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忘憂之物

官房副長官、節電ポイント付与「負担軽減を実感できる水準で」





前職のとき「たこ焼き屋の安もんバイト」という造語を使って嫌われた。営業会議などで「如何にもダメダメな提案」を得意げにしてくるのはどこにでもいる。限って話が長い上に諄く、わかりにくいのも特徴だ。もちろん、会議中に出た意見、その場で否定するものではないが、会議後に感想を問われたり、案自体を評価せねばならないとき、よく例えて言った。

つまり、こういうことだ。

「たこ焼き屋」に他意はないが、たこ焼き屋のオヤジと17歳くらいのバイトがいるとする。オヤジはタコ焼きが売れないから困っている。客も来ないし、バイトと並んで雑談に興じている。すると、バイトが言う。

「たこを大きくしたら?」
「たこ焼きを増量。ひとつサービスするとか」
「売れない平日、値段を半額にするとか?」

「カレー味とか、種類も増やして」
「ドリンクサービスしたらいいんじゃ」

「ポイントつけたらどう?」


もちろん、提案は否定してはいけない。いろんな意見が出てくるという土壌は大切にしたほうがいい。しかし、正直なところ、付き合っていられない場合もある。ましてや、それが高給取りの管理職レベルから「1個増やしたら売れんじゃね?」くらいの案しか出てこないなら危険ではある。例えば岸田政権だ。


また、その「たこ焼き屋のオヤジ」が、その提案を検証もせずに受け入れるなら、たぶん、3か月後には店がなくなっている。ヒマでしんどいところに、安易なコストアップだ。潰れて当然、商売を舐めているとしか言えない。

すなわち、たこ焼き屋でもなんでも「本気」でやらねば通用しない部分がある。一過性のブームにて盛り上がる場合もあるが、永続的に「続けていく」ことが目的に含まれるなら絶対条件でもある。常に変化は求められるし、常に変わらないことも求められる。情勢を見極め、研究をして実践する。収集して吟味し、分析して行動する。頭を使って汗もかき、金も気も使って人を使う。

そして「本気じゃない」と自覚するならトップから降りる。自営業なら辞めて勤めに出る。「成長」を求めないなら「安定」を取る。「勝たない」なら「負けない」準備をする。「負けてもいい」なら絶対に「勝てない」と知らねばならない。人間、寿命が来るまで生きねばならない。それなら「その術」を得なければならない。あっさり言うと「喰っていかねばならない」。

当然の選択だが、世間一般、なかなかこれがわからないのもいる。例えば岸田総理だ。辻元清美が大阪の高槻で「おかしいと思わへんのか。岸田ソーリ!と言いたい」と第一声だったらしいが、まったく、まさかの意見一致だった。


また「収入」が明記されている就職先に来た若者に「目標」を問うと、胸を張って「金持ちになりたい」というのがいる。横領でもするつもりかと思う。ずいぶん前、パチンコ屋の幹部候補生の研修を行っていた際、居並ぶ「候補生」の中には「将来の夢」として「高級車」や「豪邸」を言うのがいた。なんともチンケで安モンの夢に驚いたが、慌てて「会社勤めでは無理ですよ」と教えてあげたものだ。

本気で言うなら独立して起業しなさいと。会社というところは一部野党から「既得損益」と誹られるほどの社会保障を提供し、毎月毎月、安定して賃金を支払いますが、取締役でも金額はコレ、役員報酬はこんなの、高級車の定義にもよるけど、無理すれば1千万くらいの車なら買えるかもね、と教えてあげた。夢と希望に溢れる若者は不思議そうな顔をしていた。

飲食店でもそう。全国規模で展開する大企業、全国チェーンでも全店舗が絶好調というわけでもない。ダメな店舗は潰れるし、良い店舗は客数も伸びている。その割合が企業の成績を左右するだけのことだ。つまるところ、本気でやっている社員、従業員の数差がダイレクトに影響する。

私は利用しないが安価で美味しい居酒屋チェーン。友人の誕生日や祖父母の記念日など予約して宴会もする。しかし、なかなか「プロポーズの場」として選ぶ人は多くない。たぶん、いない。「特別」とはそういうことだ。だから全国チェーンの牛丼屋で片膝をつき、指輪を捧げる男性もいない。いたとすればユーチューブのネタか関係者、牛丼企業の身内、もしくは「牛丼屋で運命的な出会いをした」とか、二人にしかわからない「特別な理由」によるものだろう。

しかしながら、もしかすると「本気」の「命がけ」でやっている「スーパー店長」か「ウルトラ店員」がいる店ならあり得るかもしれない。それはそれで「特別」に昇華している可能性もある。物事、何事にも例外はある。



2022年参院選、公示日を過ぎているが、全国チェーンの大企業みたいな政党は呑気に構えていないほうがいい。トップや上層部がこれでは潰れる店舗が増えると思う。中には本気で頑張っているのもいるだろうから、お客さんというか、有権者も「本気」で吟味して投票行動を行いたい。例えば、連立政党の推薦を蹴って挑んでいる猛者とか。ちゃんと勝たせねばならない。

「お灸」も必要だが、ちゃんとピンポイントで狙う必要がある。あと、いつでも「安くします」「増やします」しか言えないのや、口を開けば「来てください」しか言えないのもちゃんと落とす。

むかしむかし、全国的なチェーン店だった老舗政党も、世間から「いらない」と評されてだんだんと減って、いま、やっと消え失せようとしているのもいる。本人「いまこそ!」とか言っているが、もう、さっさと辞めてコリアンタウンでバイトでもすればいい。

さて、蒸し暑いし、がんがん冷房入れて、60インチのテレビ画面で映画でも観ながら晩酌する。いやはや今週は頑張った。。。。なんでトラブルを私にばかり振って・・・ま、まあ、いい。


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