前期高齢者の仲間入りして
2カ月あまりが過ぎた
元気は元気なのだが
あちこちが痛む日々
この一カ月の体調は
低空飛行が続いている
部品が古くなってきたので
当然といえば当然だが
この状態にまだ慣れない
この先 ずっとこんな調子か
冬めいてきたこともあり
上向きは期待薄である
でも悪いことばかりじゃない
こころは多少丈夫になった
よいこと、わるいことが
混じり合っていても
若い頃のように
ざわざわすることは稀だ
「初めての経験」が少なくなり
安心感と喪失感が混じり合う
早く夏が来ないかなぁ
と つぶやいている
老いはわするべし
又 老いは忘るべからず
横井也有「鶉衣(うずらごろも)」(1787~88年)
よこい・やゆう 江戸期の武士、国学者、俳人。尾張藩の要職を歴任し、齢五十三で隠居してからは、多芸多才の風流人としての後半生を三十年近く歩んだ
* * *
老人は、
得てして
自分たちの過去の過ちを
棚に上げて、
すぐむきになって
若い人たちを非難する
悪い癖がございます。
加藤道夫「なよたけ」(昭和21年)
年寄はね、
何でも自分の若い時の生計(くらし)を
覚えていて、
同年輩の今の若いものも、
万事自分のして来た通りに
しなければならない様に考える。
夏目漱石「明暗」(大正5年)
いつの時代でも、
老人は、
概して、
長広弁をふるいたがる。
長谷川伸「荒木又右衛門」(昭和11~12年)
◇
夕映えが美しいように、
老人の場所から見た世界は
美しいのです。
伊藤整「変容」(昭和42~43年)
人の言葉の誠あるを、
嬉しと思ふは世間(よのなか)の、
なべて老(おい)のつね。
滝沢馬琴「占夢南柯後記」(1812年)
老いたる人の心は遺失すべからず。
三善清行「藤原保則伝」(907年)
ふむふむ
妙に納得してしまう私は、そろそろ老人の域でしょうか。
なかなか、心穏やかには、難しゅう御座います。
とりあえず、宝酒造から景品が送られて来なかったことに落ち込んでしまう小心者です。