そんなとき私は、小さく息を吸い込んでから「わかったぁ~すぐいく~~」と応えるのだが、これまた妻は耳が遠い。阿倍野からヨハネスブルグにカラシニコフを密輸するくらい遠い。(年間4万丁を密輸しているという夢をみた)だから、妻は何度も呼んでいる。
物事には「キリの良い時」というものがある。集中して本を読んでいたり、調べ物をしていたりする時、メシのできるタイミングに合わせることはできない。だから、何度か「わかったぁ~すぐいくよ~」というのだが、例外なく、妻は何度目かに呼びに来る。最近はもう、呼びに来るまで黙っている。「おとしゃん!ごはん!」と部屋まで来た妻に「うん、すぐいく。ごめんね」というほうが、精神衛生上とても良いことに気づいた。
適当なところでメシ喰いにテーブルに行くと、ようやく、みんなで晩飯を喰い始める。そう。それまでは妻も倅も待っている。倅などはタイミングが分からず、ぼうっと待っているから、妻に「食べていいよ?」と促されていたりもする。私が何も言わないと、妻は私にもう一度「食べていいよね?」と確認することすらある。りーちゃんとむーちゃんと同じく「マテ」がかかっている状態だ。これを聞くと安モンのフェミどもは「うっわぁぁ~~さいあく~~」とか思うんだろ。可哀想に。
お父さんが箸をつけるまでは喰ってはならない――――
しかし、これは私がそうしなさいと言ったわけではない。ある種の付随効果である。例えば、我が家のテーブルには「お父さんの席」がある。ここに座ってよいのは私とりーちゃんだけだ。もちろん、何度か説明した。私が威張りたいんじゃないと、人間関係とはおよそ、このようなことを守るかどうかで変わってくるものだと教えておいた。世に出た他所の子に、わざわざ他人様は口には出さないが、そこには暗黙の了解、不文律というものが厳然としてある。
ルール(規則)を護ることはモラル(倫理)、それを敬うのがマナー(礼儀)であり、それらが出来ることはコモンセンス(常識)だと刷り込んだ。とくに倅は男であるから、それが出来ていないと、どれほどの幸せ空間、アットホームな空気であっても、私は平然とぶち壊す。娘には妥協に妥協を重ねて甘やかす。これは私の勝手な偏見だが、女の子は賢いから喜ばせても大丈夫なのだ。それよりもヒネクレタほうが怖い。女の子は蝶よ花よと育てていても、ちゃんと自分の中で「他の人はそう思わない場合もある」と知っている。相手を試す意味での「ワガママ」に磨きがかかる。将来のために「自分に優しくしてくれる人」のレベルを上げておかねばならない。社会に出てから中途半端な「優しさ」に触れて騙されんように、だ。「そんなの、お父さんのほうが優しかったもんね」でよいのである。
それがわからぬフェミどものおぞましさを見よ。男性が優しくするのは自分を奴隷にしたいからだと思い込む被害者意識、よほど下らぬ男ばかり見てきたのだろう、男とあらば無条件に見下す癖のある哀れなフェミ婆の悲しさはどうだ。愛する男性に尽す「女の歓び」と、扱き使われるだけの「女中」の区別がつかん悲惨を見よ。こいつらは頭のネジはしっかりしていても、心のボルトが外れている。「尽し尽くされる」という最強の人間交際と「利用して利用される」という、およそ最低に類別される人間関係を同事とする無頓着、無節操は、すべからく「出会い」というものを短絡化する。「性差」というものを無意味化する。
だから、こいつらの理想とは女の子がジーンズを履き、男の子は髪を伸ばす。もちろん、それでもいいのだが、とくに「それが良いこと」とすることもない。こいつらは歪んだ相対化を誰にでも押しつける。子を守るとき、女性が母を感じるように、男性に大切にされるとき、女性は女性としての幸せを感じる。人が人に頼られたとき、初めて人としての歓びを感じるように、それらはごく自然なことなのだが、こいつらにはもう、それくらいのことが分からない。斯く言う私はいくつになっても妻を「オバハン!」とは言わない。命令口調で偉そうにもしない。出会ったころは天使のようだったが、今ではもう、天使そのものなのだ。CMで「妻は僕の太陽です」というのがあるが、そのとおりなのだ。
さて、もう少しだけ書くが、倅はいずれ父親となる。他所の娘さんの旦那となる。だからこそ妥協は許されない。それに親子とは単なる共同生活ではない。学校で身に付けねばならなことがあるなら、当然、家庭には家庭で教え刷り込まねばならんことはある。
