死亡例も...日本近海の"猛毒"海洋生物5選! 痺れや脱力感、ジワジワとした痛み!!
体長僅か10cm程度でありながら、フグの1,000倍の毒を持つといわれるヒョウモンダコ。温暖化の影響からか、近年広いエリアで見られるようになっている。元来、日本にほとんど生息していなかったにも関わらず、東京湾や鳥取県などでも発見が相次いでおり、恐れている人は多い。では、ヒョウモンダコの他に、注意が必要な毒を持つ海洋生物には、どのようなものがいるだろうか。
【その他の画像はコチラ
http://youtu.be/W4954ASjwfA】
●ハナブサイソギンチャク(Actinodendron arboreum)
沖縄県のサンゴ礁の砂地や、子どもが入れるほどの浅瀬にも生息する、ハナブサイソギンチャク。触手の刺胞球中には長い刺胞が無数にあり、皮膚に刺さると鋭い痛みに襲われ、赤く腫れて火傷のようになってしまう。また神経毒のため、麻痺したり、呼吸困難に陥ることも。ただ、つま先で小突いてやるとすぐに穴に引っ込むので、マリンシューズなどを履いているのであれば、チョンと蹴飛ばそう。
●イラモ(Stephanoscyphus racemosus)
海藻のような風貌でありながら、エフィラクラゲ科に属するイラモ。和歌山県南部や沖縄県など、暖かい海に分布し、岩場でも普通に見られる。ラッパ型の花のようなポリプ(触手を広げるもの)に鞘があり、縁には細い触手がたくさん生えており、これが痛みや水泡、痺れや脱力感を引き起こす毒を持つ。手袋をした状態で触っても、繊維をくぐって刺さる可能性があるので、興味本位で手を伸ばすのはやめておきたい。
●キタマクラ(Canthigaster rivulata)
食べれば死亡=「北枕に寝かされる」ということから名づけられたキタマクラ。その名のとおり、皮膚に強毒を持つほか、肝臓や腸にも毒を持っている。もちろん食用としては認められていないが、今年7月、「カワハギと間違え、自宅で処理して食べてしまった」という人がTwitter上に現れ、プチ話題となった。しかし、命に別状はなかったとのこと。何より。
●ウミケムシ(Chloeia flava)
ゴカイと同じ多毛類にあたるウミケムシ。昼間は砂の中や石の下に隠れているため、見る機会は少ないが、夜は海中を素早く動き回り、危険を察知すると毛を逆立て威嚇してくるとか。毒を持つのは、外見を裏切らないその剛毛部分。刺さると激しい痛みや痒みなどがじわじわ襲う。なお、一度刺さるとなかなか抜けないようで、環境省は「ガムテープなどを使って剥がすといいでしょう」と提案している。ビーチに行く時にガムテープを持っているか、いささか疑問だ。
●ウモレオウギガニ(Zosimus aeneus)
他の毒ガニであるスベスベマンジュウガニや、ツブヒラオウギガニ同様にハサミの先が黒いウモレオウギガニ。ただ、ハサミを含めて外殻に毒を持つわけではないため、鋏まれたからってどうこうなるわけではない。しかし、全身に麻痺性貝毒を保有しているため、毒ガニの中で食中毒の発生率が最も高いという。奄美大島では、味噌汁にして食べた5人家族のうち2人が死亡するという事件も起きているとのこと。このカニ、食べるべからず。
ヒョウモンダコ。画像は、「Wikipedia」より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます