忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

「鵜飼いの鵜」と「遺憾の意」は「薬缶のや」なのか

2012年10月16日 | 過去記事



スーパーで働いていた時代の社員さん。当時はアルバイト勤務だった18歳かそこらの私よりも2つほど年上だった。彼の自宅は大阪のど真ん中、泣く子も黙る大親分のひとり息子。月の小遣いは1000万円以上。使い切れないから勝手に貯まって、いまはとりあえず、現金で「4億円」ほどが自宅の部屋にある、とか言う。

自宅に帰ると「黒服」を着た若い衆が「若」とか「ボン」とか頭を下げる。退屈だから暴走族のアタマもやってたけど、それよりバイクが面白くなって「プロのレーサー」になっって、いくつか世界的なレースでも優勝した。

手のつけられない不良だけど、学校での成績はずっとトップだった。勉強なんかしたことないけど、なぜだか教科書が頭に「最初から入っていた」という状態。小学校6年生のとき、東大の試験を遊びでやったら満点だった。仕方がないからハーバード大学に行った。そこでも15歳のときには学生に教える立場になった。

付き合っていたオンナは1990年時代のアイドルを滅多斬り。「観月ありさ」に「牧瀬里穂」は遊んで捨てた。「辺見えみり」は長く続いたけど、浮気がバレてうっとうしくなって別れた。その浮気相手は「葉月里緒菜」だった。「和久井映見」なんかとも少し付き合ったけど、本気で惚れたのは「宮沢りえ」くらいかなぁと、彼は遠い目で語ってくれた。

それから10歳のとき、ドイツでロックバンドを組んでデビュー。世界的にCDが売れまくる。オンナを知ったのは幼稚園時代、お昼寝をしていたら幼稚園の先生が襲ってきたから、そのままヤッタ。いままでヤッタオンナはどのくらいかって?どのくらいかなぁ?1000人くらいまでは覚えていたけどなぁ。たぶん5000人はいってると思う。

いま、このスーパーで働いている理由はいくつかあって、先ずは「世間から身を隠すこと」。世界中に自分の命を狙う「プロ」が相当いる。それから「世間勉強」。世の中の仕組みと一般庶民、そうキミみたいな「普通の庶民」の考え方とかを学ぶこと―――


「中2病」をこじらせ、それでも放置して重症化させた。脳細胞は生きているも、その羞恥心やら社会常識は死んでいる。たぶん「自分は未来から来たサイボーグ」みたいな可愛いウソからはじまったのだろうが、そのまま頭がおかしくなって、それはもう立派な「虚言癖」だった。つまり、彼は病気だった。

「おまえ、それは嘘だろう」というのは結構、勇気も覚悟もいる。だから「ソレ本当?」くらいに収めておく。すると、このレベルの「嘘吐き」は「本当だ」と言い張り、それに器用な理屈を捏ねて付着させることでなんとかなった、通用していると思い込む。それから末期症状になると「自分も騙す」というテクニックを覚える。自分の嘘を誰よりも信じているのは自分、という絶対的自信による振舞いが可能になる。気が弱い常識人は「ここまで言うなら本当かも。だってもし、嘘だったらこの人はなんなんだ」と思ってしまう。

いま話題の自称・ハーバード大学客員講師の森口尚史氏(48)がそうだ。これはもう精神疾患である。たぶん「反社会性パーソナリティ障害」の亜種だ。例えば診断基準にこんなのがある。「人をだます傾向。これは自分の利益や快楽のために嘘をつくこと、偽名を使うこと、または人をだますことをくり返すことによって示される」―――典型的だ。また「衝動性、または将来の計画をたてられないこと」もある。これもそのままだったりする。

いくら「本人に原因がある」とはいっても、これを取り上げて突きまわし、テレビで晒し物にして遊ぶ。あまりいい趣味とは言えない。精神疾患の妄言には「はいはい、そうですね、それはすごいですね」と相手にせず、静かに距離をとるのがマナーだ。健常者がよってたかって矛盾を突きあげ、目もうつろな病人を虐めている映像は教育にもよろしくない。

