相棒たち

smash・桜子・ポロ・カフェラテ・knee・「あゆ」は天寿を全うし、独りになった相棒「カプチーノ」。

轍(わだち)・・・昔こんな「詩」があった:その97

2020年12月19日 | 詩・唄・歌・曲
♪ 『あいつを棄てた女は 今頃別の男の部屋で
♪ おそらく 可愛い涙混じりに 鮮やかな嘘を身にまとっている
♪ 自分の何処が魅力か 数え尽くして知り抜いていて
♪ あいつの悲しい程の純愛を 階段昇る様に
♪ 踏みつけて行った 踏みつけてった
♪ 恋はいつでも必ず 独法師の影踏みゲーム
♪ 足元にあるのに追いつけない
♪ 追えば追う程きっと 取り残されてゆく
♪ 気がつけば いつも夕暮れ』

♪ 『違うわ別れた夜の あの娘の姿見てないからよ
♪ 一晩 私の部屋で泣いて 血を吐く程に泣いて
♪ 謝り続けていたわ
♪ 確かにそれはあの娘の 心変わりが すべてだったわ
♪ けれども あの娘なりにいつも 一所懸命いつも
♪ 生きようとしてる 生きている
♪ 恋はいつでも必ず 両刃の剣と同じ
♪ 傷つかない方が きっと嘘をついてる
♪ 斬りつけていった方が 斬りつけられた方より
♪ 傷つく事だって あるはずよ』

♪ 『あの娘を棄てた男は 今頃別の 女の部屋で
♪ 自分の 掌の広さと 懐の狭さを 身に浸みているさ
♪ あの娘は 自分の姿を 口に出すのが 下手だったから
♪ 男は あんなにすてきなひとを 酒を変える様に
♪ 飲み捨てて行ったに 決まってる
♪ 恋はいつでも 必ず あみだくじみたいなものさ
♪ たどる奴以外は道程を知らない
♪ ひとしきり風吹けば 風紋が消える様に
♪ 見て見ぬふりの藪の中』

詩・曲・唄:さだまさし「検察側の証人」

YuoTubeへのリンク
https://www.youtube.com/watch?v=gN6kCn-oiNY


1980年発表のアルバム「印象派」に収録された詩。

芥川龍之介の『藪の中』を模範とした詩だと言われている。

1番・2番・3番で、3人のそれぞれ異なる証言が詩われている。
当事者との関わり方次第で見えている景色は違う。

昨日掲載した「第三者」(1981年発表)は、
「検察側の証人」のアンサーソングだと、さだ本人が語っている。

当事者ではない「第三者」が語る証言は、どれも真実のようでもあり、
真実ではないのかもしれない。

真実は当事者しか知らない・・・藪の中。

YuoTubeへのリンク・・・「第三者」
https://www.youtube.com/watch?v=dXxUtFclv6U