「自分たちの隣人や地域に恩返しするために、他人のためにいつもより多くのことをする時期、それがクリスマスなのです」
2015年の米国でのお話です。
ペンシルベニア州ハリスバーグに住むトレーシー・フォークスさんは、地元のスーパーのウォルマートでの取り置き商品の購入をキャンセルしなければならないと思っていました。「2015年は大変な年でしたからね」と語りました。
2015年は、一つ間違えば世界経済がどん底になりかねないような出来事が相次ぎました。欧州ではギリシャ危機、フランスでの2度のテロ、大量の難民流入問題など。中国では経済の行き詰まりによって株価が急落、原油価格の下落も世界経済の波乱要因でした。
米国では2008年年12月のリーマン・ショックからの緩やかな景気回復が進み、5月にはNY市場ダウ平均株価は1万8312ドルの史上最高値をつけました。その後も雇用改善が続いたものの、8月にはNYダウが1万5000ドル台まで急落し、景気は再び停滞気味となりました。しかし、秋口から景気も回復し、米国経済は危機から回復する様子を見せてきた年です。
さて、12月14日の午後、地元のウォルマートに立ち寄ったトレーシーさんは大変驚くべき事態に出くわします。なんと、見知らぬ人が、自分の取り置き商品の代金を払ってくれていたそうです。「今日は、本当に忘れられない日でした」と、トレーシーさんは涙ながらに話しました。
ハリスバーグのウォルマートでは12月14日に、「サンタB」と名乗る人物がトレーシーさんの買い物ばかりでなく、その店舗の約1000万円分ものクリスマス用の取り置き商品の代金を支払ったそうです。
この「サンタB」はペンシルベニア州メカニクスバーグのウォルマートにも、約1000万円を寄贈して、この店舗全体の取り置き商品の代金を完済してしまっていたそうです。
翌12月15日、トーマス・エツェル・Jr.さんも、「失業してしまったので、今年は取り置き商品プランを使わなければならない最初の年でした。この優しさが、私にとってどれほど大きな意味を持つかを、語り尽くすことができません」「本当に正直に言って、私は本当に恵まれていると思います。大きなお取り置き商品プランではなかったかもしれませんが、クリスマス・スピリットは尊いと真に感じることがきましたからね」と、自分も「サンタB」の恩恵を受けたと語っています。
また、12月10日頃、オハイオ州でも、もう一人のシークレットサンタが、ウォルマートの2店舗でお客さんのホリデー用取り置き商品の代金を完済するために、約1200万円以上の大金を支払っていったことがわかりました。
4人の子供の母親でオハイオ州にあるウォルマート店舗のお客、タラ・ニールさんは、「たぶん、これは私が今までに経験した最高のクリスマスですね。とにかく、とても幸せです」「3歳の娘のために取り置きしていた『アナと雪の女王』のベッドの代金が完済されていたんです」と、見知らぬ人の親切な贈り物のことに感謝を表していました。
ウォルマートによれば、フロリダ州では取り置き商品の代金を完済するために、約2400万円の大金を2店舗に寄贈していった匿名の人物もいたそうです。
3人のシークレットサンタが支払った額は、3つの州で約6000万円になったそうです。
シークレットサンタはと、キリスト教の伝統に由来するクリスマスの伝統であり、グループやコミュニティのメンバーに贈り物をする人がランダムに割り当てられ、その身元は秘密のままとするものです。
ウォルマートの広報は、「お客様が匿名で他人のお取り置き商品の代金を完済するのを見ると、お互いをサポートしようとすることの素晴らしさに気づかされます。当社が、このようなランダムに起きる思いやりに関わることができて誇りに思います」とし、「自分たちの隣人や地域に恩返しするために、他人のためにいつもより多くのことをする時期、それがクリスマスなのです」と、コメントしています。
まさに、「サンタが街にやってきた」ですね。
■外出の際は、手洗い、咳エチケット等の感染対策や、「3つの密」の回避を心掛けましょう。
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