♪ 病室を出てゆくというのに
♪ こんなに心が重いとは思わなかった
♪ きっとそれは
♪ 雑居病棟のベージュの壁の隅に居た
♪ あのおばあさんが気がかりなせい
♪ たった今飲んだ薬の数さえ
♪ すぐに忘れてしまう彼女は しかし
♪ 夜中に僕の毛布をなおす事だけは
♪ 必ず忘れないでくれた
♪ 歳と共に誰もが子供に帰ってゆくと
♪ 人は云うけれどそれは多分嘘だ
♪ 思い通りにとべない心と動かぬ手足
♪ 抱きしめて燃え残る夢達
♪ さまざまな人生を抱いた療養所は
♪ やわらかな陽溜りと哀しい静けさの中
♪ 病室での話題と云えば
♪ 自分の病気の重さと人生の重さ
♪ それから
♪ とるに足らない噂話をあの人は
♪ いつも黙って笑顔で聴くばかり
♪ ふた月もの長い間に
♪ 彼女を訪れる人が誰もなかった
♪ それは事実
♪ けれど人を憐れみや同情で
♪ 語れば それは嘘になる
♪ まぎれもなく人生そのものが病室で
♪ 僕より先にきっと彼女は出てゆく
♪ 幸せ 不幸せ それは別にしても
♪ 真実は冷やかに過ぎてゆく
♪ さまざまな人生を抱いた療養所は
♪ やわらかな陽溜りと哀しい静けさの中
♪ たったひとつ僕にも出来る
♪ ほんのささやかな真実がある
♪ それは
♪ わずか一人だが彼女への見舞客に
♪ 来週からなれること
詩・曲・唄:さだまさし「療養所」
YuoTubeへのリンク
https://www.youtube.com/watch?v=a99TSrLIfMc
1979年、アルバム夢供養に収録。
さだは大学を中退した頃に肝炎を患って故郷「長崎」に帰った。
その入院生活の体験をもとに作られた詩だと言われている。
療養所と書いて、サナトリウムと唄う。
優しい旋律の中に、哀しい現実を突き付けながらも「慈しむ」心情が流れてくる。
♪ こんなに心が重いとは思わなかった
♪ きっとそれは
♪ 雑居病棟のベージュの壁の隅に居た
♪ あのおばあさんが気がかりなせい
♪ たった今飲んだ薬の数さえ
♪ すぐに忘れてしまう彼女は しかし
♪ 夜中に僕の毛布をなおす事だけは
♪ 必ず忘れないでくれた
♪ 歳と共に誰もが子供に帰ってゆくと
♪ 人は云うけれどそれは多分嘘だ
♪ 思い通りにとべない心と動かぬ手足
♪ 抱きしめて燃え残る夢達
♪ さまざまな人生を抱いた療養所は
♪ やわらかな陽溜りと哀しい静けさの中
♪ 病室での話題と云えば
♪ 自分の病気の重さと人生の重さ
♪ それから
♪ とるに足らない噂話をあの人は
♪ いつも黙って笑顔で聴くばかり
♪ ふた月もの長い間に
♪ 彼女を訪れる人が誰もなかった
♪ それは事実
♪ けれど人を憐れみや同情で
♪ 語れば それは嘘になる
♪ まぎれもなく人生そのものが病室で
♪ 僕より先にきっと彼女は出てゆく
♪ 幸せ 不幸せ それは別にしても
♪ 真実は冷やかに過ぎてゆく
♪ さまざまな人生を抱いた療養所は
♪ やわらかな陽溜りと哀しい静けさの中
♪ たったひとつ僕にも出来る
♪ ほんのささやかな真実がある
♪ それは
♪ わずか一人だが彼女への見舞客に
♪ 来週からなれること
詩・曲・唄:さだまさし「療養所」
YuoTubeへのリンク
https://www.youtube.com/watch?v=a99TSrLIfMc
1979年、アルバム夢供養に収録。
さだは大学を中退した頃に肝炎を患って故郷「長崎」に帰った。
その入院生活の体験をもとに作られた詩だと言われている。
療養所と書いて、サナトリウムと唄う。
優しい旋律の中に、哀しい現実を突き付けながらも「慈しむ」心情が流れてくる。