田舎から出てきた右も左も分からない若い女の子を無垢・生娘なうちに牛丼中毒にする、とか、早稲田大学の社会人向けのセミナーで言っちゃって、それを受講者の誰かにバラされた吉野家ホールディングスの常務取締役だった伊藤正明とかいうおっさんが解任されたのは2年ほど前だった。このおっさんはその後、早稲田大学の講師も解任され、大手コンサルタント会社のアクセンチュアとの社外アドバイザー契約も解除された。
「冗談の類」の結果にしては大ダメージだっただろうが、世間は誰も同情もしなかった。右も左も、というか、日教組のお陰で左しかわからなかった若き日の私も吉野家のファンで、よく明け方まで飲み歩いた最後の〆に立ち寄って「特盛」を2杯喰ったりしていたから心配だった。
おっさんが「キリトリだー」と反論したかどうかはともかく、このおっさんがなぜに「牛丼中毒にする」と言ったかというと、それは大人になって男に高いメシを奢ってもらうようになれば牛丼なんか喰わないから、という理屈だった。個人的にはここが最もムカついた。
このおっさんのこの台詞から、その実、吉野家の牛丼に対するリスペクトがないとわかる。常務取締役ならば、高いメシを奢ってもらうようになっても、自分で高いメシが喰えるようになってからでも、吉野家の牛丼は美味いのである、となぜに自信を持って言えないのか。
某正義超人も昔から言っているが、吉野家のウリは「うまい・やすい・はやい」であった。企業としてはこのフレーズは大袈裟でもなく「魂」と言っていいはずだ。この魂の三拍子の最初、うまい、は絶対的な自信を持ってもらわねば悲しい。だって美味いし。
また、安倍さんのセリフだったと思うが、例え話や冗談は慎重にする、ということだった。切り取られるからだ。それに悪意に基づいた歪曲、誇張、拡大も既定路線となる。敵は手ぐすね引いて待ち構えている。そこに油断してぽろりとセンスのない冗談、差別的な表現、突飛な例え話などをしてしまうと格好の標的になることも自明である。
とくに政治家などの仕事、公に物申すことを生業とする者は留意しておかねばならない。
政治家の失言、暴言、放言は枚挙に遑ないが、例えば大蔵大臣時代の「貧乏人は麦を喰え」でお馴染み、池田勇人元首相は「中小企業の5人や10人の破産、自殺はやむを得ない。子孫を残そうとする利他の要素です」と放言して1か月で退陣に追い込まれた。実際、やむを得ないかもしれないが、わざわざそれを言う必要は全くないし、もっと他の言い回しはなかったのかと誰でも思う。こんな事を言えば叩かれることも想像に難くない。
そして「慎重に発言できない」ということは、その人物が常日頃、どういう立ち振る舞いをしているのかにも想像が及ぶ。傲慢で周囲の意見を聞かないとか、誰も注意できない雰囲気とか、横柄な言動で取り巻きはイエスマンばかりとか、碌なイメージはない。また、どうせ最後まで突っぱねられないのに、すぐに謝罪できないとか、周囲は頭が痛いことだろう。
拗ねたり逆切れしたり、上から目線で「誤解するほうの頭が悪い」とか「悪意ある連中が騒いでいるだけ」みたいに勘違いしていると、その姿勢、態度が更に致命傷になることも自明の理であり、その程度のマネジメントができない、リスク回避ができないことに、例えば企業ならば、これこそが深刻な問題だと認識することになる。だから吉野家も2日後には事実確認を終わらせ、早々に謝罪して常務を解任している。リスクを勘案し、敏速に結論を出して動いた結果、被害は最小限に抑え込むことができると知るからだ。
全国規模の企業ならイメージの低下は死活問題であるから、そこに意固地や屁理屈、慢心の介入する余地はない。多くの従業員や関連取引先にも迷惑が及ぶ、ヤラかしたらダメージを最小限に抑える、は基本的戦略である。
あまりここでも触れないできた「日本保守党」。過日の総選挙、私の知り合いにも「日本保守党ってどう?」みたいなことを問うてくるのもいた。自民党があの体たらく。真面な感覚の有権者は参政党と並べて、保守の受け皿が気になるわけだ。もちろん、私は推しもしないし下げもしない。自分で調べるなりして判断すべきだと言う。
「応援してください」もきた。私はそれにも同様の態度をとる。したければするし、したくなければしない、と伝えるのみだ。議論の余地はないし、忙しいのに付き合っていられないのもある。大して親しくもないのに、挨拶もそこそこ、百田尚樹さんって知ってます?とか話しかけてくるのも、正直、アレだ。
