先日、ネットニュースを見ていたら、こんな見出しを見つけました。「『少年自然の家』廃止が相次ぐ」。少年自然の家が、ネットニュースに上がることもめったにないのに、たまに登場したのが「廃止」の話題とは…。複雑な気持ちで、配信元の読売新聞8月28日付の記事を読みました。
以下は、記事のリード文の引用です。
「『少年自然の家』や『青年の家』など宿泊を伴う野外活動や合宿などで利用する青少年教育施設の廃止が相次いでいる。自治体が中心に運営する施設で、3月には堺市の施設が閉鎖された。兵庫県の施設も運営団体の解散が決まり、惜しむ声が出ている。少子化による利用者の減少や建物の老朽化のほか、野外活動に対する意識の変化などもあり、20年間で250か所以上廃止され、跡地利用も課題となっている。」
中高年には、懐かしい存在。「自然体験プログラムがたくさんあり、なくなるのは残念」という利用者の声も紹介されていましたが、全国では施設数の減少がかなりのスピードで進んでいるようです。島根県では、県立の「青少年の家(サンレイク)」「少年自然の家」、国立の「三瓶青少年交流の家」が30年以上存続し、皆さんに自然体験などを提供してきました。今のところ、この3施設が廃止されるということは、(少なくとも私は、)聞いていません。ただ現在、コロナ禍で県立の2施設は、軽症者の療養施設となっており、青少年教育施設としての役割を十分に果たせていないのが現状で、私たちスタッフとしても残念に思っています。
小学校団体さんからも、「子どもたちが宿泊研修を楽しみにしている。早くもとに戻せないか。」というご要望もたくさんいただいています。県内の小学生の数は減ってきていますが、少年自然の家に来ることを楽しみにされている子どもさんは、まだたくさんおられるのだなとありがたく思っています。今後、利用可能なケビン棟や炊飯場を使って、できる限りの体験の提供を工夫していきたいです。
また、昨年度から始めましたLINEの公式アカウントへの登録も、おかげさまで400を超えています。子どもさんに、豊かな自然体験をさせたいと思っておられる保護者さんもたくさんおられることがわかり、心強く感じているところです。毎月開催している「わくわくちびっこでー」には、多くのご家族が参加してくださっています。次に紹介するのは、そんな参加者からアンケートに回答いただいた声です。私たちスタッフは、大いに元気をいただいています。
・子どものがんばってやり切る姿を見られ成長を感じました。
・回数を重ねるごとにソロ炊飯のやり方も上手になってきて積極的に取り組もうとしているのでまた参加したいと思います。
・いつもはできない体験(ごはん炊き)ができて、とても楽しかったです。長男(小2)が、一人で火起こしをできるようになり、成長を感じています。洗い物も自分でするようになりました。
・家にいると、ゲームやユーチューブばかりになるので、このように開放してもらえたらとてもうれしいです!
・前回より、できることが増えており、子どもの成長を感じました。自然体験活動は、子供の成長には不可欠です。またよろしくお願いします。
・久しぶりの参加で、とても楽しみにしていました。新しい遊具も、難しかったですが、楽しんで取り組めていてうれしかったです。
・どこ行く?という質問に、「少年自然の家に行きたい!」と言うほど子どもたちはファンです。今度は前泊したいそうです。
・久しぶりに冒険の森に入りました。一人でできるようになったものが多く、成長を感じました。いろんな工夫をしてくださって再開してくださってうれしかったです。スタッフの皆様ありがとうございました。また来ます。
・手作りの遊具があって自然の中で思いきり遊ぶことができてよかったです。職員の方にもとてもよくして頂きました。ありがとうございました。
少年自然の家は、必要か?必要でないか?百聞は一見にしかず。一度おいでになってから判断されるのが一番いいのではないでしょうか?スタッフの独り言でした。(geo)