忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

記者出身の3議員が語る立憲代表選立候補者のリアル「腹へった」「オイオイ泣く」「アップル通」

2021年11月30日 | 忘憂之物



立憲民主党の代表選挙。今日が投開票だというのに、テレビは新型株で大盛り上がり。話題にならないのはテレビが取り上げないから、と立憲は怒るが、テレビで取り上げないのは話題にならないから、という逆説も説得力がある。どこのだれも泉か、小川か、とか興味ない。しかし、政党支持率も悲惨ながら野党第一党の代表選挙、気の毒に、とは思う。

あんまりだからAERAを読んでみる。記事を書いたのは上田耕司氏。熱海の土砂崩れのとき、環境大臣だったレジ袋が演説で「選挙の中ですが、静岡県の熱海市で土砂災害が発生しました」と触れたことを「テレビの中」に書き換えた御仁だ。さすがの捏造、さらりと謝罪。「記者の聞き間違いにより」で済ませる荒業。伝統すら感じさせる匠の技である。

ところで、記事は同じく記者出身、立憲民主党の一期生議員3名に話を聞いている。この中に次の次、新たなリーダーがいるかもしれない。是非、日本国の将来のため、怠惰な自公政権を厳しく質してもらいたいものだ。内部に巣くう南京虫も退治したいと期待を胸に記事を読み進めると、新人議員、順番に鈴木庸介、山岸一生、渡辺創衆が紹介されている。どこの記者だったのかも書いてあった。

上からNHK、朝日新聞、毎日新聞。


こんなことしてるからダメなんだ、ということだが、記事は面白い。

全体を通して盛り上がりに欠ける、と言われている理由をいくつか書いているが、例えばこうだ。

「候補者の中にスターがいないといわれる点についても、悲観的にみていないという。立憲には候補者以外には、蓮舫氏、岡田克也氏、小沢一郎氏、菅直人氏、安住淳氏、森裕子氏ら“スター”はいる」

是非、記事を読んでもらいたいが、最後はこう〆ている。

「30日の投開票で誰が選ばれるのか。ひいては党勢回復の一歩となるか。結果に期待したい。(上田耕司) 」


素晴らしい。よくみれば記事見出しの「腹減った」「オイオイ泣く」「アップル通」も秀逸だ。記事にもあるが、これが「候補者の人柄が分かる」「とっておきの魅力的なエピソード」としている。エピソードを我慢して全部読んだが、本当にどれも、心の底からしょうもないものだった。さすがだ。

しかし、だ。候補者は4人、ひとつ足りないと気付く。

誰が足りないのか興味は尽きない。再度、我慢を重ねて読み返すと「腹減った」は西村氏。「泣く」は小川氏。「アップル通」は逢坂氏とわかる。足りないのは泉氏だ。では、泉氏にはとっておきの魅力的なエピソードはないのか、と思えば、そこはちゃんと書いてあった。

「泉さんは立命館大の頃から民主党京都の学生部で活動をしていた。末っ子で甘えん坊と言われていたみたい。25歳で衆院選に立候補して落選し、デイサービスで働きながら政治活動をやっていた。その頃、普通にジャージィ姿だったのを覚えています」(泉陣営=東京都足立区議の小椋修平さん) 

「末っ子で甘えん坊」でもいいし「ジャージ姿」でもいいのに書かない。

つまり、朝日新聞系からは多少、嫌われているのかもしれない。不思議に思って調べてみると、政治姿勢などはちゃんと左に巻いている。「北京五輪を支援する議員の会」にも岸田総理、林外相と共に入っている。

いったい、泉氏のなにが気に入らないのか、こんなのいじめじゃないかと憤慨しながら、もう少し調べてみると、憲法改正に「どちらかといえば賛成」と答えているからなのかもしれない、と気づいた。これは泉氏が悪い。立憲ファンの心の中から「この元コクミンガー」が聞こえてくるようだ。


そういえば昨年の「合流新党 野党代表選」のネットアンケート(非公式)。国民新党と立憲民主党のサポーターとパートナーが「誰でも投票して」とのことでアンケートをした結果は「枝野5604票・泉39174票」だった。「最終結果は上記の通りでした。たくさんの投票ありがとうございました」の文字が涙で霞んだものだが、このときも結果は枝野だった。今回も「地方で優勢」とか、まったく関係ないと知れる。

要するに、だ。


多くの有権者からして悪気もなく、他意もなく、政治信条も思想信条も関係なく、本当に興味がないとわかる。たぶん、多くの日本国民は「17時以降、勝手に阿弥陀で決めろ」と思っている。決まったら「ふ~ん。で、だれ?」くらいの感想は聞こえてくるはずだ。がんばれ。




コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。