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4月の終わり頃、車で林のそばを通った時、目の端に白い花が飛び込んできました。よく見かけるイチリンソウやノイチゴとは違って見えたので引き返して写真を撮りました。初めて見る花でした。家に帰って「日本の野生植物」という本格的な図鑑で調べたのですが見あたりません。仕方なく、ネットで「初夏 白い花」で検索しました。ありました。そのサザンカによく似た可憐な花は、「シラユキゲシ(別名 スノーポピー)」という名前の帰化植物だったのです。中国東部原産で、園芸植物、薬草として日本に入ってきたもののようです。民家から離れた場所で出逢ったので、在来種だとばかり思い込んでいたのです。
考えてみれば、野山のあちこちで帰化植物を目にします。中には従来の生態系を壊すということで駆除の対象になっている植物もあります。この「シラユキゲシ」も、所によっては除くべき植物になっていることがわかりました。自然界は、知らないことであふれています。大切なことは、知らないことを知ろうとすること、知ったことを「我が事」としてとらえ、自分(達)にできることは何かを考えることではないでしょうか。
シラユキゲシは、今朝も、何事もないかのように白い花を咲かせていました。(しばっち)