忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

ガチコメ風クリームシチューの食し方

2007年05月27日 | 過去記事
■2007/05/12 (土) ガチコメ風クリームシチューの食し方「1」

焼き鮭とほうれん草のおひたしで一杯飲る。

芋焼酎をロックではなく、水割りかお湯割で・・・。それも2杯ほどをチビチビと、ゆっくりと飲む。むぅぅぅううう・・・・。

おわぁ!!!!!ホルモン焼いて日本酒をカブ飲みしたいぃぃぃいいい!!!

いやいや、私は「健康★店長」として生きることにしたのだった。そうとも。長生きする方向で人生を見つめ直す。この生命を維持させることに執念を燃やす。だ、誰だっ!見た目の通り、その体躯の通り、「太く短く生きれ」とか言ってる奴はっ!!!!

い、いかん・・・イライラするのもイシダイラも身体に悪いではないか。深呼吸して・・・TBSは見ないで・・・朝日新聞は読まずに・・・そうそう、犬を見ていよう。和みだ。これが「キング・オブ・癒し」であろう。おお・・・落ち着いてきた。むーちゃんのキン○マは、なんか毒が入っているみたいな柄が入っているなぁ・・よしよし。そーかそーか。

お!クリームシチューではないか。もうこのクソ暑いときに・・・いやいや、ありがとう。す、好きだ。クリームシチューは好きだぞ。おお、いい匂いではないか・・嗚呼・・・。

「2」へ

■2007/05/12 (土) ガチコメ風クリームシチューの食し方「2」

「お父さん、クリームシチューとか好きなん?」

『おお!!好きやな。まあ、有田のほうはあまり好きじゃないけどな・・・』

「あ、あり・・?なに?」

『いやいや、なんでもないぞ。いっただきまぁ~~・・・』

ぴんぽぉ~~ん♪

「あ、あれやわ、不動産屋さん・・」

『不動産?なに?』

「ずっと買いませんかって・・・見にこいって・・・」

『あ~~~なるほど。でも、そんなに邪険にするもんじゃぁないよ。こんな時間まで大変だよ?営業っていう仕事は大変なんだ。まあ、今は買うつもりが無いから断るけども、ちゃんと丁寧に対応してあげないと・・・どれ、お父さんが出よう・・・。』

インターホンで出る。

『はい、どうも、お待たせしました。どちら様でしょうか?』

「ああ、どうも!!わたくし△○不動産のAと申します!!ご主人ですね??」

『ああ、どうもどうも。いつも家内から聞いておりますよ。でも、残念なんですが、現在,我が家は不動産の購入などは考えておりませんので、どうか、あしからず、ご容赦ください。それでは、失礼しま・・』

「ご主人!家はいいですよね!!広い庭に明るいリビング!!」

『ま、まあ、大きな家は結構ですがね・・我が家は・・』

「ご主人!!人生は一度です!そしてご決断は早いほうがいいですよ!!」

『い、いや、あの、買う気がゼロなんですよ・・現在は・・ここにも,何の不満もありませんし・・』

「ご主人!なんで、買う気がゼロなんておっしゃるんですか?一度でいいから見てくださいよ!!すごいお勧めのプランがあるんです!!お家賃よりも安く!是非っ!」

「3」へ

■2007/05/12 (土) ガチコメ風クリームシチューの食し方「3」

『いや、あのね、それでも、いらないものはいらないのでね・・』

「ご主人!人生は家ですよ!!ここの家賃は高いです!!もったいないですよ!!」

『いや、だから、気に入ってるんでね・・』

「どこが?」

『いや、貯金もね・・まだ・・使い道もあるしね・・』

「いくら?何に使うの?」

『いえあの、すんませんけどもね・・あの、あなたはいつも犬の散歩のときにも見かけますから、大変なんでしょうし,我が家は買う気ありませんから、無駄足になると思うので、当面はスルーしておいたほうがいいですよ?いくら言われても、いらないものはいらないとしか・・』

「ボクは見てないですよ?ご主人のお顔は!会って下さいよ!じゃあ!会って目を見て話しましょう!」

『いや、それでも、買う気は・・・』

「ご主人のところも狭くはないですよ、でもね、もっと大きな立派な家のほうがね、お子さんも奥さんも幸せですよ!!それにね・・」

『はぁ~~~~~~~~おわぁ~~~』

「??ご主人?あのですね・・聞いてます?」

『うぅぅぅぅううううううううるさいわいっ!!家がでかいほうが幸せやと?ほんならおまえは、どんなでかい家に住んでんねん!!門から玄関まで車で30分か!!俺の実家はふた間しかなかったけど、みんな幸せに暮らしてたわいっ!関係あるかっ!』

「うわっちゃぁ・・・あの・・」

「4」へ

■2007/05/12 (土) ガチコメ風クリームシチューの食し方「4」

『グダグダグダグダ・・・おまえの会社なんていうとこや?おう?電話するぞっ!苦情の電話やっ!うちの嫁はんが、家が狭いからっておまえに泣きついたんかいっ!!しつこいんだけが営業のテクちゃうぞ?なんで、俺がおまえの話をいつまでもいつまでも聞かなアカンのんじゃ!!』

「・・は、はぁ・・あの・・」

『おまえの家調べて、晩飯時にゴムひも売りに行ったろかっ!!もう二度とくるなっ!わかったな!!お断りやっ!!いらんっ!!』

「・・は、はぁ・・」

『んで、おまえも営業マンやったら、鼻を利かせろよ?』

「は?・・?」
                                                                                                                                                                                                                              
『クリームシチューが冷めるんじゃっ!!!!!!!』

がちゃん!

あったかぁ~~♪しちゅうぅぅは~~焼酎に合わないぃ~~~♪

『あいつ、明日も来たら教えてくれ。』

「も、もう来ないと思うけど・・・?電話するん?」

『いや、これで明日も来たら話を聞く。あいつの勝ちや。』

「さすが、お父さん!!」

『でも、買わんがな。』

「・・・・ほな、なんで?」

『クリームシチューを奢ったる。家のでかさや、貯金の額、そんなもんで幸せ云々は間違いや。こんなしゃぶしゃぶのシチューでも幸せに感じるときもあるンや。』

「・・・・そういえば・・ちょっと、しゃぶしゃぶしてるなって・・・(泣)・・」

『!!!いや、ちゃうやん?お、俺はしゃぶしゃぶが好きやんか?ほら?な?こ、こらっ!そこの息子っ!な、なあ?お父さんはしゃぶしゃぶが好きやって言えっ!!』

「お、美味しい・・やん・・?ぼ、ぼくもおかわりしようかな・・お、おかわりっ!!」

『ほら!な?お、お父さんもおかわりっ!!ははは・・はは・・』

寸胴に一杯だったクリームシチューは無くなった。
妻は自信を回復させたが、私と倅は朝飯が食えなかった。

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