また、家庭、自分の家とは緊張が弛緩している状態である「リラックス」を「してもよい場所」なだけである。ずっとダラダラウダウダしていてもよい場所ではない。それが出来るのは「自分の部屋」だけだ。それも倅は15歳までなかった。家が狭いだけの理由ではない。以前の家でも、私の部屋はあったし、お姉ちゃんの部屋もあったが「倅の部屋」などなかった。必要ないからだ。
だから、倅はリビングの横のスペースにずっといた。お姉ちゃんから、それをネタにされて笑われたりもした。「おまえ、家具かww」とか「ドラクエかww」とか言われていた。
しかし、それに文句があっても「餓鬼にプライベートはない」という私の一言で終わりだ。それ以上逆らうことがあれば、たっぷっりの愛情がこもった鉄拳制裁があるだけだ。倅はそこで母親とお姉ちゃんの喧嘩に巻き込まれたり、お父さんが帰ってくると、何やらわけのわからないテレビをずっと見られたり、いつまでも酒飲んで母親と仲良くする私を見ながら眠らねばならなかった。気が向いたら起こされて、邪魔だったら「寝ろ!」と言われて、私が酒飲んでたら「注げよ!おめーよ!w」とからまれたりもした。緊張と緩和だ(笑)。
最近、職場でも家庭でも緊張感がないと嘆くオサーンもいるが、緊張感がないなら生み出すまでだ。それが父親の仕事、夫権に伴う「親父」の責任である。
倅が小さい時、私のことは「怖い」と言っていた。私のいないところでは「あのブタゴリラ、いつかやっつけてやる」と言っていたことも知っている。たぶん、空手に通い出したのもその所為だろう。お母さんを独り占めにするブタゴリラは許せなかったはずだ。しかし、町の空手道場でいくら修行しても、このブタゴリラ相手では無駄だと悟ったのである。これを「エディプスコンプレックスの克服」という。ちなみに、私は70歳になっても倅には勝つつもりでいる。悔しいからだ(笑)。でも、最近の倅は私に「勝ちたくないw」という。ムカつく。
また、倅は何かと自由にさせてもらえないわけだから、私が小さい子供に嫌われるは当然、煙たい存在で当たり前、でも、娘はずっと「お父さんは優しくて大好き」であることも当然だ。小さい頃からの同じ「お尻出しなさい!」であっても、倅と娘を叩く私のパワー調整は1000万パワーほど違う。すなわち、キン骨マンとバッファローマンくらい違う。
娘は私からお尻を叩かれると、きゃはは♪と言いながらペロッと舌を出して笑うが、倅の場合は、先ず、自分の尻に何が起こったのかがわからなくなる。声も出せぬ激痛はその直後から痛痒を伴い、じわじわと疼痛を引き連れた鈍痛が残る。自分の尻が熱いのか痛いのか、何と言えばよいのか脳が混乱する。また、すぐ横にいる姉と自分とのリアクションのあまりの差異に戸惑い、毎回、自分にだけできる「ミミズ腫れ」を見ながら倅自身、お父さんは無条件に「男にだけ厳しい」と理解するまで、わけがわからなかっただろう(笑)。
しかし、いま、休日に遊んでくれるのは倅のほうだ。娘はトカゲに盗られたままなのである。また、世間のお父さん方によると、18にもなる倅と映画に行って串カツ喰って買い物して帰るのは珍しいらしい。ならば、これも私の自慢になろう。しかし、だ。
これがなかなか甘いところがあるのだ。はっきりとモノ申せぬところがあったりする。親としては心配だ。気付かぬうちに「恵まれた家庭」で育ててしまったのではないかと、毎月1500万円には少し足らぬが、母親から毎週1500円もらっている小遣いをちゃんと覚えているのだろうか、と不安になるのである。先日もそうだ。「友達とカラオケに行く」などと友愛なことを抜かしていると思ったら、毎週1500円もらっているのに「使ってしまった」と嘆いていた。私は思わず、こそーりと小銭で数百円の子供手当を先渡ししたが、妻にはきっと「全く知らなかった」とか言うんだろう。困ったもんだ。将来、前総理みたいな人間になるのだけは勘弁してほしい今日この頃、前フリで四千文字も書いてすいません。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100608-00000936-yom-pol
<記者会見拒否したまま…鳩山前首相、異例の退任>
麻生さんも国民にお礼を述べて辞めた。あれほど叩かれても、だ。安倍さんも顔色が悪く、弱々しい受け答えながらも国民に謝罪して辞めた。福田さんは「あなたとは違うんです!」と言いながらも辞任会見はちゃんとした。鳩山さんは会見拒否とのことだった。
この場合の「異例」というのは「非常識」のことだろう。それにしてもこの友愛脱税、異例はこれだけで済まない。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100607/plc1006072032005-n1.htm
