
まず、室温20℃を維持する場合の熱損失の計算です。
窓面積 1時間当たりの熱損失:1016W 熱損失率:28.2%
外壁面積 :1003W :27.8%
天井面積 : 239W :7%
外部天・床 : 32W :1%
基礎 : 297W :8%
換気 :1020W :28%
総熱損失が3607W
Q値 :1.49W/㎡・℃
UA値:0.47W/㎡・℃
熱損失率をみてみると窓と外壁、換気による損失が大きく、ほぼ同じぐらいの割合です。
窓面積は外壁面積の≒1/5.5ですが同じぐらいの熱損失になっています。
窓から逃げる熱が大きいのがわかります。
1時間当たり、0.5回入れ替わる、三種換気を採用していますので換気による損失が大きいです。
一種の熱交換にすると数字上はもっとよくなりますが…。
温暖な仙台の場合、Q値:1.49で気密を確保し、計画換気ができていれば三種換気でも問題ないと考えます。
総熱損失から内部発熱量と日射取得熱を差し引くと2200Wという数字が出ます。
1時間当たり2200Wの熱を投入すれば室温20℃が保てることになります。
仮に1時間の電気代が平均で28円/KWhとすると
2.2KW×28≒62円/hの電気代になります。
エアコンの暖房の場合、COP5です。
これは1の電気で5の熱をつくれるということです。
5倍の仕事をヒートポンプはしてくれる効率のいい暖房器具です。
ちなみに電気ストーブは1の電気で1の熱しかつくれません。
一ヶ月の電気代は…
2.2KW×28円/h×24h×30日=44,352円となります。
5倍の仕事をするエアコンですが…。
あくまでカタログ上で、車の燃費と同じと考えた方がいいようで70%とします。
そうすると一ヶ月の電気代は…
エアコンで24時間、一ヶ月暖房すると12,672円になりました。
UA値:0.47から宮城県レベルのUA値:0.75W/㎡・℃にすると…
約2倍近い電気代になると思われます。
北海道レベルの省エネ住宅をつくるのはそんなにコストはかかりません。
最低、このレベルの省エネ住宅をつくるのをおすすめします。
予算があれば、開口部をもっと良くするとか熱交換の換気にするとかにしてもらえればと思います。