根子岳東峰「鏡ガウド」ル-ト
(鏡山谷~東峰~見晴新道・屏風岩~中山尾根・天の浮橋~鏡山谷への周回)
快晴 (*文字サイズは「大」が最適)
(行程) 駐車場・中山尾根登山口(発9:25)→最上部の堰堤(着10:00)→鏡山
谷の涸れ河原を離れ侵食谷崩落斜面に取付く(発10:50)→釣井尾根登
山道に登り上げる(着12:00)→東峰(着12:20~発13:35)→見晴新道
入口(着14:20)→屏風岩頂上(15:15)→見晴台(着15:30~発15:40)→
天の浮橋(着16:00)→(道迷い15分のロスあり)→駐車場(着17:05)
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〇昨年の暮れ川上さんのHP (←クリック)で根子岳東峰に「カガミガウド」から登
っておられたのを知り、直ぐに電話して同行をお願いしたところ、雪解けの春
に登ることで約束していた・・・。
〇私の腰痛の状態は、前回の松ケ鼻・遠見ケ鼻へのテスト登山(3/29日)にお
いて「登り下り」の歩行に支障は無かったが、日常生活においては痛みを感
じる日々がその後も続いていた。
来るべき登山に備えるためMRI診断(4/15日)を受け「骨の異常は何も見当
たらない」診断結果であった。
医者からは「山に登ってみてもよいのでは・・・」との言葉であったのでその
言葉に安堵し、念願のカガミガウドル-トに挑戦することとした。
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▼宮地駅で川上さんと合流してR265号線に入り、箱石峠道の麓に在る「春
の牧牧場」を左に見て国道から離れ右に入る。
ジグザクの車道を道標に従い釣井登山口を通過して更に砂防ダム作業道を
走り「鏡山谷」に入る。
作業道はまだ先まで延びているが、途中のT字路カ-ブを右に進入すると
直ぐに行き止まりの駐車スペ-スが在り、此処に駐車する。
(中山尾根の登山口)
駐車場から右に取り付けば中山尾根を伝って見晴新道に至るル-トで、
私が2年前から探していた登山口(←クリック) である・・・・。今日、川上さんか
ら教えて貰い、まだ何も行動してないうちに達成感を覚える喜びであった。
ちなみに、今日の周回登山の下山路で此処に戻ることとなる。
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(鏡山谷への入り口)
▼カガミガウドの登山道は駐車場から左に歩き出し、砂防ダムの作業道を上流に向かう。
作業道は堰堤の下まで延びているが一箇所、崖崩れで土砂が道まで溢れ出ていた。
作業道の行き止まりから渓谷の涸河原に入り、立ちはだかる堰堤を乗り越えて行く。
砂防ダムは5~6個あったが常に左岸側の法面を伝って堰堤を乗り越えることとなる。
幾つかの堰堤にはプラスチック製の階段が設けられていた。
〔鏡山谷への入り口:駐車場所から10分〕 〔最上部の堰堤から、乗り越えて来た堰堤を振り返る〕
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〔最後の堰堤から涸れ川床を歩く〕
▼最後の堰堤を乗り越え、涸河原に降りると谷も段々と狭まり、石がゴロゴロ
と積み重なる川床を蛇行していく。
所々に川上さんが前回登った時の目印の赤テ-プが捲いてあった。
途中、見晴新道方角からスベリ台の様に派生している一枚岩盤の谷筋に立
ち寄る。雨季であれば相当な水量が流れ下ることであろうと、予見された。
〔最上部の堰堤には大岩塊が座る〕 〔堰堤はスベテ、左岸側を乗り越えて行く〕
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▼川床に戻り、更に石コロの涸谷を遡上して行くが傾斜は段々と増し、前方
頭上の釣井尾根・東峰・並びに根子岳縦走路の三方の稜線から侵食谷が
幾筋にも流れ下り、多数の合流箇所を作っていた・・・。
登路はどちらの谷筋を選で行くかがが、判断のしどころであった。
上流から崩落を繰り返して出来た侵食谷であるので勿論「踏み跡」は無い。
昨年、登った川上さんの記憶に頼って・・・ただついて行くのみであった。
川上さんの言葉では「谷の分岐は常に左側を辿る・・」とよいとの事であった。
〔涸れ河原の川床を遡上する〕 〔最後の分岐・左右の谷筋が崩落している〕
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(最後の分岐から釣井尾根道まで)
▼最後の分岐に至ると傾斜は急勾配となり、左側の谷は、入り口付近が崩落
で沢が抉り取られ直接には登れない・・・。
