忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

「女装した男が女子トイレの個室を移動している」と110番…佐野サービスエリア

2023年11月16日 | 随感随筆



ウソかホントか知らないが、訴訟大国アメリカではスーパーヒーローのグッズ、例えばあの有名な「赤いマント」などをして、注意事項で「本当には飛べません」と書かねば、本当に屋上から右腕を突き出して飛ぶ阿呆がいた際、訴訟を起こされて莫大な賠償金を請求されるとか聞いたことがある。あながち嘘だとも思えないところが怖い。

アメリカ人が訴訟を避けるために阿呆に気を配るのは勝手だが、ずいぶん前から日本も阿呆相手に気を使っているとわかる。もしくは馬鹿にしている。

ニュースバラエティ番組は、とくにニュースがなくても番組の時間は同じだ。安倍さんもいないし、他に悪口がないなら時代劇の再放送でも流せばいいのに、そういうわけにもいかないらしく、だらだらとなにかやらねばならないから、探しても曲解、偏向するネタがない時は天気予報を長々とやる。

その際には「折り畳み傘を用意しましょう」「一枚、羽織るものがあるといいです」などとオカンが子供に言うレベルをやる。暑ければ適切に冷房を使ってこまめに水分を取りましょう、台風が近づけば用水路の様子を見に行くなどは止めましょう、と親切丁寧にやっている。しかし、阿呆臭いテレビを庇うわけではないが、これはある意味、仕方がない面もある。世の中、阿呆の基準に下がってから久しいからだ。

コンビニでたばこや酒を買う際、年齢確認を求めると怒り出すじじいは実在する。倅はコンビニバイトを長らくしていたが、後輩バイトが発した「お箸はつけますか」にキレたおっさん相手に謝罪させられたこともあった。後輩バイトは脱力し、怯え、ナニかと諦めた様子だった、という。そして帰宅した倅は心の底から「お父さんの子で本当に良かったと思った」と心情を吐露していた。

我が父が「あのようなおっさん」でなくて本当にほっとしたとのことだった。我が父ならばあの場面、あ、ありがとう、お願いします、と言うと知れているからだった。つまり、普通だ。

キレるおっさんの言い分は聞かずともわかる。ワシが未成年に見えるんかい、ワシは素手でメシ喰うんかい、だ。「とりあえず聞くことになってます」が受け入れられない。舐めてるのか、馬鹿にしているのか、なんやねん、となっている。気持ちはわかるが、それはそれで阿呆だとわかる。航空会社から訴えられたり、議員を辞職してまで「マスクしません」もマスク外したら血相変えて怒る阿呆もあまり違わない、ということだ。

しかしながら、この「しょうもないことでキレるおっさん」は今後、増加する傾向にあると思われる。世の中の「阿呆基準」を悪用して日本社会を混乱させ、伝統文化を破壊しようとする連中による活動に歯止めが効かない。汚染が広がった自公政権ではどうもならない。


仕事帰りのおっさんが、スーパー銭湯の入り口でキレる姿が目に浮かぶ。

「あなたは男性ですか」の質問に答える必要が出てくる。もちろん、過半以上の人らが「はい、男です」「ええ、女性です」とか宣言して湯船につかるが、中には愛知県春日井市の島田容疑者のようなのがいる。一目で通報されるレベルの見た目まんまオッサンで「女性です」と答えることになるわけだ。

そしてこの場合、スーパー銭湯側は速やかに厚生労働省が全国の自治体に通達した「公衆浴場や旅館業の施設の共同浴室における男女の取扱いについて」を説明する。相手は43歳にもなって女装しながら「心は女なのになぜ女子風呂に入ったらいけないのか全く理解できません」とか言って澄ましている。これに対してきちんと、誠意と尊重、理解を示しながら説明しなければならない。それこそが自公政権がエマニエルに言われて通したLGBT理解促進ナントカである。要すれば稲田はこれをヤレ、と言っている。

つまり、風呂屋の入り口で従業員が女装した43歳無職相手に「風紀の観点から混浴禁止を定めている趣旨から、身体的な特徴をもって判断する」「浴場業及び旅館業の営業者は、例えば体は男性、心は女性の者が女湯に入らないようにする必要がある」と読み上げる。後ろのほうで「差別じゃないか」と怒鳴る声があれば、衆議院内閣委員会における答弁「身体的特徴による区別は合理的理由があれば差別に当たらない」を伝える。

