忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

杉田水脈氏、アイヌ事業をやゆ関係者を「公金チューチュー」

2023年11月12日 | 随感随筆




「世界で最も魅力的な国ランキング」。アメリカの大手旅行雑誌により「リーダーズ・チョイス・アワード」という調査で52万人の読者が選ぶ。2023年の1位は日本。前年は2位だったとか。半世紀以上、生まれ住んでいる国ながら、まあ、それはそうだろうと思う。理由は様々あれど、私個人としても主観的、客観的にも素直にそういう評価になる。ランキングの上位10か国の中に中国や朝鮮、ロシアやアメリカが入っていないのも納得する。

とにかく日本が嫌いなマスコミが「日本は嫌われている」「日本は衰退している」「日本は遅れている」と嬉しそうに報じるのも納得できる。自分らが贔屓にする、あるいは心の祖国はランキングに入ってすらいない。それは腹も立つだろうと思う。

特定政党の野党議員もわかる。日本はジェンダーフリーが進んでいない、とかエマニエルの受け売りを嬉々として国会でやる。女性が活躍していない、人権が守られていない、差別が放置されている、経済が疲弊している、政治への信頼度が低いなどなど、探して穿って日本の悪いところを摘まんで喜ぶのが仕事だ。黙って聞いていると、それはもう、日本ほど酷い国は世界にないのではないか、と思い込んでしまうほど徹底している。

そのような特定野党議員は、間違っても「日本政府観光局、JNTOによりますと、アメリカの大手旅行雑誌、コンデナスト・トラベラーのアンケート調査の結果、大変喜ばしいことに2023年度は我が国が1位となりましたが、その理由を観光庁にお聞きします」なんていう質問はしない。興味もない。心の祖国が嫌がることはしない。

しかしながら世の中、なんでも納得できることばかりでもない。よく考えなくても「ヘンだ」と感じることは多い。このあたりのアンテナは大事にしたい。

例えば、未だに「首相になってほしい政治家」のトップ3は小石河連合だったりする。メガネは4位から5位になったとかどうでもいいが、これはもう「名前と顔を知っている政治家ランキング」に近い感想を覚える。これが政治家以外なら「ビートたけし」などが1位になることもあった。面白いかもしれないが内閣は「たけし軍団」になるという覚悟が必要だ。

いまは知らないが、10年ほど前は「太田光」も人気だった。そのまま「太田光が総理だったら~~」みたいなテレビもやっていたころか。2006年と古いが、そのときは2位だった。選んだ千葉県男性、40代の理由は「本当によく勉強してるし、考えが深いと思った。国民代表の本当の意見を言ってもらえる気がする」ということだった。さすがはその3年後、小西ひろゆきを得票率1位で当選させる千葉県であるが、ちなみに9位は細木数子。北海道30代男性の推薦コメントは「この人の考え方は、テレビで見ていて、共感できる部分が多い。お金に釣られたり、他人に迎合することもないと思うので。人の“本当の幸せ”の実現に向かって、いい方向へ日本を進めて行ってくれると思います」だった。こんな「そうです。私が民主主義のコストです」みたいなのが投票用紙持ってうろうろしてもやっていける国が日本だった。本当に恵まれた良い国だと思う。

政治家に戻すと、最新のランキング1位は石破茂が返り咲きらしい。共同通信が「ういろう」でも喰いながら調べてみると、2位は河野太郎、3位は小泉進次郎とのことだが、河野太郎は現職の国会議員で旧ツイッターのフォロワー数が断トツの1位だったりする。ネットでも熱心なファンはいて、例の如く「なんでもズバズバ言うから好き」とのことで世間的にもウケは悪くない。ただ、なぜだか私の周囲にはアンチばかりではある。

一般大衆が大好きな「なんでもズバズバ」は「政治家部門」で一位の橋下徹もそう。もちろん、吉村知事も4位だ。なんでもズバズバ言う人は、自分がズバズバ言われたらイヤみたいだが、関西中心に「ズバズバ言うだけ」の需要があるらしく、まだまだ人気者だ。

