2008年最後の休日。田母神俊雄氏の「自らの身は顧みず」を読んだ。著書の中でも一貫した主張をされているが、最も強調されているのは「日本を良い国だと言ったら解任された。与党をして我が国は極悪国家であるというのが政府見解だと言い、野党は、日本をいい国だと言うような奴を航空幕僚長に据えた任命責任がある!と攻め立てる。ならば、日本は醜い国であるという者を採用せねばならない。そんな醜くて悪い国を命懸けで護れるのだろうか?」という問いである。▼今朝の産経新聞。また「外交評論家」という岡本某とやらのコラムが掲載されていた。「先月のコラムで田母神論文を批判したら読者から叱られた」と始まる。そのコラムは私も「営業部長のよもやま話」で取り上げ批判した。先ず、この岡本某は「検証に耐えない根拠で綴られている」と批判しながらも、その「論拠」にまったく触れていないからであった。▼だから、今回はその「論拠」として、朝日新聞の御用聞き学者を引き合いに出し「優れた論駁」としている。さらに「田母神氏に反対する人間は愛国者ではない、という決め付けはおかしい」と投げかけ、そのあとはウクライナの話で終わるという、わけのわからぬコラムである。▼産経新聞も赤字に転落したというが、貧すれば鈍するということか。原稿料が無料なのかどうか知らんが、もう少しマシな文章を書く知識人はいるだろう。▼ともかく「自分の言葉」で批判しない。それで朝日新聞を論拠とするとはお里が知れるというものだ。今朝のコラムの最後、岡本某は『歴史と伝統への自覚がなければ、われわれはただの根無し草である』と書いているが、時代遅れの「司馬史観」を持ち出し、朝日新聞を論拠とするなどただの「雑草コラムニスト」だ。