「揺れる警視庁 1200万人の人質」は、名探偵コナン第107話として、単行本第36巻（2002年2月18日発売）～第37巻（2002年4月18日）に収録されており、TVアニメでは第304話として2003年1月6日に放送されました。
この話の回は、私的にはコナンの中でも好きなシリーズです。もちろん、原作を読んだときも印象的な話ですが、お正月に放送されたこともあって、強烈な印象も残っています。
現在、YouTubeの公式チャンネルで2020年12月31日まで期間限定配信されています。2時間スペシャル（実質は約1時間30分）ですので、余裕をもってご視聴ください。
コナンと少年探偵団の子どもたちを連れて強盗事件の実況検分をしながら、佐藤刑事は3年前の連続爆破事件を思い出していた。犯人の罠にかかり、最後の爆弾の在りかを突き止めるのと引き換えに殉職していった松田刑事。佐藤刑事の携帯電話には、その時から消すことができない、松田刑事からのメールが残っている。松田刑事の最後のメールには、爆弾の場所と、「あんたの事、わりと好きだったぜ」という文が付け加えられていて、佐藤刑事はこの事件と松田刑事のことが忘れられないでいた。
3年後の11月7日、7年前と3年前に爆弾事件が起きた日に、また、爆弾予告電話があり、捜査にきた白鳥警部はこのことを高木刑事に話し、「佐藤さんがまだ彼のことを引きずっているなら、我々には勝ち目はないよ」という。捜査を終え、車に乗りこんだ白鳥警部の車が佐藤刑事やコナンたちの目の前で爆発。重傷を負った白鳥警部が佐藤刑事に手渡した犯人のメッセージは、「俺は剛球豪打のメジャーリーガー さあ延長戦の始まりだ･･･」とあり、3年前の連続爆破事件で送られてきた犯人の予告状と似た文面だった。そして、同じメッセージが警視庁にも送られていた。警視庁では文面から爆弾は2つ、爆発時刻は翌日の正午と午後3時と推測し、緊急配備を敷く･･･。
ストーリーのメインとなるのは、コナンのストーリーの中で最も基本線となる（？）佐藤刑事と高木刑事の恋物語ですが、また、登場回数が少ないにも関わらず、強烈な印象を残した、松田陣平と萩原研二の爆発物処理班コンビが登場する事件として有名です。
また、コナンシリーズ中でも、私の好きな名言が出てくる話でもあります。
コ：いるかもしれないんだそこに、この世で一番死なせたくない大切な奴が･･･。ゴメンね、高木刑事･･･
高：いや･･･。なあ、コナン君、ついでだからもう一つ教えてくれよ･･･。君はいったい･･･何者なんだい？
コ：ああ･･･知りたいのなら･･･。教えてあげるよ･･･。あの世でね･･･
佐：忘れさせてよ～バカ～！
高：ダメですよ、忘れちゃ･･･。それが大切な思い出なら忘れちゃダメです･･･。人は死んだら、人の思い出の中でしか生きられないんですから･･･
この期間限定公開は、単行本の「名探偵コナン 警察学校編」の発売を記念してのものです。
警視庁警察学校の同期だった、降谷零、松田陣平、伊達航、萩原研二、諸伏景光の5人の学校生活が描かれています。
松田陣平と萩原研二のモデルは、「太陽にほえろ！」に刑事役として出演していた、松田優作さんと萩原健一さんです。ちなみに、萩原研二は原作には登場しておらず、アニメ化にあたって新たに描かれたものです。
また、エピソードで登場した松田陣平は、2016年の映画版「純黒の悪夢（ナイトメア）」の回想シーンで再登場しています。
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