また、これを最初に一面で取り上げたのは読売新聞だったとか。これを朝日が面白がって<読売新聞や共同通信などのメディアは、なぜ研究者の説明をうのみにしたのか>と馬鹿にしてみせる。よく言う。

朝日新聞は学者や研究者の言うことを<うのみにしたのか>どころではなく、意図的に嘘を吐かせていた疑いが濃厚だ。慶大教授の倉沢愛子は「日本軍はスマトラで現地住民を3000人虐殺した」と論文に書いたり、本に書いたりした。その嘘論文には、まことに無念ながらサントリーが賞まで出したが、あっさり書くとブキティンギ市内の断層の崖、これを利用して日本陸軍第二十五軍が防空壕を建造した。みると、壕内奥から断崖に向けて複数の穴がある。この穴に殺害したインドネシア人ロウムシャを捨てたのだ、と書いてある。

インドネシアにもいろんな人がいる。日本人の「インドネシア研究」の専門家が朝日新聞にも書き、現地にも来て「コレはその穴です」とか言っている。疑うのもヘンだから、地元の州政府は防空壕を整備して国立公園にした。それから「そうです、コレがその穴です」というレリーフも作られた。それから三千人のインドネシア人が虐殺されたことになった。

しかし、朝日新聞の記事を読んでほんまかいな、となったジャーナリストの加藤裕氏、旧スマトラ新聞の記者だった菊地秀廣氏が現地に行った。第二十五軍の生き残りの人らも存命していた。調査していくと嘘だとわかった。インドネシア政府に説明すると「そうでしたか」とレリーフも外した。あとは朝日新聞が一面で謝罪、訂正記事を書いてから倒産し、倉沢が慶大教授を辞めて、第二十五軍の旧軍人、その家族らに謝罪と賠償してから「その穴」に飛び込んで自殺でもすれば済む話だった。

しかし、こいつらはやらない。どころか、インドネシア政府が「間違いだった」と認めているのに、現地観光ガイドには「コレは日本軍がインドネシア人を殺して捨てた穴です」と紹介させ続けた。嘘はもうバレていた。第二十五軍の主計大尉、本庄弘直氏も出てきた。本庄氏は防空壕の設計建造、監督もした当事者中の当事者だった。

本当は現地労働者に日当を支払っていた。記録によると負傷者すら出ていなかった。穴は通気口、それから緊急避難用だった。工事中は廃土、残土を捨てるのに使った。本庄氏はいわば当たり前の話をした。

知らずにやったなら森口尚史氏のように病気だし、知っていてやったなら悪意のある嘘を意図的に振りまいたことになる。もちろん、朝日新聞は後者だが、この新聞が懲りないのも周知だ。他にもたくさんあった。一橋大教授の藤原彰は煙幕を「日本軍の毒ガス」と紙面で断じた。埼玉大教授の吉田康彦は「北朝鮮の拉致はない」と言い続けた。早大教授の後藤乾一は東ティモールで「日本軍が4万人の現地人を殺した」と捏造して朝日に書いた。

<なぜ研究者の説明をうのみにしたのか>

「鵜飼い」の「鵜」はクビに紐を巻かれている。だから吐きだす。メディアにおける「紐」とは裏付け取材に他ならない。関連事項の調査に他ならない。事実かどうかの確証を得てから報じるという最低限のモラルに他ならない。朝日新聞は反日ならば、その紐をすっと解く。今回は「スクープ」だったから、読売の紐は緩んだだけだ。よくある話だ。

朝日にそれを馬鹿にする資格はない。朝日新聞は「反社会性パーソナリティ障害」の病人を虐めたり、その虚言に騙された同業者を馬鹿にして喜んでいないで、吉田清治とかを特集したらどうか。「我々はなぜ鵜呑みにしてしまったのか」と自省する記事なら売れる。

ま、いずれにしても受賞者の山中伸弥氏も複雑だろう。阿呆なメディアの所為で、せっかくの受賞にケチがついた。そういえば大江健三郎もノーベル文学賞だった。こっちは受賞者が「反社会性パーソナリティ障害」というパターンになる。



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