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厳冬の信州小諸ツーリング

 昨日(12/8)は信州小諸に行ってきました。

 前回、小諸に行ったのは2019年5月の頃でしたので、実に五年ぶりという事になります。前回はFusionで軽井沢に抜け、帰りは上信越自動車道と関越道を使って帰ってきました。しかし今回は、それでは面白くなかろうと、小諸までは圏央道、関越道、上信越道を利用して向かい、帰路は野辺山から清里抜けて中央道の須玉ICから帰るルートを考えました。

 さて、なぜ今回小諸にわざわざ出向くのかですが、実は中学生の頃に私の好きな「小山田いく」という漫画家が住んでいたのが小諸で、この小山田氏は2016年に自宅で亡くなってしまい、享年59歳でした。小山田いく氏の作品で私が好きなものは「すくらっぷブック」と「星のローカス」という2作品でしたが、この作品は私が中高生の頃にはよく読んでいました。両作品とも共通するのは、ギリシャ神話などを背景にしていたり、またこの小諸を舞台にしていた事で、この小諸市を舞台にしていた事から死後、小山田氏と彼の作品は小諸市遺産として登録されたというのです。最近、アニメの聖地巡りが話題になったりしていましたが、その走りの作品を小山田氏が描いたとも言われています。

 今回はこの小山田いく氏の事とあと一つ、これも同じく漫画の話で恐縮なんですが、宮下英樹氏の「センゴク」という作品の主役である仙谷秀久が、江戸時代の小諸藩初代藩主であった場所でもあったので、その足跡があれば少し見たいと思ったからです。

 まあいずれにせよ、出かける口実があれば、それでバイクのツーリングネタにはなるので良いのです。

 昨日は今季一番の冷え込みと言われていましたが、寒くてもバイクに乗ってしまうのがバイク乗りの性(さが)という事なのかもしれません。何しろ信州小諸はそれなりに遠いので、早朝6:30に自宅を出発しました。この時期ではまだ日の出前で薄暮の中を出発です。

 朝食は海老名SAで取りました。この日は天気が良かったので、朝7時前でしたがフードコートは結構混みあっていました。

 朝食は手っ取り早くという事で、吉野家のモーニングセット。

 さすがにこの日は冷え込んでいたせいか、バイク乗りもそれほど多くありまっせんでした。

 朝食をとった後、7:30頃に海老名SAを出発し、次の休憩地点は関越道の上里SAとして出発しました。通常、休日であれば中央道と関越道が交差する八王子JCTあたりで渋滞するのですが、この日は特に渋滞もなく無事通過。上里SAまでは1時間半ほどの距離ですが、予定通り到着しました。

 上里SAも青空が広がっていました。ただ写真では写せなかったのですが、谷川岳方面と浅間山方面には雪雲とみられる雲が遠く見えていました。あとこの日はデニムズボンの下にもう一枚、厚手のズボン下を着用してきましたが、とにかく足腰の冷え込みがありました。上着は冬用のジャケットの下に長袖2枚を着込んできたので、それほど冷え込みは無かったのですが、とにかく下半身が冷え込んでしまったのです。上里SAで少し温まろうとも思ったのですが、このSAも結構人が混んでいたので、ちょっと先に進む事にしました。

 上里SAを出発し、藤岡JCTから上信越道に乗り軽井沢方面に向かいましたが、その辺りになると風も吹き始めてきて、下半身の冷え込みもかなりひどくなってきました。ニーグリップするのはいいのですが震えが出てきてどうにもなりません。ちょっと途中で休憩しなけりゃダメかと思い、30分ほど走った横川SAで休憩です。

 さすがにこの寒さでは、バイク乗りもいません。駐輪場でバイクは私だけでした。

 ここにドトールがあったので、そこに入り少し暖を取る事にしました。

 熱いコーヒーも体がここまで冷え込むと、体にしみこむ感じです。

 30分ほど暖をとり上信越道を小諸ICに向けて出発します。途中、いくつか上り坂のトンネルを超えるのですが、高度が上がるごとに冷え込みがきつくなってきます。やはり今日はかなり強い寒気が来ていたんですね。佐久平を過ぎると浅間山が見えるのですが、浅間山の上の方は真っ白で、山全体が雪で煙っていました。

 小諸ICは11時ころに到着しましたが、ここまで高速代で4,000円超えでした。やはり遠いんですよね。
 小諸ICを降りて少し走るとコンビニエンスストアがあったので、そこで「貼れるホッカイロ」を購入し、トイレの中でズボン下に4枚、あとグローブの手の甲の場所に2枚貼り付けました。これで多少、寒さ対策にはなるでしょう。

 はじめに向かったのは小諸駅です。

 駅前にバイクを止めてヘルメットを脱ぐと、刺すような冷え込みを感じました。さすがに信州は横浜とは寒さのレベルが違いますね。

 駅前の商店街ですが、シャッターで閉じられている店舗が多いのは地方都市共通です。ちょっとこの商店街(相生町商店街)を少しブラついてみました。

 この商店街では、すくらっぷブックとコラボをしているというので見てみると、幾つかキャラクタボードがありました。

 商店街に人は少なかったのですが、こんな感じで展示されていました。この「すくらっぷブック」のキャラクタは私と同じ年齢の設定なんですよね。私も五十代後半になりましたので、キャラクタとしても同じ年齢(?)のはずなんですが、なんだか懐かしい感じがしたりしました。

 この商店街のはずれに、キャラクタで桜井光代というのがいて、実家が写真店なのですが、そのモデルとなっている店舗があるというので行ってみました。

 店の名前も桜井写真商会となっていました。外観も名前もドンずばですね。これは聖地巡りで話題にもなるわけです。ただ近年、写真はスマホで撮影するので写真屋としても生き残るのは厳しい状況なのですが、よく生き残っていたと思います。

