【人倫は、世の秩序の根本なり の巻】
■朱子の一節に
父子 親(しん)あり
君臣 義あり
夫婦 別あり
長幼 序あり
朋友 信あり
これ人の大倫なり
とある。
すべて自然に定まっている人間の順序あるいは区別、
すなわち君臣、父子、夫婦などの間柄や
人として行うべき道のあり様を指し示している。
これが安土桃山から徳川に連なる太平の世の礎となったのである。
明治天皇御製および意訳
何事に思い入るとも人はただ
誠の道を踏むべかりけり
何を行うにしても
まことの道を歩きなさい
世の中の人の司となる人の
身のおこなひよ正しからなむ
人の上に立つ者は
自身の行いが正しいかどうかを
常に自身で問わなければならない
家富みてあかぬことなき身なりとも
人の務めに怠るなゆめ
家が富み飽くほどの財産を築いたとしても
自身の務めを怠ってはいけない
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