忘憂之物

小沢氏処分解除を容認 首相、増税へ賛成促す(産経新聞)>2012.5.1


    


小沢氏処分解除を容認 首相、増税へ賛成促す(産経新聞) - goo ニュース


<【ワシントン=加納宏幸】野田佳彦首相は4月30日夜(日本時間5月1日午前)、ワシントンで同行記者団と懇談し、無罪判決を受けた民主党の小沢一郎元代表の党員資格停止処分解除について、「党役員会、常任幹事会で議論することに尽きる」と述べた。輿石東幹事長はすでに処分を解除する方針を固めており、首相の発言は輿石氏の意向を尊重する考えを示したものといえる。

 小沢氏が消費税増税関連法案に賛成することが、党員資格停止処分解除の前提になるか否かについて、首相は「何人たりとも党員なら従ってほしい。(賛成は)前提というより当然だ」と述べ、処分を解除しても採決で反対すれば再度処分を下す考えを示唆した。

 また、「長い間議論して方針を決めた。明確な反対者はいなかった。最終的には一緒に行動してほしい。何の迷いもなく進む」と述べて小沢氏を牽制(けんせい)。法案成立の協力を小沢氏に求めるかについては「必要な人と会うことはやっていく」とし、処分解除後に検討する考えを示した。

 6月21日が会期末の今国会の延長については「しっかり審議することが大事だ。延長などを考える段階にない」と述べるにとどめた。

 参院で問責決議が可決された田中直紀防衛相と前田武志国土交通相については「全ての閣僚が緊張感を持って職責を果たすよう求めている。その姿勢に変わりはない」と述べ、更迭を重ねて否定した。

 さらに、関西電力大飯原発の再稼働に関しては「あくまで地元の一定の理解があるかということだ」などと強調。北海道電力泊原発が5日に定期検査で停止し、今夏の原発稼働がゼロになる可能性について「(再稼働に)全く理解いただけないならば、そういうことになる」との見通しを示した>






ひと昔前、李登輝閣下が総統だったとき、当時の自民党の最高実力者だった金丸信と対談したことがある。閣下はその感想を「このレベルの男が日本のキングメーカーであり、政界のドンであることは信じられない」と述べた、とされる。「このレベル」で有名なのは社会党の副委員長だった田辺誠らとの訪朝だった。1990年の「金丸訪朝団」だ。これが記念すべき、日本初の「土下座外交」となった。

金丸信は金日成と日本語で対談した。その際、国交正常化の約束と統治時代の補償を約束する。コレは自民党、社会党、朝鮮労働党による「3党合意」だった。これだけでも阿呆の底が抜けているが、とどめは「南北朝鮮分断後45年間についての補償」も承認してきたことだ。つまり、朝鮮戦争における賠償もさせていただく、と約束してきたわけだ。どうせコレも日本が悪かったんでしょ?わかっておりますとも、とやった。

これには韓国もアメリカも驚く他なかった。だって侵略してきたのは北朝鮮だ。それはNHKですら(本当は)知っていた。それに日本は戦争当事国ですらない。いったい、朝鮮戦争の何を、どういう理由で賠償するのか、敵性国家でもわけがわからなかった。

小沢一郎がテレビに出ると、決まって「田中角栄の弟子」とか言われるが、本当は「金丸の腹心」と言ったほうがしっくりくる。そういえば、件の訪朝には小沢も参加していた。

「歴史的無知」も似る。何かと都合の良い解釈も似る。取り巻きも似る。北朝鮮がノドンミサイルを能登半島北方に撃ち込んだとき、小沢の盟友だった羽田は「日本の首相が金日成と“膝詰め”で話し合えば問題は解決する」と友愛を言って世界から笑われたこともあった。これも「金丸訪朝」を真似すべき、と言いたかった。結局、カーター元大統領が訪朝して収めた。鳩山由紀夫はコレの真似をしたかったが、最近、見事にイランで馬鹿を晒した。「鳩山調停」とは誰も言ってくれなかった。

