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行った旅なら帰らにゃならんのです②~糸魚川~自宅

 倶利伽羅峠古戦場で少しまったりしている間、時間は8:40を過ぎていました。当初の考えではここから国道8号線に戻り、一路、糸魚川へ向かう事を考えていましたが、GoogleMapでは2時間44分(123キロ)と出ていました。個人的な経験では下道を走ると信号などで時間がかかり、評定速度としては30km/h程度となります。そうなると123キロを走るのに4時間ほどかかる計算になります。富山県内ではそれほど信号もなく、国道8号もバイパス状態であると思いますが、恐らく3時間以上はかかってしまう計算になり、糸魚川には早くても12時過ぎになってしまうと予測をしました。糸魚川に昼に到着すると、恐らく自宅に着くのは夜10時は過ぎてしまうので、これは厳しいなと考え、今回は北陸自動車道を利用する事に決めました。

 GoogleMapでコースを決めて案内通りに山を下り始めましたが、丁度、天田峠から先が「通行止め」と成っており、別ルートを検索したのですがどうも上手くいかず、この周辺をグルグルと周らされる羽目になってしまい、その結果、北陸自動車道の小矢部ICに着くまで20分ほどタイムロスをしてしまいました。

 何故にGoogleMapでは、こういった事が起きるのでしょうか。まあそれもツーリングのうちと割り切るしかないんですけどね。

 北陸自動車道は空いていて快適に進みました。GIXXER150で110キロ程度の速度で巡行していくと、グングンと距離が進みます。初めは遠くに霞んで見えていた立山連峰の山々も、すこしずつ鮮明に見えてきます。途中、呉羽PAで小休止して、少し暑かった事からアイスクリーム。

 その後走り出し進んでいくと、北陸自動車道は富山市内を迂回しながら、立山連峰を右手に見つつ、前方には黒部の山々も見え始めます。そしてその先から「親不知」という断崖絶壁の箇所に差し掛かりますが、北陸道はそこを多くのトンネルで繰り抜きながら糸魚川へと向かっていきます。この親不知ですが、その昔はあまりの難所である事から、親子で通行していてもそれぞれが自分の事で精一杯になる事から、この様な名称がついたと言われていたと記憶しています。

 糸魚川には11:00頃に到着。まずはフォッサマグナミュージアムで小休止です。

 糸魚川には少しだけ思い出があります。大したことでは無いのですが、私が二十歳になった当時、友人がダイハツミラターボに乗っていて、初夏の頃に「キャンプへ行こうぜ!」と車の後ろにテントや小物を載せて、友人3名と三泊四日でドライブに行ったことがあります。一泊目は志賀高原、二泊目は新潟県の柿崎辺りの海岸で、三泊目は白馬村だったのですが、その時に通り抜けた場所が糸魚川なのです。当時は何も考えずに日々楽しけりゃいいなと思ってましたが、当時の友人達も今では五十代半ばで、それぞれが世帯を持って生きています。

 さて、糸魚川から白馬村へはフォッサマグナと呼ばれる地帯になりますが、直訳すると「地溝帯」を意味します。学生時代に学んだのは糸魚川から静岡の安部川までの断層だと言う事でしたが、よく調べてみると、学生時代に教わったのは西側の構造線であり、もう一つは新潟県新発田から千葉県に至る構造線が左側にある地溝帯だと言うのです。つまり関東の大部分はこのフォッサマグナの中に入っているという事になります。
 そしてこの地溝帯の左側(飛騨山地)の方は5億年前の地層で、右側(頸城山塊-新潟県方面)は2500万年前の地層だと言われ、この二つの地盤がぶつかり合った部分がこのフォッサマグナだと言うのです。(すみません、拙い説明で)

 このフォッサマグナの地層の違いが見れる場所が糸魚川にあるというので、そこへ行ってみました。

 このフォッサマグナパークは糸魚川ICから国道148号線を白馬方面に8キロほど行った場所にあります。まずは駐車場にバイクを止めて、遊歩道を10分ほど歩くとその場所へ到着します。

 本当は階段を降りるとより鮮明に見れるのでしょうが、もうあまり体力的に自信も無かったので、この場所から眺めましたが、確かに崖の右と左で地層が異なるのがわかります。ここで地層がぶつかり合う事で、例えば北アルプスの焼岳とか御岳山とかが出来上がったのでしょう。

