忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

憧れないハワイ航路

2009年06月11日 | 過去記事
■2009/06/11 (木) 憧れないハワイ航路1

我妻が「福井県にある恐竜博物館に行きたい!」と言い出してからもう2年が過ぎる。パラオに行く際にも「恐竜博物館がよかった!」とか言われて困ったもんだ。

というわけで、今年の妻の誕生日には「恐竜博物館」をプレゼントしようかと思ったのだが、ちょっとお小遣いが足りないので連れて行くことにした。清水の舞台からラウンディングボディプレスするつもりで、かなり背伸びした旅館も予約した。楽しみである。

さて、しかし、ここで問題がある。福井県まではガチコメタンクを発進させることにした。理由はリーズナブルであるからである。おそらく空を飛んでも4時間くらいか。その間、妻は助手席で退屈することになろう。退屈のあまり運転を妨害してくることもある。これは危険だ。ということで、「青い悪魔(スティッチ)のCD」を用意した。これを繰り返し流せば、妻はそちらに気を取られているはずだ。その間は福井県までカッ飛びゾーン。

ちょっと聴いてみた。

懐かしい感じがした。「TDL」に行った時を思い出す。

いかにもな「ハワイアン」であろう。当時は知らなかった「オハナ」という言葉も思い出した。ハワイ語で「大家族」とか「祖先も含めた親族」などという意味らしい。東京ディズニーランドにきて、いま、ここでパレードを見ている人たちはみんな「家族」だと言いたいらしい。そのとき私は「お花」なのか「お鼻」なのかわからなかった。

よく聴くと、他にもハワイ語が混じっているらしい。ハワイアンなリズムに乗せて「青い悪魔(スティッチ)」が合いの手のように入れる。なかなか可愛くて面白いと感じた。

「2」へ

■2009/06/11 (木) 憧れないハワイ航路2

しかし、次の瞬間である。

よくよく考えれば、可愛く思って頬を緩めて、なんだったら「ちょっと、この歌、覚えよう」としている自分を抑制した。ちょっとマテ。

「ハワイ島」が発見されたのは1778年、イギリス人の「キャプテンクック」によるものだった。んで、いくつかあった部族の長の一人、あの「カメハメハ」が、イギリスから武器を手に入れて統一ハワイの大王になるわけだ。そこで、出てくるのが「世界が誇る野蛮人」アメリカである。経済支配は当たり前、太平洋を睨む軍事基地にも最適だYO!ということで、ハワイ王朝を支持する現地民などお構いなし、アメリカ「50番目の州」としてしまう。

このとき、明治23年。サトウキビなどの生産をするため日本人も結構いたらしい。んで、我らが東郷平八郎提督率いる「浪速」と「金剛」が、日本慰留民保護の名目で入港。3ヶ月滞在した。アメリカの「ハワイ臨時政府」は浪速の艦長だった東郷提督に「臨時政府樹立を祝して砲を撃て」と催促するが、やってくれました東郷閣下、なんとこれを拒否。うぅ~~む、そこに痺れる憧れる。日本人なら覚えておこう。

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つまり、だ。

「青い悪魔(スティッチ)」が、いかにもアメリカンなアニメの中で「ハワイ語」で歌うということは、だ。実のところ、そんなに楽しいもんでもないのである。

例えば、いまや「ジャイアントパンダ」といえば「中国のイメージ」があろう。コレは言うまでもなく「チベット特有の生き物」であるのに、イメージ先行でアニメや漫画、果てはゲームやパチスロなどでも「パンダ=中国」ということになってしまっている。

「3」へ

■2009/06/11 (木) 憧れないハワイ航路3

侵略された国の文化を取り込んでしまうのである。

本来ならば、キン肉マンに出てくる「ジェロニモ」も「テリーマン」にトマホークチョップで襲い掛からねばならんのだ。「オラの先祖を殺しやがって!!喰らえ!アパッチの雄叫び!!」ということなのだ。それが、なにが「友情パワー」なのかと言いたいところだが、「ラーメンマン」の出始めの残虐性には納得であろう。しかも「対戦相手をラーメンにして喰ってしまう」など秀逸であるのだが、これもまた「モンゴルマン」とかになっている。そういえば「ウォーズマン」も残虐超人だったが・・・ところで「韓国の超人」がいないと気付いたのだが、あぁ!!なんともまあ「にんにく好き」の主人公がそうだったのかと言う今日この頃、「力士マン(ウルフマン)」の扱いを見る限り、日本の超人はアララ・・・

ということで、もし、日本がシナ(※支那としたいのだが、なぜだか一文字ずつ変換しなければならない。金正日とか金日成は一発変換なのにである。もう邪魔臭いからシナとする)に占領されたりなんかして、だ。100年か200年経って、だ。

「サムライ」とか「フジヤマ」とか「ゲイシャ」とかを、まさに「米米クラブ」のように、だ。シナ人に歌われたら笑っていられるのかということだ。シナ語溢れるアニメソングの中に「こんにちは!」とか「ゆうあい(笑)」!」とか入れられているようなものだろう。

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ところで今、ハワイへと観光する日本人は減少しているらしい。東南アジアなどに観光客を取られていたり、燃料が高騰したせいもあろうが、要するにもう「麗しの天国(ホノルル)」ではなくなったのかもしれない。人工的な「アロハ(生きる喜び)」の魅力は廃れていくのだろう。かつての流行歌「憧れのハワイ航路」という歌も、「別れテープを笑顔で切れば~~ぁ~~♪」と歌っている。決して「旅行に行って泳いで遊んで買い物しよう!」という歌ではなく、「みんなの集まる場所(オアフ)」に対する「憧れ」だったのだろう。

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