相棒たち

smash・桜子・ポロ・カフェラテ・knee・「あゆ」は天寿を全うし、独りになった相棒「カプチーノ」。

轍(わだち)・・・昔こんな「詩」があった:その33

2020年10月12日 | 詩・唄・歌・曲
♪ あなたの後ろ姿に そっと別れを告げてみれば
♪ あなたの髪のあたりに ぽっと灯りが さしたような
♪ 裏の木戸をあけて 一人夜に出れば
♪ 灯りの消えた街角 足も重くなるけれど
♪ 僕の遠いあこがれ 遠い旅は捨てられない

♪ 許してくれるだろうか 僕の若いわがままを
♪ 解ってくれるだろうか 僕のはるかなさまよいを
♪ 裏の木戸をあけて いつか疲れ果てて
♪ あなたの甘い胸元へ きっともどりつくだろう
♪ 僕の遠いあこがれ 遠い旅の終わるときに

♪ 帰るその日までに 僕の胸の中に
♪ 語りきれない実りが たとえあなたに見えなくとも
♪ 僕の遠いあこがれ 遠い旅は捨てられない

曲・詩・唄:小椋 佳「木戸をあけて」

YuoTubeへのリンク
https://www.youtube.com/watch?v=eqx_jLVHySg


中学3年の秋から書き始めた日記に、家出の記録はない。
それ以前にも家出をした記憶はない。
裏木戸のある家にも住んだ事はないが・・・

この詩は「家出をする少年がその母親に捧げる歌」という副題がついている。

1969年10月9日午前7時45分と記録されていた。
5年半暮らした三浦半島の漁村から、品川区二葉の4畳半のアパートへの旅立ち。
新幹線と貨物線路のすぐ脇のアパートで踏切も近かったので三浦の静けさとは天と地の差。
今はJR湘南新宿ラインが走り近くに西大井駅も出来た。

通勤は片道2時間超から、徒歩数分に。
三浦の海は好きだったが、あの家から離れたい訳もあった。
初任給で買った机と布団、荷物は少なかったが、親父がトラックを借りて走ってくれた。

『いつ帰って来てもいいようにしておくからな』と親父は言ってくれた。
仙台からの出向明けで横浜勤務が決まった時、一瞬頭をよぎったが・・・
年内に熊谷転勤だと告げられた。

故郷だと思いたかったが・・・
今では帰りたくない場所になってしまった。

いつかずっと遠い昔。
外で嫌な事があった時や、遠くへ遊びに行ってひどく疲れた時に、
夕暮れの中に長屋の屋根を見つけ、家の明かりを目の前に見た時、
泣き出したいほど嬉しかった。
将棋盤を拾った裏山からは子供会の広場や長屋の屋根が望めた。

中学3年までを過ごした、久保町の長屋の辺りが懐かしい。
この曲を聴くと、そんな事を想い出す。




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