根子岳山窓

(阿蘇住人の山行記です。)

根子岳・見晴新道 10月3日(水)

2012年10月14日 21時29分54秒 | インポート

            7.12豪雨災害後の 見晴新道ル-トを歩く 

                      快晴                  (文字サイズは「中」が最適
(行程) 土石流末端付近の路肩に駐車(発10:15)→第一駐車場が在った所(着10:35)→
     見晴新道入口の堰堤右岸(f発11:00)→見晴台(着12:40~発12:55)→
     「沢登り注意」の看板を通過して、ルンゼを登って岩溝を降りた地点(崩落のため行き 
     止まり(着13:25~発13:40)→見晴新道入口の堰堤右岸(着15:25)→
      路肩駐車地(着16:00)
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  7.12豪雨災害後の根子岳登山ル-トの点検を前回のヤカタガウドに引き続き、
今回は「見晴新道」を検証することとした。
 登山口までの車道ル-トは「曲り松跡」を経て日の尾峠へ通じる
林道桜ケ水線(九州自然歩道)を走った。
 別荘地を通過して、ツベツキ谷側から派生する涸れ渓床を渡る付近の土砂崩れ箇所も
復旧されており、土石流流下の末端まで車で行くことが出来た。
 駐車場所は路肩しかないので駐車スペ-スは数台に限られる。
もちろんUタ-ンする場所は空けておく置くことが厳守のマナ-である。

(土石流末端からヤカタガウド入口まで)
▼駐車場所から車道(九州自然歩道)を2~3分も歩けば、左側に流れ下る
涸れ河川(古恵川の上流)と出合うが、概ね、ここが土石流の末端と思われた。
 土石流堆積物は河川と車道の区別がつかないほどのレベルで
土砂や石ころが氾濫していた。
 堆積物で埋まる流路をしばらく歩いた後、ヤ
カタガウド側と日の尾峠側から流れ下る涸れ渓流 の合流地点に達し、
堰堤手前から大きな岩塊が散乱する車道側を歩いてヤカタガウド入口に
 着いた。

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[路肩駐車を振返る: 林道桜ケ水線(九州自然歩道)]  [川床を埋める土石流の末端]
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[九州自然歩道に流下している岩塊]      [ヤカタガウド入口の第一駐車場跡]
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(見晴新道)
▼堤防左岸に赤ペンキで記された「見晴らしル-ト」の矢印に従い堰堤の上流右岸に渉り、
 堰堤天端の淵から従来からの尾根に取り付いた。(災害前の見晴新道入口の尾根への取
 り付きは、堰堤の下を通つて尾根に取り付いていたが護岸が崩落しているためル-ト寸断)
▼その後の尾根道の登路については、何の支障もなく「カガミガウド分岐」~「見晴らし台」~
 「屏風岩」~「沢登り注意」の看板を通過してルンゼを上り詰めた。
  
 
[堰堤左岸に記された見晴新道入口の表示]  [堰堤右岸の天端(上端)が見晴新道の取付となる]
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[登路よりヤカタガウド第三駐車場を確認する][ヤカタガウド最上部の砂防ダム:左画像のズ-ム]
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[見晴台直下の登路から釣井尾根を望む]  [見晴台直下のやせ尾根沿いから崩落している源頭]
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[見晴台から西峰の崩壊状況を視る:ズ-ム撮影]        [屏風岩を振り返る]
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(ル-ト寸断の現場)
▼「沢登り注意」のルンゼを上り詰めた岩稜の「切り通し」から岩溝の下部を覗くと、着地点が 
 崩壊しているのが窺えた。
 持参していたロ-プとカラビナ・スリングで安全を確保して岩溝を下まで降りると、
 従来のル-トは岩壁の際から完全に地滑りしていて、植生していた樹木も流れ落ち、急斜面
 の地肌が露出していて、まさに近寄り難い恐怖の谷となって流れ下っていた。

[「沢登り注意」のルンゼを上り詰め、岩溝を下る][岩溝を降りた地点が崩落現場:ここで行き止まり]
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[崩落現場の源頭から下流側を望む] [岩稜の「切り通し」から崩落現場を振り返る:復路にて]
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(復路の登路で眺めた景観)
[稜線沿いの崩落地の源頭①]       [稜線沿いの崩落地の源頭②]
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[稜線から土石流が堆積している流路を望む][眼下の妻子が鼻と春の牧(町古閑牧場)を望む]
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(奇跡的に残った地蔵尊)
▼前回、ヤカタガウドを歩いた時は、土石流の甚大さに驚き、地蔵尊の碑銘までには気が回
 らなかったが今回、復路で立ち寄り確認することとした。
 「千年に一度」の大雨で阿蘇を襲った大災害(この文言は阿蘇市役所の広報誌から)・・・。
 桜の木に守られ「紙一重」で土石流から避けられた地蔵さん・・・。
 巨大岩塊が氾濫した流路で悠然と天狗岩を仰いでおられる地蔵さん・・・。
 まさに、「賽の河原」に立つお地蔵様の如しであった。
▼地蔵尊には「平成5年 奉納 阿蘇一の宮お地蔵会」と刻まれ、私の知る人の名前が記され 
 ていた事も初めて知る出来事であった。
 宇治先生(故人・平成22.10月没)は私が所属する阿蘇山野草会(←クリック)の前会長であり、 
 その人なりは豪快な方であった。
 私が山野草会に入会した日(平成19年)に我が家で午前様まで飲み明かした酒豪でもあら
 れ、この地蔵さんのご縁で宇治先生との思い出が蘇えるひと時であった。
 もう一人の方は、3年前に釣井尾根の登山口までご案内頂いた方(←クリック)で、釣井尾根  
 の名付けに係われた釣井さんであった。
 釣井さんには帰宅後、地蔵建立の由縁等をお尋ねした次第であった。

 
  [ヤカタガウド入口の地蔵さん: 桜の木で土石流から守られたようである]
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[ヤカタガウド入口から望む竿河原の崩壊][見晴台直下の稜線から崩壊している山腹を望む]
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(新しいル-トの開拓を予定)
 幾つもある根子岳ル-トの中でも見晴新道は変化に富み、
修験道を辿るような思いがする登路で私が一番好きなル-トである。
このままく廃道になるのか、それとも誰かが新しいル-トを作るのが・・・・。
そんな思いで、考えた事は「ルンゼを登り詰めた所の岩稜から、左の灌木帯に入り、
木立にロ-プを張り巡らしたら新しいル-トが出来るのではないのか・・・」と思案した。
同行の石島さんと今年中にル-ト開拓に挑戦することとした。

 思い出に残る、見晴新道の山行歴
     2008/12/20(1回目)
     2010/11/03(2回目・障子)
     2010/11/26(3回目・中山尾根)    

(2012/10/24日 加筆)

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