金丸信は防衛長官になって「自衛隊が外国に脅威を与えてはいけないという人がいるが、敵に脅威を与えずして何の防衛か」とマトモなことも言った。外交、防衛政策についても「日、韓、台湾は運命共同体だ」も言って支那共産党を怒らせた。在任中にあの「思いやり予算」も作った。つまり「親米保守」だと思われていた時期があった。コレも小沢と似るのだが、このあと、アメリカに嫌われた小沢はちゃんと支那朝鮮に大きく靡いた。ったく見境がない。でもちょっとマテ、コレが小沢の強さ、怖さなんじゃ、と強弁する「うどん屋コラムニスト」もいる。たぶん、何かが壊れている。

支那共産党を怒らせた金丸信は朝日新聞に狙い撃ちされる。佐川急便から5億円のヤミ献金がすっぱ抜かれるが、東京地方検察庁特別捜査部のお粗末も小沢と同じ。検察は「政治資金規正法違反」を認める上申書を受け取り略式起訴に留めた。事情聴取もしなかった。

結果は罰金20万円。5億円のヤミ献金で訴えられて20万円返して終わり、ふざけるな、ということで検察庁の表札にはペンキがかけられた。それでも前科がつく、ということで金丸信は議員辞職に追い込まれる。そして小沢はコレを死んでも忘れないわけだ。議員を辞めたらお仕舞いだ。鳩山由紀夫の「総理を辞めたら議員を辞める」も同じ。野田が小沢の処分解除に黙っているのも同じ。権力を失った悪い政治屋ほど喰いやすい餌はない。

金丸信もすぐに東京国税局にやられた。問答無用で家宅捜索すると数十億円の不正蓄財が出た。このとき1千万円相当とされる「金塊」も出てきて騒ぎになった。コレには当時から「刻印がない。コレは訪朝したとき金日成からもらったものだ」という風潮もあった。出所はその通りだが、コレは実のところ「フォーナイン」と呼ばれる純度99.99%の金塊だった。すなわち、刻印はあった。テレビメディアは「刻印がなかった」ほうが都合がよろしかったから、そこには触れずにやり過ごした。その金塊はオウム真理教、麻原彰晃が上九一色村の本部に隠し持っていた金塊の刻印番号とつながっていた。



よく「民主党は烏合の衆」とか言われるが、その「烏合」とは何かを考えると、ひとつは小沢のいる旧田中派。思想的には「保守」と見られていた時期もあった連中だ。もうひとつは旧社会党系、日教組や自治労だ。小沢は政界を牛耳るためにコレを取り込んで北京に頭が上がらなくなった。残るのは鳩山由紀夫とか管直人のようなホンモノのアレ、岡田や前原らのような薄ら甘いリベラル思考のコレになる。ちなみに野田もココに属していた。

ポイントは増税法案、ということになっている。しかし、この連中が「日本国民のために」とかやるわけない。つまり、先ず、与党でいたい。そのためには消費税法案を通さねばならない。でなきゃ財務省に吊るされる。小沢は権力を取り戻したい。もうだいぶ、かなりヤバい。このまま弱体化すれば金丸信の轍を踏む。だから民主党内で復権するか、それが無理なら選挙で負けられない、として増税反対をやる。そして、どうやら後者に舵を切った。

輿石らの旧社会党系列も権力の味を忘れられない。売国法案をもっと通したい。憎い日本の背骨を腐らせたい―――これらが絡み合っている。メディアはコレが一致するときを「党内融和」と呼んでいる。有権者は「ごちゃごちゃやってないで、もっと国民のためになる政策を通して欲しい」と無茶を言う。こんなんじゃ、また、ナントカ手当にやられる。

メディアは「閉塞感」とか言う。日本の国民はこんな現状をどうにか突破、ブレークスルーするリーダーシップを求めているのだ、と今日もやっている。呼ばれて飛び出た大阪の新しい「剛腕」もメッキが剥がれるまでもう少しか。いい加減にしないと、本当に日本が持たない。選挙のときくらいテレビを消して、おらが町の選挙区の政治家を見定めるときがきている。普段は目立たぬも多く存ずる賢い日本人に期待したい。
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