仕方なく右側の谷※ に入るが、此処も直ぐに崩落箇所に出合うこととなる。
谷沿いの尾根を跨いで本来のル-トである左側の谷に移り、ほぼ直線コ-
スの急坂の崩壊斜面を登る。
※「阿蘇登山ル-トマップ」に表示してある赤ラインの部分で昔のカガミ
ガウドル-トの谷であろうと推定した。
現在は、崩壊してル-トは消滅している。
〔谷斜面中腹から背後の見晴新道稜線を振り返る〕 〔登路を振り返る〕
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▼浮石に注意しながら岩角に掴まり、ガレ場とザレ場を繰り返して急傾斜
の荒地をひたすらと登る。
川上さんは谷筋を直登されているが、私はズレ落ちそうな危険に箇所は右
岸の潅木帯に迂回して安全を確保した。
▼釣井尾根道直下の「登り詰め」が今日一番の難所で、右岸から対岸に渡
り、更に右岸に戻る急傾斜のザレ場であったが愛用の竹の杖が役に立ち、
無事に釣井尾根道に這い上がり、ホツとした思いであった・・・。
〔釣井尾根出合まで後15分の登り〕 〔釣井尾根道の標識板:この直下に登り上げた〕
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(下山路)
下山路は東峰から見晴新道を通り屏風岩の頂上を極め、
中山尾根を伝って「天の浮橋」に立ち寄りカガミガウド側に下りた。
[ 「肥後の山675座駆け歩き・西 和文著」より転載 ] ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〔小天狗付近からカガミガウドル-トの登路を振り返る〕 〔下山路の見晴新道稜線と天の浮橋を望む〕
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〔屏風岩頂上に挑む川上さん〕 〔川上さんの指導で屏風岩頂上に立つ〕
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↓ (クリック→) 2010/11/03日撮影の屏風岩
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〔見晴台からカガミガウドル-トの登路を振り返る〕 〔屏風岩の岩頭に立った岩壁を見晴台から振り返る〕
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〔障子~屏風岩までの登路を見晴台から振り返る〕 〔見晴新道からカガミガウドル-トの登路を確認する〕
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〔天の浮橋頂上にてGPSで位置確認をする川上さん〕 〔登路は右に進む〕
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〔登路から箱石峠道を望む〕 〔熊本県の石柱が分岐点:左が登路〕
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〔唐松が目印で小尾根を直進しないで右に下る〕 〔下れば駐車場所となる:車が見えている〕
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(最後に)
今回の山行は根子岳をモット深く知るために 日頃から案じていた三つの念願が、
一日にして叶い、満足感と達成感を満喫した一日であった。
三つの念願
①中山尾根の登山口を知る事
②今は消滅しているカガミガウドル-トを確認する事
③屏風岩岩頭に立つ事)
ご指導を頂いた川上さんに感謝・感謝の気持ちです・・・・。
翌日、川上さんからのメ-ル(屏風岩について)
「クライマーは必ず身の安全を確保しています。今度誰かと登られる時は
10m位の大きめなロープを持って登ったが良いでしょう。
風に吹かれても谷底まで落ちない様に。」
とのコメントを頂き身に沁みる思いであった・・・。
今後の登山に対する心得として肝に念じたいと思っている次第であった。
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山名等の出典
「鏡山がうど」→九州100山峰(渡部智倶人)
「鏡ガウド」→熊本県の山(山と渓谷社)
「鏡山谷」→ 熊本の山 (熊日新聞社発行)
「天の浮橋」・「中山尾根」→肥後の山675座駆け歩き(西 和文)
(2012/04/28 加筆)
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