【碁は別名「手談」と云い、
〝口を閉じて石に語らせる〟
という不思議な遊びである】
思えば、
用のないヒトと
逢って愉しく語り合う
という機会がめっきり減った
気の置けないヒトと
飲食しつつ閑談する
という時間ほど
楽しいことはない
スタバやマクドなどで
二人で話し込んでいる女性が多い
男性はたいてい独りであり
わたしも例外ではない
さしさわりがなく
心地よい刺激がある話をするには
相手と場所と話題を選ばないとダメだが
実際そのあたりなかなか難しい
そこをまずクリアするのが
同好の士ぐらいではあるまいか
しかも足場が良く、費用も掛からず
寒々としていない場は多くない
わたしが
「趣味の会の世話人」を務めた3年間
〝公民館でのリアル碁会という場〟を
どんな状況になってもなんとか閉鎖せず
絶対に解散しない、と声を挙げ続けたのは
こういう発想に基づいているのである
そのためのコミニュケーションツールが
二つブログであり、一斉メールであった
黙って思うだけでは、絶対に伝わらない
例会のたび大声を張り上げることはできない
だから〝道具〟は必要だったのである
一方で、
コロナ渦の人数制限に対応するためもあり
大部屋の他に、静謐環境の和室を確保しつつ
高齢化のネックとなる設営撤収当番の慣習を
短絡思考で一律義務化しないよう呼び掛けたのも
「会員ファーストの発想」からだった
また所作とマナーが悪くては
いろんな価値観を持つ会員同士で
いざこざが起きることは避けられない
〝待った〟や〝口三味線〟は
危険極まりない行為なのである
分かる人には分かってもらえたようだが
分からない人には分からないままである
残念だが、説得にも限りがある
この辺が多様な価値観の壁か、
と、いま思い返している