 次に向かったのは市立図書館です。そこには小山田いく氏の展示コーナーがあるというので見に行きました。

 市立図書館はきれいな建物でした。図書館の中には受験生もいたのかな、若い人が静かに勉強をしていましたので、邪魔にならないよう静かに見て回りましたが、すみっこの方に展示コーナーはありました。

 考えてみれば私も小山田いく氏が亡くなった年齢に近づいていますが、私は何か残しているんでしょうか。そんな事をふとこの展示を見ていて思いました。まあ人はひと、我はわれなんですけどね。

 あとこの場所には島崎藤村の展示物もありましたが、彼の人も小諸出身だったんですね。川越にも確か居室が展示されていた場所があったのは記憶しているのですが、意外でした。

 またこんな展示物もありました。

 これは宮下英樹氏のサインボードですね。書かれているのは仙谷秀久のキャラクタですが、江戸時代の初代小諸藩主です。織田信長と豊臣秀吉に仕え、九州征伐では大きな失敗をやらかしながらも復活し、その後、五万石の大名に奇跡的に復活した人物です。このセンゴクという漫画ですが、戦国時代を私たちが知る事とは別角度で描かれているので、もしお時間ある方がいたら読んでみてください。面白いですよ。

 この市立図書館で多少暖まりましたので、次は「権兵衛坂」に向かいます。ここは仙谷秀久が小諸に着任した際、よく利用した坂で、そこから「権兵衛坂」と呼ばれているとか。市立図書館からバイクで五分くらいの場所にあります。

 場所についてみると、何も標識の無いただ住宅地にある緩い坂でした。もう少し何か標識やら説明板があるといいんですけどね。でもそんな場所なのかもしれません。

 この次は芦原中学校に向かいます。すくらっぷブックでは「芦ケ原中学校」という名前で、物語の主な舞台になっている学校です。権兵衛坂からは五分程度の場所なので向かいました。

 この日は日曜日という事で生徒はいません。でも確かに見た感じはこんな風でした。考えてみれば私の地元にある出身中学校も校舎が今でも残っているので、ここも校舎はあまり変えていないんでしょうね。

 最後は懐古園に向かいます。小諸城跡と言ってもいいのでしょうが、今では市民の憩いの公園になっているそうです。

 途中、浅間山方面を見たら、来た時よりも雲が多く出始めており、山方面は雪が降っているのでしょうか、雪で煙っているのがわかります。

 この懐古園には徴古館という資料館があるのですが、そこを見学しました。(入場料は島崎藤村の記念館と合わせて500円)

 見てみると仙谷秀久に関するものは、太鼓だけでした。ほとんどが江戸時代以降の展示物なので、小諸の歴史としては江戸時代以降が主流なんですね。中には天皇陛下が幼少の頃に訪れた時の写真もあったりました。

 徴古館を出ると、空は晴れていますが雪が舞い始めました。浅間山方面から雪雲が流れてきているのでしょうか。ここでウェザーニュースの雨雲レーダを見ると、とりあえず野辺山方面は降っていないようだったので、帰路は当初の予定通りに野辺山~清里ルートを選択しました。

 途中、佐久市内の畑から浅間山方面を見ると、小諸から軽井沢方面にかけては雪で煙っているのが見えました。これでは碓氷峠方面を越えるのも厳しそうですね。しかし八千穂高原方面にも暗雲が見えるので多少の不安はありました。

 佐久市から国道462号線でひたすら南下して進むのですが、野辺山高原の手前あたりからは雲も厚くなり、道路の路肩には薄く雪が積もり始めていました。多少やばいかなと思いながらも、この時期は秩父方面の峠も冬季通行止めになっているので、脇道に抜ける事も出来ないので、とりあえず進みました。

 すると野辺山の手前あたりから雪が本降りになってきて、ヘルメットのシールドやジャケットにも走っていると雪が積もり始めてしまいました。

 一応、国道には融雪剤が撒かれているのか、雪は積もっていませんが、気温を道路の電光表示板でみると「-3℃」となっていて油断はできません。清里の先ではおそらく雪も降っていないと思うので、スリップには十分気を付けて走ります。でもヘルメットのシールドには雪が着くし、バイクのフロントシールドにも雪が着いてきます。焦らず、落ち着けと心の中で呟きながら国道をひたすら走り抜けました。途中、清里近辺も立ち寄ろうかと思っていましたが、それどころではありません。

 清里周辺を抜けて山を下ると雪も止みはじめ、想像通り須玉ICの手前では青空が見えてきました。

 須玉にあるコンビニに入り、ここまで昼食をとっていなかったんで、あんまんとフランクフルトを買って小休止です。ここまで下りてくると冷え込みもそこまで厳しくなくて一安心しました。

 小休止の後、中央自動車道に乗って帰路に着きましたが、途中、談合坂SAで止まったところバイクはほとんど居ませんでした。嫁にLINEすると横浜でも結構冷え込んでいたと言いますので、こんな日にバイクで出かける人はいないんでしょうね。

 もう来年の春先はでは、山方面へのツーリングはお預けという事でしょうか。

 この日、帰宅したのは18:30頃で走行距離は432キロ。まあまあのツーリングでしたが、やはり寒かったですね。


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コメント一覧

Unknown
こんばんは♪

12月に信州とは〜
^^;
すっかりリターンライダーの領域を超えて、バイク沼〜
私は夏だと下道500キロとか普通に走りますが、冬場は近場で観光主体で200キロも走りません(笑)

しかし、雪はヤバかったですね(^^;;
無事で何よりでした♪
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