もちろん知っているし、小説のジャンルなら著作はほとんど読んでいる。歴史や政治のジャンルも何冊か読んでいるが、ま、別にファンではない。
しかし、ファンかもしれない、と照れながら思うのは福井県立大学名誉教授、先の選挙で見事、関西ブロックで当選された島田洋一氏、現在は衆議院議員である。これまた著作は対談本も含めてほとんど読んでいると思うし、島田氏の皮肉の効いた文章も好きで、気に入って何度か繰り返し読んでいるものもある。そんな島田先生が国会に、と思うだけで期待は膨らむし、明るい兆しが見えてくる。質問してほしいことは山盛りある。あの知識、知見、見識をもって、センス抜群の切り口で国会に巣食う売国媚中議員を追い詰めてほしい、と心から願うものである。
しかし、だ。
今回の件も、これは大騒ぎになる、と容易に予想できた。ベストセラー作家とは思えぬほどセンスの欠片もないし、下品で安易な下衆い表現だとは思うが、あの下劣な「例え話」が「これくらいの強烈な変化がなければ社会構造は変えられない。少子化問題は解決しない」と言いたいだけ、ということも普通に理解もできる。そして、意図的なアンチ以外、もしくは本気で「日本保守党は18歳になった女性を大学に行かせない法律を作る気だ。まるでタリバンだ」と怖がっている純朴な視聴者以外、そんなことはみんなわかっているのである。
そして、尚、だからこそ、それが「問題」だと認識しているのである。
素っ頓狂に「これのなにが問題なんだ?ちゃんと前もって3回も断りを入れて、更にはSFだと言っているじゃないか、騒ぐのはアンチだろう、理解力の足らない阿呆は放っておけばいい」と高をくくっているかの如き対応が問題なのであり、立派な保守論客である方々が、そんなしんどい擁護をしている姿勢こそが不気味なのである。なぜに「それはアカン」と言ってあげないのか。「謝ったほうがいい」とアドバイスできないのか、と不思議に思う支持者は少なくないと思われる。多くの有権者はともかく、私個人としても「石平氏の反応」が普通だと思う。百田さん、ナニ言ってんの、というツッコミこそ求められる状況であった。
島田洋一氏は著作の中でバイデンについて、オバマの評として「ジョーは心優しい男。ただ頭の中にフィルターが入ってない。思ったことをそのまま口にする。だから失言が多い」と紹介している。その通りだと世界人類、みんなそう思う。
そして、それならおわかりでしょう、と言う他ない。あの人らに「フィルター」を入れることは不可能なのか、と心ある日本保守党の支持者の方々、党員にはなっていないけど比例に「日本保守党」と書きました、という私の知り合いも心配している。こんなしょうもないことで、マスコミに蜂の巣にされるのでは、と案じているのである。
島田先生が著作でも書いている通り、日本の左翼マスコミはそれこそ、切り取ってでも保守政党を貶めるのが生業である。それがとくに「切り取らなくても」使える保守叩きのネタを使わぬわけもないと思われる。いま、まだ、思ったより左翼フェミやら反日マスコミが静か、反応が鈍いのは逆に不気味なのである。普通に考えて「弾を込めている」と知れている。
国政政党になり代議士も3人。潰すなら「もっと太らせてから」ヤッテくるつもりだ。私が朝日新聞やNHK側で工作するなら、いまの日本保守党の執行部は温存する。致命傷を与えるそのときまでじりじりと用意するだろう。参院選もある。そして国会でマトモを言う議員が増えたら、そこを一網打尽にする算段をする。心ある日本保守党支持者、投票用紙に「日本保守党」と書いた有権者はそれを心配しているのではないかと思う。
そして、無念の想いを噛み殺して、最後に個人的な意見を書く。
私はここで岸田前総理や石破総理にも辞めろ、と書いたし、2009年頃の悪夢の中、かなり辛辣に批判を書いてきた。野党の政治家、それも党首、代表などはとくに取り上げて批判も書いてきたと思う。日本保守党も国政政党である。百田尚樹は公党の代表である。だから書く。
子宮摘出、女性の大学就学禁止、25歳まで未婚なら生涯結婚させない法律を作れば焦って子供をつくるだろう、ええとは言わんで、ええとは言わんで、ええとは言わんで、SFの話として、現実にはあり得ないこととして、小説の中の話として・・・・・これを勘違いするほうがおかしい・・・・。
おい、ハゲ。ウイグルは小説なのか。いまも不妊治療で民族淘汰されているウイグル人はSFの話か。タリバンは世界にいないのか?現実にはいないのか?
さっさと代表を辞めろ。となりのオバハンもだ(個人の意見です)。