忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

私はたぶん前者と思う

2012年09月26日 | 過去記事


ダメな経営者や上司のタイプを3つに分けると、ひとつは「決めないタイプ」。決めないクセに任せることをしない。その代わりに重箱の隅をつつく。単なる「ダメ出し」なのだが、それで自分が有能だと思っている。社員は「じゃあ、お前がやれよ」と腹に抱きながら我慢する。もうひとつは「簡単に決めるタイプ」。なんでもどんどん決めるから、人も体制もついていけない。それから、なんでも安易に考える癖がついている。社内に「それはできません」というのがいればマシだが、普通の社員らは「やってます」と誤魔化し、また「やれないとき」の責任逃れに奔走する。前者は大企業、後者は中小企業に多い、と言われる。

「決めるか決めないか」が決まってなくても、どこにでもちゃんと現実はやってくる。つまり、それでも潰れないでやっているところは、どうにかなっている。また、ウマい具合に前者のような大企業、大組織にも尖がった人間がたまに紛れ込んで、それまでの事なかれ主義、臭いモノにフタ風土をブチ壊したりする。後者の中小企業にも社風に合わない合理主義的なキレ者がNO2になったり。いずれにしても「トップに対してモノを言うことができる人間」は重宝されて然るべきだとわかる。

そのトップは「決めるか決めないか」はともかくとして、このいずれも最終責任は問われることを自覚する。だから社会保険庁の役人が年金基金、1兆4千億円を使い込んだときも安倍総理が謝罪した。メディアはやった小役人の皮を剥いで斬首しろと言わない代わり、そのトップの首を切ろうと必死にやった。狂ったような執拗さだった。

それも原因して民主党政権が出来る。ところで、いわゆる「消えた年金」の原因のひとつはオンライン化する前の記録ミスが残っていたこと。この「オンライン化」に最後まで反対していたのが社保庁の多数派労働組合である自治労だった。反対の理由は「人員削減になる」とか「労働環境が悪化する」と左巻きのくるくるぱーらしく、その後も「窓口装置のキータッチは1日平均5000タッチ以内」とか「45分間操作したら15分は操作しない時間を作る」―――連中は一般社会常識が通じないところにいると国民は知った。

民間企業の事務員さんがコレを言い出したら解雇対象、というか、頭を疑われるレベルであるが、こういう連中が吹き溜まる自治労が民主党の支持団体だった。国会前で「公務員制度改革反対」「教員免許更新制度反対」と叫んでいた連中のことだが、よく顔を見てみると「憲法9条を守れ」とか「日本は謝罪せよ」の連中と同じ顔、支那朝鮮人はもちろん、そこに中核派の連中も混じる。そしてその支持政党、傀儡政党である民主党が政権を盗り、その売りのひとつが「事業仕分け」だった。

政治家が役人を座らせて、これは無駄じゃないか、これはどうなってるんだ?と設問する姿を国民に公開したアレだ。安倍内閣のとき、自民党の政治家が税金使って体育館を借り、そこにテレビを呼んで社保庁の役人を怒鳴っているようなものだ。どこまでいっても政治ショーだったが、いま思えば、これは民主党の「責任を取らない」という決意の表れであり、且つ、とても支那人的な発想だったとわかる。

支那の皇帝は謝らない。謝らない代わりに公開処刑する。北朝鮮の独裁者も絶対に責任を認めない。代わりに公開処刑する。日本の役人も手首を切り落とされて晒されない代わり、テレビで「2番じゃダメなんですか?」とかレンホウに虐められる姿を晒された。安倍さんは「厚生族」と言われて社会保障分野に明るい、ともされたが厚生労働大臣もやっていないし社会保険庁にいたこともない。それでも「消えた年金」のときは総理だったから「当事者」として国民に詫びた。だって仕方がない、コレが日本人マインドだ。

民主党政権になったときの鳩山由紀夫。宇宙飛行士の山崎直子さんに「日本は有人の宇宙船はやらないの?」と夏休みの小学生みたいな質問をした。鳩山由紀夫は日本の宇宙開発戦略本部の本部長だった。この子は沖縄の米軍基地を「抑止力だと初めて知った」とか言い、辞めてからは「方便だった」と舌を出した。こんなポンコツに当事者意識とか最高責任者とか、無駄なことだった。

このとき口蹄疫の被害があった。牛や豚が30万頭以上、殺処分されて牧畜農家は泣いていた。「奈良の鹿も危ない」ということで京都や奈良で対策会議も開かれていたとき、農水大臣だった赤松は「自分は悪くない」と公言した。初動対応の遅れだけではなく、口蹄疫が広がりを見せる中、ほったらかしでカストロに会いに行ったことも批判されていたのに、だ。宮崎県のエース級とされた49頭の牛、これを殺処分すれば多大な影響が出るとして「特例」で様子を見てくれと懇願され「49頭も生かしているのがおかしい」と一刀両断、その49頭のうちの1頭から感染疑いとなれば、この男は「早く殺せって言ったのに」と笑った。

ダメな上司や経営者の3つ目のタイプ。それは「無資格者」だ。客観性がなく自己評価に乏しい。能力はもちろん、当事者意識もなく責任感もない。菅直人は「自衛隊の最高責任者は総理大臣だったんですね」と言った。誰も冗談だと思わなかった。当事者意識どころか「当事者としての自覚」すらなかった。自分が何をする人かわかっていなかった。

朝日新聞が<宗教と暴動―扇動者を喜ばせない>として<宗教に限らず政治の世界でも、挑発や扇動で権力や影響力を得ようとする野心家が後を絶たない>と社説で書く。

朝日新聞は以前、沖縄県西表島のアザミサンゴに「K・Y」と落書きして、それを日本人の所為にして「八〇年代日本人の記念碑になるに違いない。百年単位で育ってきたものを瞬時に傷つけて恥じない。精神の貧しさの・・・・すさんだ心の・・・にしてもKYって誰だ?」と読者に説教したら、これが朝日新聞記者の仕業だったとバレた。この後も言い分けしたり、説明に嘘を混ぜたりしたが隠し通せず、結局、このときは社長だった一柳が辞めた。朝日新聞が<挑発や扇動で権力や影響力を得ようと>した結果辞めたわけだが、普段から嘘ばかりの新聞、嘘の数だけ責任を取らせていたら社員の数が足らない。だから、いまはもう、いちいち責任を取らせたりもしない。今日も明日も臆せず、堂々と「お前が言うな」を紙面に書く。

客観性がなく自己評価に乏しい。こういう連中が作った民主党政権。クーデターでも起きない限り、悪うございました、と解散するはずもない。



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