Go To Nature !!  ~ 江津☆自然 ~

島根県立少年自然の家スタッフブログ^-^

春の訪れを告げるもの

2022年03月24日 | スタッフの小話

 この時期、森の中を歩くと、この時期ならではの匂い(香り)がします。春の訪れを感じさせてくれるこの匂い。今まではツクシとかフキノトウのように地面から生えてくる植物が出す匂いとばかり思っていたのですが、それは野原の話で、森の中では別の植物が発する匂いだと最近知りました。

 それは、ヒサカキという樹木の雄花のにおいだったのです。その、なんとも言えないにおい(「香り」としないところが)は、ガス、トイレの芳香剤、たくわん、ラーメンの粉末スープ、などに例えられ、その花の下で深呼吸したいと思えないビミョーなにおいです。ヒサカキは雌雄違株(しゆういしゅ)で、雄花と雌花が別の木に咲きます。どちらも小さな壺のような花が枝の下側にぶら下がるように咲くのですが、赤っぽい花がにおいのある雄花、白い花が、においない雌花です。

ヒサカキ 雌花

 自然の家には、雄木に名前札があり、雌木がその近くにある場所が、友情の池の周りにあります。調べてみると、雄花の匂いは、虫に花粉を運んでもらうために虫を呼び寄せるためのもので、花の少ないこの時期、この作戦が大成功して、ヒサカキは実がたくさん付き、たくさん生えることにつながっているのだそうです。

 においを好ましいと感じるのも生き物次第、そして、どんな工夫をして子孫を増やそうとしているのかも生き物次第です。森は生物の多様さを体感できる場所で、その森に囲まれた自然の家は、自然の不思議や魅力も楽しみながら学べる場所になっています。

 自然の豊かさを感じながら、「できた」、「楽しい」、「協力できた」などを実感できるこの少年自然の家。

 研修者の多くの歓声が響く日が、一日も早く訪れることを、私たち職員は願っています。

by sibatti

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