ちなみに小泉進次郎は旧ツイッターをやっていない。非公式のbotはあった。「進次郎構文」とかで「1階と2階では階が別になってるんですね」とか「先週も7日しかなかったんですか?」など、本人が言いそうなことで面白おかしく遊ばれている。みんなから愛されてよいことだが、心配なのは共同通信がせっかく1位だと紹介してくれている石破茂だ。フォロワー数は杉田水脈議員の359659人と比して204814人しかいない。福島瑞穂に負けているのも気になる。小池晃に抜かれそうだが頑張ってほしいものだ。

こういうマスコミ的な手法はまだまだ通じる一定数の視聴者や購読者はいる。もちろん絶滅危惧種だが、その絶対数はまだ、阿呆みたいな特定野党の支持率が数%維持できているところからも明白だ。土井たか子が「やるっきゃない」とかキモイことを言っていた年の参院選、社会党は改選126議席中、46議席とって「マドンナ旋風」で「山が動いた」頃は勢いもあったが、いまはもう見る影もない。党首も副党首もお笑い担当みたいになっている。

この頃はよかった。マスコミは偏向し放題だった。ネットが普及し始めた、として警戒したTBSは筑紫哲也や鳥越俊太郎、時事通信の湯川鶴章などを投入して「ネットよりテレビや新聞の情報を信用している」が多い、と特集したりしていた頃だ。「アメリカのギャロップ社の調査結果です」と円グラフを出し、そこには「テレビニュースを信頼している人は73%」とし「新聞報道を信用している人は74%」とのことでした、として鳥越なんかが尤もらしくコメントするという見慣れたシーンだ。

昔ならそれで「ふーん」と視聴者は納得した。調べる手段は手間も暇も金もかかるし、確認するにも面倒臭いから次の日、堂々と「テレビで言っていたけど~」とテレビで得た豊富な知識を披露すれば感心してもらるし、それはそれでよかったのだが、2005年の「NEWS23」はネットの失笑を買ってしまうことになった。哀れなものだった。

ネットでアメリカのギャロップ社の当該データを調べることが容易になった。電話したりメールしたりもない。社の公式などで公開されているもので十分だった。どうせTBSも同じレベルのことをして「取材」と称しているだけだ。実際に調べてみると「テレビニュースの情報を信用している」の回答は4つに分類されていた。よく考えるまでもなく、普通だ。

「大変信頼」「かなり信頼」「多少信頼」「あまり信頼しない」。数字で言うと(%)12、16,45,24となる。筑紫TBSはこれを「信頼できるは73%」とする。これでナニも意図していないなら相当な阿呆だし、意図しているならかなりの邪悪だということになる。せめて邪悪であってほしい。

そしてここで「ちょっとすいません、その統計、円グラフなんですが、そう解釈するのはどうかと思います。大変信頼は12%しかありませんよ、信頼しないの半分しかない」と言ってしまうコメンテーターなどは徹底して排除されている。出演依頼するのはメディア側の自由選別になる。「呼ばない理由」など説明する必要もない。

しかしながら、老舗の左巻きは圧倒的な物量作戦で押し切ってきた。反論を封殺し、異論を無視し、否定を聞かないで大量に垂れ流すしかなかった。朝日新聞のように裁判で負けてバレバレになっても紙面の端に小さく「すいませんでしたね」くらいのお詫びと訂正で済ませて、また、次のネタで嘘丸出しを続け、極少数となった左巻きの年寄り相手に安倍さんの国葬とか、川柳で遊んで馬鹿にして楽しませていればよいだけのゴミ媒体になる。

その同じ熟練の技でいま、杉田水脈議員を総攻撃している。保守雑誌のネット動画までチェックして、普通の感覚なら「批判」などでよいところを「やゆ」とか書いて悦に入る。「揶揄」と書かないところも心遣いがある。やはり「誰」を「唯」と書き「恥」を「聡」と書いてしまう層に向けての発信だとわかる。実に親切だ。




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