小父さんから

ミーハー小父さんの落書き帳

余録  / 「勝手は北向きにて師走の… / 毎日新聞

2024年12月29日 | オピニオン
ぴあ落語ざんまい柳家 小里ん「睨み返し」から


毎日新聞 2024/12/29 東京朝刊 (余録のページ)

 「勝手は北向きにて師走の空のから風ひゆうひゆうと吹きぬきの寒さ」。身にこたえる冬の奉公勤めのつらさが伝わってくる。樋口一葉「大つごもり」の一節だ。伯父から金策を頼まれていたお峰は大みそか、主人宅のお金につい手をつけてしまう

 ▲作品が発表されたのはちょうど130年前。12月30日発行の雑誌「文学界」だった。一葉はお金に苦労したことで知られるが、特にこの年の暮れは危機的だったという。お峰に自分自身を重ねたところもあるに違いない

 ▲大みそかといえば、かつては滞納した家賃や、掛けで買った食料品の代金の支払いを迫られる日であった。落語の「掛け取り」や「にらみ返し」には、切羽詰まった末の借金取りとの攻防戦が生き生きと描かれる。暮れの定番ネタだ

 ▲六代目三遊亭円生は「掛取万歳(かけとりまんざい)」の題で演じていた。相手の好きなもので断ろうという算段で、狂歌好きの大家には「貧乏をすれどこの家(や)に風情あり質の流れに借金の山」と詠み、「貧乏も風流だなあ」と変な感心をさせてしまう

 ▲狂言にも「八句連歌(はちくれんが)」「胸突(むねつき)」といった借金の取り立てを描いた作品がある。芸能が映すのは、暮らしに余裕がなくてもたくましく生きる庶民のバイタリティーだ

 ▲時代は下り、掛け取りの光景はなくなった。だが、来年以降に持ち越される問題は山積している。政治不信の解消や、能登の復興・復旧しかり。世界で収まらない戦火の惨状にも心が痛む。すがすがしく新年を、とはなかなかいかない、この年の瀬だ。



 下の三遊亭圓生の落語『掛取り萬歳』聞いたが、今の現実の世界は「落ち」は全く見つからない。

 国や世界は萬歳やってるんじゃーないのだから、ひとつづつでも前に進めてくれなければ・・・。トランプさんなら戦争を簡単に止めることが出来るのかい?能登の復興・復旧は「地元からの要望がないから・・・」なんて誰かが言っていたが、まるで忘れ去っているのと同じだよね。米の値段もうなぎ登りだし、市場に出回っている米を国が市場価格で買い取って、国の備蓄米を市場に供給してくれてもいいのではないのかい!新しい年が来てもお目出たくもなんともないよ。お目出たいのは国会で能書きを言い合っている人たちだけだろう。




6代目三遊亭圓生『掛取り萬歳』-rakugo-
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