忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

ガチコメ的「信頼関係構築ノウハウ」

2008年02月24日 | 過去記事
■2008/01/02 (水) ガチコメ的「信頼関係構築ノウハウ」1

元旦の日記にも書いたが、今年の初詣は伏見稲荷に参拝した。

マイナス2度。

私には涼しくて過ごしやすい気温だが、普通の人には寒い気温だと知っている。アウアウ!

しかし、Tシャツ一枚で出歩くのも芸人みたいなので、仕方なくコートなんぞを引っ張り出して着る。首のまわりの「ほあほあ」(毛)がウザい。耳にツンツンしてほあほあする。

倅が飢えたらしく、焼き鳥をせがむ。ジャンボ焼き鳥、ひと串500円。おーまいがっと!なんだその値段は?ああ?それにだ、どれくらい「ジャンボ」だというのか?せめて、ジャンボ鶴田が「おぉ!!」というくらいなのだろうな?それとも、私が両手で抱え込んで、

『おいおい・・・おとうしゃんのコートがタレでベタベタぢゃんかよぉ~~』

と文句たれるくらいであろうな?まさか片手で持てる範囲でジャンボなどとは言うまい。我が家族が総がかりで喰って、3日生き延びるほどの鳥の肉が巻きついておるのだろうな?

「お父さん、ありがとう!」

ふん。どこがジャンボか。ンなもん、グレート小鹿かグレート草津くらいだ。百歩譲ってもグラン浜田か・・・チャボゲレロ・ジュニアか・・・

ん??

妻が警察官と・・・?

まさか・・・!!

りんご飴でも勝手に喰って捕まったか・・・!!

倅と慌てて駆け寄る。

『す、すいません!!あの!それは私の妻です!あの、りんご飴代は支払いますから、どうかご勘弁を!!えっと!!あの!!何本ですか!!』

年配の警察官のおじさん。定年前くらいか・・・

妻とにこやかにしている。むむ・・?

今年買ってあげたダウンジャケットの前を開けて、なにやらゴソゴソ・・・・と・・?

そこにりんご飴を隠して・・・!!

ん?何か渡している・・??

「2」へ

■2008/01/02 (水) ガチコメ的「信頼関係構築ノウハウ」2

-

手渡しているのは「携帯カイロ」だった。

クソ寒いということで、妻はカイロを十個ほど体に巻きつけていたのであった。で、寒い中、警備にあたっている伏見警察のおじさんに、自分が身につけていた「カイロ」をあげていたのであった。妻はお巡りさんの背中に手を入れて貼っていた。

「わたしらは帰るんですよ。あと、寒いのは電車までと、車までと、家まで!だから、お巡りさんにあげる!!あとは我慢できるから!ごくろうさまです!!」

倅も私も敬礼するしかなかった。

『ご苦労様であります!!』
「ごくろうさまです!」

ニコニコしたお巡りさんが見送ってくれる中、私と倅はおかあしゃんを見直しながら歩いた・・・行き道にいたらしい。寒そうにしてたそうだ。私は気づかなかったが、妻はずっと気にしていたらしい。曰く「いちばん“おじいさん”だった」そうだww

そら、大吉ばっかり引くわ・・・かなわん・・

-
-
-

しかし、我々がこうやって、呑気に初詣なんぞを楽しんでいる最中も、それどころではない人も存在する。同情とか言う前に、明日は我が身かもしれんと気を引き締めたいところである。

http://www.asahi.com/international/update/0102/TKY200801020137.html
<元日から自爆テロ相次ぎ、死者40人以上 イラク >

最新号の「will」にも親米保守は書いていた。イラクはもう安全だと。バクダッドでは子供たちが走り回り、女性は買い物を楽しみ、秩序が回復されていると。民主化は成功したと。やはり、アメリカ的な民主主義は正義なのだと。北朝鮮との二国間協議も、イラク問題で手が回らないだけだと。だから日本の協力が必要なのだと。それが国益であると。

<バグダッド東部では1日、爆弾テロで死んだ退役イラク軍人の葬式会場で自爆テロがあり、少なくとも36人が死亡。2日には、バグダッドの北東約60キロのバクバで女性によると見られる自爆テロがあり、10人以上が死亡した。米軍に協力するイラク人自衛団の検問所が狙われた。>

あえて言う。

これが正常だ。

安全で平和で腹いっぱいなら、どこの国でもいいという姿勢自体が異常なのだ。

「3」へ

■2008/01/02 (水) ガチコメ的「信頼関係構築ノウハウ」3

自国の伝統、文化を破壊されて尻尾を振るほうが異常なのだ。

「テロは悪」という短絡思考をやめろ。「かわいそう」という偽善を捨てろ。

この悲惨なテロがなぜ起こるのかを考えるべきである。

近状の日本。異常なことを「異常」と感じる、もしくは気づくことができなくなってきたのではないか?なにかが壊れて、なにかがおかしくなってきたのではないか?