もちろん、伝え方などは細心の注意が必要だ。もう「私はアライです」と書いたTシャツを着るか、もしくは「新井さん」という名字の人を採用する他ない。少しでも間違った対応をすれば差別認定、あちこちの法務局から「人権侵犯」の認定をされて、左に巻いたテレビ新聞に叩かれ、千原ジュニアに「すっごい面の皮ですね」とか悪口を言われ、サウナに立憲共産党などが怒鳴り込んでくるかもしれない。

そんなことを想像すると背筋が寒くなったので露天風呂に入りながら慄いていると、今度は東北自動車道佐野SAで女装した53歳の会社員のおっさんが、女子トイレの個室を移動、物色して使用済みの生理用品を回収していたという。リサイクルでもしようと思ったのか、立派な持続可能的な変態だが、このような「女装して侵入」は今後も出ると思われる。理由は「阿呆基準」を弄んだことだ。

言うまでもなく、ルール化していてもわからない阿呆は存在する。処罰されると知っていても我慢できない変態はいる。左に巻いた教育、破壊され続けた伝統文化、骨抜きにされた道徳、男女悪平等の推進が半世紀以上放置された結果、そういう連中が跋扈する世の中になったわけだ。ここに「理解推進」とかやって「理解しましょう認めましょう」とすれば、阿呆基準がブレにブレて、都合の良い解釈で興奮するド変態はいると知れている。自公政権が無理に押し通したクソ法案に反対する人、抗議する人はつまり、こういうことを言っていた。

いまはまだ、ジェンダーエイジなども笑われて御仕舞いだが、左臭い連中が推し進める「自認の多様性」は健全な社会を破壊し、根付いた社会ルールを弛緩させる。ネット番組で「実年齢は39歳ですが、自認しているのは28歳です」とか言うアレが堂々と出ているが、もちろん、勝手に「自認」するに文句はない。つまり、自称だ。そんなの「永遠の17歳」とか、十数年間もずっと「29歳」の女性とか、いくらでもいる。微笑ましいだけだ。

しかし、これを「理解推進ナントカ」にすると、世が乱れることくらい阿呆でもわかる。わかっているなら悪用されるし、都合よく解釈して社会が混乱する。いまでも巷の居酒屋などでは「年齢確認」をする。中には、明白なおっさんにも確認してくる融通の利かない企業もある。たぶん、コンビニの年齢確認と同じ理由だ。もう面倒臭いから「全員にやる」と決めたんだろう。未成年の餓鬼が「あいつは確認したのか、あっちは未成年じゃないんだな」と屁理屈やるのがいたのかもしれない。それでも年間、未成年者飲酒禁止法による検挙数は3万人を超える。買ったらダメ、飲んだらダメ、と知っていても3万人以上の可愛らしい阿呆餓鬼が補導される。

この状態のまま年齢の自認を尊重しましょう、周囲は理解しましょう、勉強をしましょう、と国が推進法とかやり、それを心配する声が出るとまた「でも未成年飲酒禁止法がありますので、未成年者が飲酒してもよいわけではありません」とか通達を出せば大丈夫、と思う連中は頭がおかしいか、悪意に満ちた目的があると言う他ない。「20歳を自認」した未成年者が酒盛りするのは目に見えている。もし、それでもいい、というなら禁止法を廃案にすればいい。

「LGBT理解推進法」もそう。本当に自認を社会で認めるなら、日本国は「男女という概念を廃止します」と憲法改正でもすればいい。「男女区別禁止法」とか法案を通せばいい。それなら未来永劫「男女差別」はない。女装という概念もない。LGBTQなどとセコイことを言わず、アルファベット全部を無意味化すればいい。もちろん、自分は猫だ、私はホウレン草だ、オイラは半導体だ、ワイはサルや、も認めればいい。東京都渋谷区千駄ヶ谷4丁目、自民党よりも広い延べ床面積を誇る、日本最大の政党本部「日本共産党本部ビル」に行って、私は志位委員長を自認している者だが今日で委員長を辞任する、22年間ありがとう、とか言ってもいい。

もしくは岸田政権は全員、女性を自認すればいい。世界初の「全員が女性内閣」の爆誕だ。初の女性総理もメガネでいい。会社でも「日別でジェンダーが変わる」のにも配慮して、毎日、全社員、従業者に「今日は男女どちらか」を確認せよ。もちろん、昼までは男性、午後は女性もアリだ。夜はオオカミになったり蝶になったりも素敵じゃないか。

とりあえず、自棄になってきたから止めるが、稲田はなんとか言ったらどうだ。





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