忘憂之物

2008.12.24

来年の正月も東京ディズニーランドが盛況だ。不況に喘ぐ他の行楽地や外食産業をものともせず、既に35万人はディズニーランドで正月を過ごすらしい。▼妻と二人で行ったことがある。私なりのサプライズでホテルの屋上からヘリコプターを飛ばし、苦労させた妻に東京の夜景をプレゼントしようと企てたのだが、あいにくの天気でヘリコプターが飛べず、恨めしく空を見上げた記憶がある。▼妻が喜ぶと思って行ったのだが、存外、私も楽しんでしまった。童心に返るというのはこういうことか、溢れる音と光、様々なアトラクションに妻よりも喜んでいた。▼しかし、最も感動したのは「スタッフの躍動感」であった。もう脱帽した。「活き活きと働く」ことは、それだけで感動するのだと、改めて強く認識するに到った。▼その秘訣は意外なものだ。「働き」に関する評価を上司だけにせず、同僚のキャストなどの評価を組み込むというもの・・・なんのことはない、つまり、「360度評価」のことだ。▼日本企業の多くが「成果主義」だの「フラット型組織」だのと、アメリカナイズされた価値観を輸入したとき、一緒に入っていた評価基準だ。▼他の日本企業では廃れた価値観だが、やはり、アメリカを象徴する職場ならば、その価値観は発揮されるのか。全キャストの90%がアルバイトだというテーマパークだからこそ通じるのは皮肉なものだが、要するに「個人主義が成熟した価値観」とはいえまいか。▼「チェックされる」ならば「チェックもする」という相互評価。霞が関も取り入れたらどうか。
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