579
ダヤン・ビシエド
16試合65打席58打数15安打 ホームラン3本9打点 打率.259 出塁率.323 OPS.806 得点圏打率.167
スティーブン・モヤ
3試合13打席13打数9安打 ホームラン1本4打点 打率.692 出塁率.692 OPS1.769 得点圏打率1.000
ディロン・ジー
4試合4先発0勝3敗0ホールド0セーブ 2QS 2完投 防御率4.00 16奪三振 WHIP1.22
オネルキ・ガルシア
4試合3先発3勝0敗0ホールド0セーブ 2QS 0完投 防御率1.86 22三振 WHIP1.14
ライデル・マルティネス
二軍3試合1勝0敗0セーブ 防御率0.75 9三振
アルモンテ選手は一時、得点圏打率6割超の圧倒的な勝負強さを発揮し、打率.360(1位)、16打点(2位)、ホームラン4本(5位)と打撃主要3部門で上位に位置しています。ピッチャーでもガルシア選手が3試合に先発して無傷の3連勝。4試合に先発したジー選手は未勝利ながら、2試合に完投しており、これはセ・リーグトップです。
昨年はビシエド選手の帰国まで1ヵ月以上かかりましたが、今回の帰国は1週間くらい(と言われている)で、再来日後、どのように外国人を起用することになるのかが注目です。ただ、ジー選手が出場選手登録を抹消され(右手の血行障害?)、外国人枠に1つ空きが出来たのは、不幸中の幸いであり、そこを上手く活用するのも監督の手腕だと思います。
現状ではアルモンテ選手、ビシエド選手、モヤ選手の野手3人、ガルシア選手のピッチャー1人とする策が有力だと思いますが、3人を同時に守備に着かせるのは、自滅行為にも等しいと思います。何しろ、モヤ選手の外野守備はアルモンテ選手の守備と以下と言われていますから。
さて、この近年大当たりの外国人選手を獲得してきたのは、昨年まで一軍ピッチングコーチだった友利結編成部国際渉外担当です。シーズン終了前に異例の異動でコーチを外れた後は素早く米国に飛び、情報を集め、各地で交渉を重ねてきました。
友利渉外担当は森監督の存在について、「頭が上がらないよ。プロの世界に入ってから、今までずっとお世話になってきてるんだもん。ただ、この人のためなら…と思わせる人。面倒見もいいし、今の時代に少なくなってきた義理人情に厚い人。これからも、その気持ちに代わりはないだろうね」と語っています。
一方の森監督は、「すべてを言わなくても、すべてを察して、理解してくれる男だな。1から10までじゃなくて、1から3か4まで話せば、10を理解してくれる人間。そんなヤツだよ、アイツは」と友利渉外担当を評価しています。
こちらの森友は外国人選手の成績改ざんもなく、健全な運営状態です。
ただ、この2日間はダメです。肝心なところで機能しないのは問題です。