世界に1台の“香りと音が出るオルガン” 大阪市中央公会堂でワンコインコンサート
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クリスマス前のひとときを建物の素晴らしさを味わうとともに音楽も楽しんでもらおうと、国の重要文化財に指定されている大阪市中央公会堂(大阪市北区)で12月23日午後1時から「ワンコイン見学会&コンサート」が開かれる。500円でゴスペルやジャズコンサートが聴けるほか、世界に1台しかない、音に合わせて香りが出るオルガンも登場。実際に弾いて“音と香りの協奏”を体感することもできる。(石見有紀)
イベントの目玉は、幅約4メートル、高さ約2メートルの「香りを奏でるオルガン」。1857年に英国の調香師・ピエスが発表した香りの音階「香階」に着想を得て、柔軟剤のCM用に日本で製作され、今年10月に完成した。
オルガンには天然香料の入った小瓶が並び、鍵盤を押すと瓶がスライドして蓋が外れると同時に空気が送られ、香りと音が同時に出てくる仕組み。1つの音ごとにローズやラベンダー、バニラ、ペパーミント、ムスク、ジャスミンなど46種類の香りを割り当てている。この日は、プロ演奏家による演奏のほか、実際に鍵盤に触れて香りと音のハーモニーを体感できる。
ヘレン・ケラーや旧ソ連の宇宙飛行士、ガガーリンも登壇した大集会室では、午後1時半と3時からフルートだけで編成したオーケストラによるコンサートが、4時半、6時、7時15分からはゴスペル歌手らがクリスマスソングなどをそれぞれ30分ずつ披露する。
また、中集会室では、午後3時45分と5時15分からピアノとギターのジャズ演奏も行われる。
普段は貸し施設として提供されているため、利用者以外は見学できない館内の芸術もみどころの一つだ。
貴賓室だった特別室には、画家・松岡壽(ひさし)の神話をモチーフにした天井画「天地開闢(かいびゃく)」がある。
間もなく創建100年を迎える中央公会堂の歴史を紹介するDVDも上映する。広報担当者は「気軽に利用していただいてファンを増やし、後世に残していきたい」と話している。
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