英彦山(1199.6m) (表参道正面コ-ス~南岳コ-ス縦走)
晴れ ※ 文字サイズは(大)・表示は(125%)が最適
(アクセス) 熊本IC→杷木IC→R52号→R211号(小石原)→R500号→スロープカー幸駅
(行程) 幸駅駐車場(発10:50)→奉幣殿・英彦山神宮(着11:20)→行者堂(着12:30)→
中岳(着12:50~発13:35)→南岳(着13:45)→材木石(着14:15)→鬼杉(着14:40)→
玉屋神社(着15:25~発15:30) → 奉幣殿・英彦山神宮(着16:20)→
幸駅駐車場(着17:00)
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〇楽人の誘いで英彦山に登る事となった。
私にとっては未踏峰の山であるが、何故゛か子供の頃から知っている山名である。
両親とも福岡・筑後の出身であるので親から聞かされていたのであろうと思う。
それが故に、待ちに待った今回の山行である。
〇馬場さんを迎えに行き、高速に乗る。
楽人がCDを入れて何やら変わったリズムが車内に響く♪。どうしたのと聞けば「ネパ-
ルの民謡」とのこと・・・・♪。
(馬場・楽人コンビはヒムルン・ヒマ-ル峰遠征隊(←電電九州山岳会より)の
メンバ-で、その当時は知る人ぞ知る有名登山家の存在であった。)
〇山岳民族特有の楽器であろう ユッタリしたリズムは高速道路の運転には最適な効用
を果たしているようであった。
〇杷木ICを出て窯元が集落する「小石原」を通り、英彦山登山口となる
「スロ-ブカ-幸駅」 の駐車場に着く。
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▼観光客が利用する駐車場(無料)であろうと思われたが、其処に駐車して舗装道の坂道
を歩く。スロ-プカ-花駅を左に巻いてリフトの下を通り過ぎて行くと、参道と交差する。
参道の下方向を眺めると長い石段が可なり続いていたので、参道の中間位に位置する
のかと思われた。
▼参道の両脇に土産品店があり、店のオバちゃん達が観光案内図を配付されていて元気
な掛け声が参道をにぎわしていた。
▼参道沿いには日本三大修験場として栄えていた往時を偲ぶ坊舎跡が多数あり、足を止
めて案内板に見入った。
▼広い道幅の石段が続く表参道、長くて勾配もあり、息が上がる。楽人はドンドンと先に行
く。行き交う人も多くなり最後の階段を登り上げると英彦山神宮・奉幣殿(国宝)(←クリック)
が鎮座し、英彦山詣での観光客で賑わっていた。
〔スロープカー幸駅〕 〔参道:長三州塾跡付近〕 〔参道:宝篋印塔 ホゥキョウイントウ付近〕
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▼楽人が恒例としている御朱印集めの「御判」をいただいた後、登山道に戻
る。奉幣殿の前を通り下宮につながる短い石段を登り、右手の下宮を見過
ごして杉木立の中を登る。
石段も自然石で不規則に組まれたものに変わり、此処からが本格的な登山
道となる。
▼東屋のある展望所までの急登の石段には参ったものであった。
展望所で一息入れるが石段はまだまだ続く。
〔11:20 奉幣殿・英彦山神宮〕 〔下宮横のコ-ス案内板〕 〔11:39 東屋で一息〕
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▼表参道を辿る上宮までの、このル-トには幾つ物の史跡があり(中津宮・
稚児おとし・関銭跡・行者堂)日本三大霊山として栄えた痕跡を実感する
事が出来た。
▼五合目にある中津宮を過ぎて上に行くに従って、杉の巨木や倒木したもの
又、上部が折れた白骨樹が目立つて来る。(風か落雷かで折れたものであ
ろう?)
▼頂上近くになると何やらエンジンらしき音が聞こえてくる。上宮直下の石段
脇の熊笹(ヒコサンザサ?)を刈り払い機の音であった。
▼此処までの長い~長い石段続きの参道は「天まで届く階段」をイメ-ジする
ものを感じた。一体どの様にして築いたのであろうか?山伏であろうか?