 駐車場に戻ると、ハーレーに乗った若いお兄さん(三十代くらいかな)が話かけて来たので、少し談笑。聞くと親不知でバイクのイベントが行われていたので、それを見学してきた帰り道との事。どうやら松本市に住んでいる人で、バイク大好き(特にハーレー)な人の様でした。写真こそ撮っていませんが、こういった出会いも面白いものですね。少し休んで12:10頃に白馬へ向けて走る事にしました。

 白馬までの距離は35キロほどで、姫川に沿って国道148号線を南下します。先のハーレーのお兄さんは「このルートはトンネルばかりで嫌いなんだよね」と言っていましたが、確かにトンネルで山を繰り抜いた道の国道になっていて、聞く処によれば地層が脆く、良く崩落があったとの事です。確かに走っていると、所々の山肌の景色からそんな事を感じました。

 約1時間ほど走ると白馬村に入りました。

 青空が見えたのであれば、この白馬岳を中心とした北アルプスの山々が、もっと綺麗に映えたのでしょう。まあ実際に谷合のトンネルばかりを走った先で、この景色を見たので私は結構感無量となりました。この段階で午後1:00は過ぎていたので、安曇野の大王ワサビ農園までは急ぎたいと、先に進みました。

 距離にして約48キロ。恐らく1時間半はかかるので、順調に進んでもワサビ農場にある食事場所、大王庵のラストオーダーギリギリなんですね。ここで食事をしたいと考えていましたが、このあたりで少し諦めの気持ちも出始めていました。

 国道148号線を走っていると、青木湖の綺麗な景色があったので少し立ち寄り、写真を1枚。

 大町周辺では、やはり車も混みあってしまった事もあり、結局、安曇野市に入れたのは14時過ぎになってしまいました。完全にタイムアウトですね。
 もうこの辺りに来ると疲れと空腹もあったので、コース変更で「道の駅 安曇野松川」で食事をする事にしました。そこで食べたのは醤油ラーメン・かつ丼セット。なんも「安曇野らしさ」が無い食事ですが、お腹も空いていましたし、味も結構おいしかったです。

 この道の駅安曇野松川にも、STTR2023参加者がいましたが、みな疲労の色が見て取れました。かくいう私も食事の後に、長めの休憩を取りましたが、朝7時から出て、ここまで8時間ほど走って来たので、疲労が蓄積していました。昨日も500キロは走っていましたので、その疲れも重なっていたのかもしれません。ここからは長野自動車道に安曇野ICから入り、岡谷JCTを過ぎたら中央自動車道をひたすら走り続ける事になります。

 中央自動車道では諏訪湖SAに16時に到着、ここで少し休憩。そのあと長坂ICから韮崎ICの間で事故渋滞が7キロとなっていて、これは小型車に大型トラックが追突し、小型車の後ろ半分が潰れていました。その渋滞に疲れながらも、17:30頃に双葉SAに入って一休み。すると友人から「中央道が八王子から大月まで交通集中の渋滞が発生しているぞ!」とLINEが入りました。友人は夫婦で静岡にツーリングに行っていたとの事で、御殿場で事故渋滞があったので中央道に迂回したら渋滞に巻き込まれたとか。これにはかなりめげました。

 ただ走ってみると談合坂SAまでは特に渋滞なく走る事が出来て、談合坂には18:40頃に到着。ただしここから渋滞が始まっている様で、疲れた心と体に気合を入れながら渋滞の中を、ただひたすら走り続けました。もうこの頃になると、周囲も暗くなっているし、疲れもピークになってきていて、走るだけで精一杯という感じでした。

 思うに中央自動車道の上り線の渋滞では「小仏峠」というのがキーワードとなっていますが、走ってみると、まず上野原ICで3車線から2車線に車線数が減少する事による渋滞と、相模湖IC付近では一旦3車線になるも、直ぐに小仏トンネル手前で2車線になってしまう事から、休日の交通量の増える時には、恒常的に渋滞が発生してしまうメカニズムなのかもしれません。

 圏央道の厚木PAまで辿り着いた時には、午後8時を過ぎた頃でした。ここでもう一息、綾瀬スマートICを越えて、自宅まで辿り着くために缶コーヒーを一本飲みました。私は普段、この缶コーヒーは飲まないのですが、この時には疲れもピークだったので気合いを入れるために一気飲みしました。

 このあと、自宅に到着したのは20:30頃。石川県を出発してから13時間ほどかかり、走行距離は540キロでした。昨日の走行距離と併せると、約1070キロを走った事になりますが、GIXXER150という小ぶりのバイクでこの距離は、よくぞ走ったと言う距離だと思います。あと一つ実感したのは、日本という国は、やはり広いんですね。

 無事に帰宅出来て何よりでした。


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