<上海万博は鳩山氏が代理出席>
この脱税友愛は、任期まで務めて惜しまれながらも辞めたわけではない。わずか8か月で日本の国をかき回し、マスコミや「ど左翼」までもが庇えぬほどの無能を晒して逃げ出したに過ぎない。8割近くあった不気味な政党支持率を、適正な数字、2割を切るほどに戻した功績しかない。小沢との無理心中を評価する声もあろうが、それも選挙対策バレバレの、有権者を愚弄する「民主党の都合」ではなかったか。
また、支那から韓国経由で温家宝が来日して、晩飯喰いながら「過去のことを恨み続けたりしません」と上から目線で日本の頭をポンと叩いたら、その直後、なんと総理大臣が突然辞任して、ついでに人民解放軍の野戦隊長を自認する幹事長も辞任したから、さすがの支那もびっくり仰天、さらに辞めた前総理大臣がもう、上海万博に代理で出席すると聞けば、支那人もびっくり、アイヤーであるアル。
「クリーンな民主党が戻ってくる!」という市井の声が本当に5割も6割も支持しているかどうかはともかく、さっそくにもマスコミは「奇兵隊内閣」だとして盛り上がっている。
まるで「決まっているかのように」今さらながらの「脱小沢」で管直人を盛り立てている。乗数効果も消費性向もなんだそりゃ?という財務大臣・副総理だった管直人は、靖国神社に行かないクセに、そこに祀られている高杉晋作を勝手に持ち出し「奇兵隊だと呼んでくれたら嬉しい」などと相変わらずだ。ンなもん「正規兵ではない」という意味だけしか合致していない。とりあえず、靖国神社に行って謝ってこいと言いたい。
なにが「奇兵隊内閣」なのか。なにが「武士などの階級ではなく、まさに普通の国民の集まり」なのか。新芽が出たらともかく、すぐに出荷する便利なスプラウト食品政権、まさに「かいわれ内閣」ではないか。抜いても抜いても生えてくる。カイワレ大根に恨みはないが、暗室で2日間、置いただけで出来上がるとは、まさしく「カイワレ内閣」そのものである。
それにこのカイワレは、高杉晋作だけではない。内閣官房機密費を問われた際、なんとも明石元二郎まで勝手に持ち出している。なんとも浅薄なカイワレである。
<この機密費という問題、なかなか、何と言いましょうか。根源的な問題も含んでいるわけです。まあ、ものの本によればですね、いつの時代でしたでしょうか、戦前でしたでしょうか。当時のソ連の動きをですね、明石(元二郎)大佐ですか。いろいろ、こう、調査をするときにですね、巨額の、まさに、そういう費用を使ってですね、いろいろそういう意味での情報のオペレーションをやったというようなこともいろいろ歴史的には出ております。そういう意味でですね、確かにその、なんて言うんでしょうか、国民のみなさんの生活感覚の中で考えられることと、場合によっては機密費という本質的な性格の中にはですね、一般の生活感覚だけでは、はかることの、場合によってはできない、ちょっと異質なものもあり得ると思っております>
さすがは9月までの暫定総理である。世論操作を頼む「報道と金」の問題と、国家の命運を賭した諜報活動との差異すらわからんのである。私は以前、台湾で明石元二郎の墓前に手を合わせたから書いておくが、しかも、それは参謀本部から渡された工作資金であるし、明石元二郎は残った資金をクソ真面目にも返金している。問われているのはテレビコメンテーターや政治評論家などに原資が税金である官房機密費を渡し、有利な世論操作を依頼していたのではないか、という悪質極まりない疑獄である。全く関連しない話だ。
しかし、まあ、
<まあ、ものの本によればですね、いつの時代でしたでしょうか、戦前でしたでしょうか。当時のソ連の動きをですね、明石(元二郎)大佐ですか>
この程度の認識で、よくもまあ、カメラの前で話すもんだ。国民の前で話すもんだ。かりそめにも日本の総理大臣が何を言っているのか。大佐だぁ?明石元二郎の階級は陸軍大将である。せめて第7代台湾総督であろう。<いつの時代でしたでしょうか、戦前でしたでしょうか>だぁ?おいおい、さすがだな、民主党さんよ。たいしたもんだ。国民に言え、神輿は軽くてパーがいいんだろう?チルドレンよ、貴様らのボスはそう言ってるが、もう少しだけでいいからマシなの持ってこい。こんなポンコツしかおらんのか、民主党は。こんなの民主党本部に布団敷いて9月まで寝かせとけ。それが国益というものだ。
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