それとも時の権力による賦役(フヤク)であろうか???探究心が湧く。
〔12:27 関銭の跡(下乗)〕 〔行者堂〕 〔上宮直下の登山道〕
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▼上宮に参拝後、段下がりの処に中岳広場があり10数組の人達が憩ってい
た。私達もゆっくりとランチタイムを取り広場の人達が入れ替わった頃に復路に
つき、南岳へと向かった。
〔12:48 上宮〕 〔中岳山頂広場〕 〔中岳山頂 1188.2m〕
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▼上宮正面から少し下がって鞍部から急傾斜を登り返して直ぐに南岳に着
く。登り返しの中途から見上げる上宮の二つの社は青空に映えて見事なも
ので威厳を感じた。
▼南岳では一等三角点を確認して直ぐに発つ。
〔縦走路より中岳1188.2mを仰ぐ〕 〔縦走路より北岳1192mを望む〕 〔南岳1199.6mの一等三角点〕
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▼楽人が歩くがままに従って、後ろからついて行く。
(3~4回登っている楽人に「お任せのコ-ス」であるので、次はどんなところ
を歩くかが楽しみであった。)
▼先ずは、急斜面の岩崖を下る。
先行している夫婦らしき一組が鎖場で奥様が立ち往生されているのを上か
ら眺めて、後に続く。このコ-スで最大に注意を要する岩塊の鎖場であった
鎖場を降りると右手に往路で歩いた表参道側の尾根が見えた。
更に登山道を下るとね奇岩というべきか初めて見聞する柱状の石が積み重
なって露出している一角に遭遇する。
案内板には「材木石」と説明されていた。色々な岩石群があるものだと関心
した次第であった。
〔13:56 南岳直下の鎖場〕 〔縦走道から表参道コ-ス方面を望む〕 〔14:15 材木石〕
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▼更に下って行くと、自然林の中に杉の巨木が次々と乱立する帯域を歩く。
途中で、右に進む分岐があるが私達は直進する。すると巨木も巨木、大巨
木が現れた。
鬼杉(樹齢推定1200年)という国の天然記念物で「英彦山の生きた、記録
の一つ」と記されていた。
▼平成6年に屋久島の縄文杉を見たことがあるがそれ以来こんな巨木は見た
ことが無い。
幹肌や幹の瘤は縄文杉を彷彿するほどの見事な杉であった。充分時間(約
18分)を掛けて心ゆくまで鬼杉を堪能した。
〔14:40 鬼杉〕 〔鬼杉〕 〔14:55 登山道と沢の渡し〕
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▼鬼杉から奉幣殿を目指す復路は、英彦山山腹をトラバ-スして、幾つかの
尾根筋を乗り越えて行く。
アップダウンの数を大雑把に数えていたら大小9つ位の尾根・枝尾根を越えた
ようである。
尾根と尾根の谷には幾つかの小さな沢もあり、せせらぎは疲れを癒す効用
があったようである。
▼昔、山伏もここを修験道として幾人の人が歩いたであろうと思いながら、
山伏の境地にあやかりたいという気持でひたすら歩いた。
▼鬼杉から下って最低部を過ぎて登り返すと玉屋神社がある。
神社の境内では子供連れの家族と二人の男女がいて、男は社の中でお供
えの品を配置して祝詞を挙げ始めた。
すると、脇の社では馬場さんが「般若窟」と名前があるので「般若心経」もよ
いだろうと言って「仏説摩詞般若波羅密多心経観自在菩薩(ぶっせ ま か
はんにゃ は ら みた しんぎょう かん じ ざい ぼ さつ)・・・・・と唱え
神と仏の祝詞と念仏が谷間に木霊した。
〔15:08 鬼杉800m⇔玉屋神社600m〕 〔15:23~15:30 般若窟:玉屋神社〕
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▼玉屋神社からは杉林の中を歩く。薄暗い杉林の中には切り倒された無数
の杉の丸太が青苔に包まれて異彩を放っていた。
▼幾つかのアップタ゜ウンを繰り返して歩く。
登り坂の杉林の登山道には大きな岩塊が座り、文字が刻んであった。
楽人と馬場さんの姿は見えない、だいぶん遅れている私であったので文字
の見分もせずに先を急いだ。
▼虚空蔵への分岐を過ぎると10分位で展望が開け、屋根付きの展望所が設
けられていて、奉幣殿と英彦山神宮の青い屋根が目の前に迫った。
其処から15分で下宮の横に出て往路の表参道に合流した。
▼往路では気が付かなかったが、石段の上から眺める奉幣殿の巨大屋根は
目を見張るものであり圧巻であった。
英彦山神宮に再び立ち寄り、楽人に倣い御朱印帳を購入して官幣中社の
「御判」をいただく。
〔15:37 縦走路〕 〔16:09 縦走路より奉幣殿・英彦山神宮を望む〕 〔16:18 奉幣殿〕
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▼下りの参道は人影も少なくなりゆっくりと散策した。
雪舟が造ったという亀石坊庭園等を見回って「銅(かね)の鳥居(国指定重要文
化財)」を潜ると、スロ-プカ-始発駅横の駐車場に着いた。
〇詳しくは添田町役場HPを参照 (←クリック)
〔16:38 参道:亀石坊庭園〕 〔雪舟庭園〕 〔16:53 財蔵坊〕
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▼駐車場から眺める夕陽が赤玉子の黄身(きなみ)のように赤く滲んで山の
端に段々と沈み往く模様をじっと眺めていると、何処で打たれているのか?
梵鐘の音が「ゴーン」と響く。時計は17時丁度を指していた。
梵鐘の音と沈み往く夕陽そして霊山英彦山・・・下山後の安堵感を増幅させ
たような心地であった。
(後で調べたら、スロ-プカ-始発駅上にある 正行寺の梵鐘であった。)
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(2009/12/30 加筆)
このページを印刷しておけば、道に迷うことはないでしょう!!。[E:scissors]
変化の在る山で石段あり鎖場あり岩場あり巨木ありそして豊富な史跡ありで魅力満載の英彦山詣ででした。次回の英彦山行きは野草の時季にまたお願いします。
ところで、リンク先をクリックしても何故か「エラ-」が表示されます・・・・。