忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

2009.1.18

2009年01月18日 | 過去記事
「LOST」というアメリカのドラマがある。私も大ファンで、ずっと続けてみている。特殊な島で遭難する話なのだが、その中で主人公たちのグループと「その他のグループ」などで争いが起こる。詳しくは書かないが、私が感心するのは「敵も味方も仲間を救う」というスタンスであることだ。実にアメリカらしい「正義」の表現である。▼仲間が誘拐されれば、どんな意地悪なキャラでも、どうしようもない役立たずキャラであっても、仲間を救出するため、命を懸けて危険な行動を取る。▼アメリカとはそういう国だ。自国民が人質にされたり拉致されたりすると、テレビ局はテロップを流し続けるらしい。アナウンサーや司会者は「同胞が人質にされてから何時間が経過したか」をまず冒頭で喋る。▼アクション映画でも戦争ドラマでもそうだ。「逃げた」と思わせても、最後にはやはり戻ってきて、オイシイところで登場する。絶対に「仲間を見捨てない」という姿勢を堅持するわけだ。▼麻生総理が自民党の党大会で年頭演説を行った。産経新聞に全文記載されている。隅から隅まで読んでみたが、拉致被害者には全く触れていない。経済のことテロとの戦いのこと、総選挙のこと。自国民が攫われているのに、拉致問題には「触れもしない」のだ。▼「LOST」に出てくる亜細亜人は「ジン」という逞しい男性と「サン」という美しい女性で韓国人だ。「仲間を救う」という観点から支那人が外されるのはわかるが、日本人もそうみられているということか。日本人が映画の中で「仲間を命懸けで救う」というシーンは、アメリカ映画でも「あり得ない」と判断されているのかもしれない。


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