【「3級」「初段」が強くなれないのは何故か?】
相手の石を10個取るより
自分の石を20個取られない方が
勝つためには重要である
級位者が
なぜ勝てないのか
なぜ昇格できないのか
と悩んでいるとする
その根本問題はスバリ
「守りが弱い」ためである
相手の石を「殺す」のが面白く
いつもそればかり考えるが
自分の石が「生きる」ことに
あまりに無頓着すぎる
これがアマの傾向である
遅まきながら今ごろになり
ようやく実感しているが
わたしの弱みもここにある
人にアレコレ言う資格はないな
小さい石を取るのに
大きい石を取られる
だから負けるのである
何故こんなことになるのか?
ひとつには、
「隅の死活」を教えることに
偏しているためではないか?
囲碁本の多くは
「殺し」「サバキ」に紙数を割くが
「生き」「シノギ」の扱いが小さい
後者は地味で面白味がないためだろう
プロの石は滅多に死なない
アマも強い人ほどシノギが上手い
碁も野球も「守り」を忘れては
コンスタントに勝つことは
できないとしたものである
既に死んでいる石に気付かず
最期にトドメを刺された級位者が
驚きの大声を発することがある
観戦者からも歓声が上がる
碁会の静寂が一瞬にして破れ
苦笑と和みが広がる瞬間である
これだから碁は止めなれない