公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

学習塾をはじめたい

2009-06-18 | 個人塾の経理
くもんの指導者ばかりでなく
これから学習塾を始めたいという方々からも
教材屋さんを紹介してもらいたいというご要望が多々寄せられます。

現在教職についておられる方、専業主婦でご自身の学力に自信のある方、
フリーターの青年、まあそれは色々な方からのご相談があります。
できうるかぎり、真摯にお返事は差し上げているつもりですが、
一々の対応に、ちょっと疲れてきました。

そこで。
現在私が教材を提供してもらっている教材屋さんのテキストについて
ご案内しておきます。

まず、自習式学習向けのテキストで、授業方式の塾には向かないということ。
知識を教えてあげることが教育だとお考えの場合には
この教材は、ふさわしくありません。


とにかく子どもに解かせる・練習させるためのテキストなので、
もしこれを一斉にさせるということですと
最初の5分で例題の説明をして、あとはこどもが解き終わったものを採点して
間違いがあれば直させ、わからない子が多い箇所は再度説明をする、という形式にでもなるのでしょうか・・・・・
しかし、一二ヶ月で進度に差が出てきて、一斉説明では対応しきれなくなります。
あとはうちでやってきなさい式にして毎回次のテキストに進めるのであれば
親からすれば、「何の為の塾よ・・・・・」となることでしょう。
同じテキストを解き終わるのに15分の子と30分かかる子では
時間をきめて(例えば一斉に一回の教室学習を60分とするなど)の対応では
速く終わった子は時間を持て余すでしょうし、遅い子は時間内に学習は終えられないでしょう。
そもそも、個別学習の、能力にあわせて学習回数を調整できるように作られている
テキストですので、一斉学習には向かないのです。

逆に、年齢にかかわらず、できないところに戻って学習を開始でき、
できる子は学校の授業進度にかかわり無く先の学習に進めます。
そういうところは公文式と同じ。
まあそもそも、公文の教材を企画制作していた人たちが作ったものなので、
学習の進め方はほぼ同じです。
そういう意味では、公文式指導の経験がある方にとっては理解しやすく
かつ、様々な工夫がしてあると感じられることでしょう。

でも、ご自身が授業式の塾(あるいは学校)に通った経験しかなく、
学習というのはそういうものだという感覚をお持ちの場合には
学習内容も進度も異なる子ども達を一室で同時に対応するなどということは
不可能にみえる、と思います。

それは
子どもがわからないことを説明する指導者のほかに
とにかくやったプリントを採点するスタッフを置くことで解決するのです。
正しい答えには○をつけ、間違ったところは自分でやり直しをさせます。
どうしてもわからない場合だけ、指導者が対応するわけです。
でも、そのためには基本的に
これならその生徒が自分で解けるだろうと思われる教材を渡す必要があります。
その辺の判断が、指導者の能力ということになります、
わからないことを教える能力ではなくて。

たとえ東大出で、小中学校の内容ぐらい、なんでもなく教えられる知識があっても
自習式の教材を使いこなすには別の感覚が必要だということです。

生徒が五人ぐらいまでなら、お一人での対応も可能かもしれません。
現にうちの教室では5日コース生の水曜学習対応は
スタッフ一人に任せていますし。もっとも7年近くのベテランですが。

最初は一人、翌月二人目、と、徐々に生徒が増えていくなら
手が回らなくなりそうな時点で採点スタッフを雇えばいいのです。
ご自宅で、アルバイト的に始められるなら、不可能ではないでしょう。
でも、それにしても
どの年齢・どのレベルの生徒が入会を希望してくるかはわからないので
ある程度の教材を準備しておく必要はあります。
基本セットを購入するということはできるようになりましたからいいですけれど。

というようなわけで、
それでも、この教材でやってみたい、という方は
お問い合わせフォームからご連絡ください。








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