
3 Lines Summary
・ 高級皮製品大手コーチが社名変更することが発表された
・ 日本でも様々な企業がこれまでに社名変更してきた
・ 多くは次のステップに踏み出すためなどの理由だ
「COACH」から「tapestry」にアメリカの高級皮製品大手の「コーチ」が11日、社名を「タペストリー」に変更すると発表した。
10月31日付で、社名を「タペストリー」に変更する「コーチ」は、近年高級婦人靴メーカーの「スチュアート・ワイツマン」や服飾ブランドの「ケイト・スペード」を買収していて、社名を変えることで顧客層を拡大したい考えだ。
一方、ブランドとしての「コーチ」や「ケイト・スペード」は残す方針ということだ。
「タペストリー」はつづれ織り、壁掛けなどを意味して「つづれ織りのようにいろいろな物事が複雑にからみ合ってできているもの」という意味がある。
コーチのCEOは新しい社名について「共通の価値をベースとした、各ブランドの創造性や職人技、信頼性、包括性を表している」と説明している。
様々な日本企業も社名変更してきた
企業が次のステップに踏み出すとき、社名を変えることは日本でもある。
今年4月1日富士重工業は「SUBARU」へと社名変更をして話題になった。
1917年に設立された旧中島飛行機製作所から日本を支えた富士重工業。
「スバルブランドを磨く」という取り組みをさらに加速させ、自動車と航空宇宙事業における魅力あるグローバルブランドとして成長させるため、設立から100年目、社名を「SUBARU」に変更した。
大手電気メーカーのパナソニック・シャープ・ソニーも名前を変えてきた。
パナソニックは1935年に松下電器産業からスタートしたが、国内では「ナショナル」ブランド、海外では「パナソニック」ブランドで商品を販売していたが、2008年にパナソニックブランドが世界的に浸透したとして「パナソニック」に社名を変更した。
シャープは1912年にベルトに穴がなくても締められるバックルの発明、1915年にいわゆるシャーペンなどを開発し早川金属工業研究所の社名だったが、事業を拡大するにつれ、早川金属工業、早川電機工業の名前を経て、1970年に「シャープ」に名称変更した。
ソニーは東京通信工業として戦後、真空管電圧計の製造を始めたが、トランジスタラジオなどの製造で大成功を収め、ラジオにつけていたマーク「SONY」に社名を変更した。
他にも山梨シルクセンターは国際的に通用する名前を求め「サンリオ」に、日本楽器製造は創業90年で人気バイクの名前で創業者の名前の「ヤマハ」に、島村呉服店は「しまむら」、松尾糧食工業は「カルビー」、電報通信社は「電通」、倉敷レイヨンは「クラレ」、東洋陶器は「TOTO」へと、様々な企業が社の転換期などに社名変更をしている。
今回の「コーチ」から「タペストリー」への社名変更。
どんなステップに踏み出すのだろうか。