-
-

皇紀2668年の元旦、陛下は去年のご感想をこう述べられた。
http://sankei.jp.msn.com/culture/imperial/080101/imp0801010836001-n1.htm
<「国民に不安もたらす社会的状況、残念」天皇陛下がご感想>

まさか、ここに陛下のご感想を貼りつけるわけにもいかんので、是非とも自分で読んで欲しい。

平成19年度、去年の漢字は「偽」であった。

そして、陛下は、このご感想の中に「信頼」という言葉をお使いになられている。数多の偽装問題、政治家や官僚の偽証などを懸念されての苦言であるならば、ここは「信用」としてもよいところを、あえて「信頼」という言葉を使われたのだろう。なんとも、奥深き心優しき警句ではないか。なんとも、ありがたい。

そして私は、陛下がご指摘なされていることは、「信頼」の崩壊であると受け止めたい。

「4」へ

■2008/01/02 (水) ガチコメ的「信頼関係構築ノウハウ」4

奇跡の明治維新を経て140年。艱難辛苦を耐えしのぎ、その武士道と大和魂から欧米列強に立ち向かい、自らを盾としてアジア解放を叫び、人種差別を憎み、また、無念の敗戦も「憂いも辛いも喰うての上」と恨み言を捨て奮起し、日本は近代国家となった。

生活は豊かすぎるほどになり、モノは溢れかえった。そして、その対価として「信頼」を失ったのならば、あまりにも高すぎる代償であったというべきであろう。

そして、日本国内の「信頼」を破壊した責任のある「政治屋」どもは、その同じ口をもって全方位外交、それはまるで旧社会党のような、外国に美辞麗句を並べて頭を下げるだけのことを「信頼外交」、国と国との「信頼関係」などと吐き散らかすわけだ。

国際社会ではあり得ない、もしくは社交辞令的な意味合いでしかない「信頼関係」を叫び、国内においては政府もダメ、今の日本人はダメ、昔の日本人はもっとダメと、「信頼」の根底にあるものを叩き壊した。その結果、「信頼」どころか「信用」すらままならぬ世の中となって、ますますもって日本叩きはエスカレートする。

つまるところ、日本に必要なことは「信頼」を取り戻すということだろう。

国内においては「信頼」を、国外に向けては「信用」を取り戻すということだ。

旧聞だが、去年の読売新聞に「日本のひとり当たりのGDPが世界で18位まで下がった」とあった。朝日り新聞なんかは、元旦の一面に持ってきたい記事であろう。

先進国、経済大国と言っていた時代は過ぎ去ろうとしている。自国の神社に、自国の首相も参拝できないような情けない国は、至極当然に国際社会での「信用」を失ったのである。その結果、現代の国際常識である国力=経済力を失いつつあるのだ。

「5」へ

■2008/01/02 (水) ガチコメ的「信頼関係構築ノウハウ」5

-
-

正月は虫のように本を読んでいたが、仕事にも行かねばならんため、夕方に目を覚ました。・・・・っと、なんだか、リビングがお祭り状態になっている。非常に騒がしい。

妻の姉とその子供たちが来ているようだ。なにやら「藤埼マーケット」という芸人コンビの「あのネタ」が聞こえる。久しぶりに聞く声・・・声変りはしているが、それでも聞いたことがある声だった・・・妻の姉の子供、末っ子の男の子・・の声だった。

以前も書いたが、その子供は自閉症である。

で、どうやらその中学生になる餓鬼が、テレビを見て踊り狂っているらしいww

その姿を見ながら、妻とお姉ちゃん、と、その長男と私の倅や娘、それにどうでもいいが、娘の旦那(トカゲ)なども騒いでいる。みんなが騒いでいるから、その子はもっとテンションをあげる。クソじゃかましいww

リビングに行く。

『ごるぁぁああぁ!!じゃかわしい!!!だれじゃ!くまだまさしのマネしとる奴わぁ!』

「ちがうちがうwwららららいやんかぁwww!!」
「あばばばばwww!!くまだwww」

相変わらず、餓鬼どものハートをわしづかみにする、私のセンスである。今年も人気独り占め。ららららい。

お姉ちゃんたちを送り届けて仕事に行く。

携帯を見ると、妻からのメールがあった。

「今日はお姉ちゃんたちに優しくしてくれてありがとう。お姉ちゃんたちを送ってくれてありがとう。気をつけてね。」

-
-

「信用」とは得るものである。
「信頼」とは創りあげるものである。

私は、見ず知らずのお巡りさんに「カイロ」を貼る妻に「信頼」をみる。

身内であるも、世話になったら礼を欠かさない妻に「信頼」をみるのだ。

だから、私は今年も頭が上がらんのだ。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。