小父さんから

ミーハー小父さんの落書き帳

余録  /  小人国のガリバーよろしく… / 毎日新聞

2025年01月14日 | オピニオン
パナマ運河の工事現場で蒸気ショベルをテストするセオドア・ルーズベルト米大統領(中央)=1906年11月、AP 毎日新聞 2025/1/9 東京朝刊  小人国のガリバーよろしく太いこん棒をかついで艦隊をロープで引っ張りカリブ海をのし歩く。20世紀初頭のセオドア・ルーズベルト米大統領の風刺画だ。世界史の教科書で見たという人も多いだろう  ▲「太い棒を持ち穏やかに話せばうまくいく」という「こん棒外 . . . 本文を読む
コメント

余録 / 年の瀬、自宅マンションの自治会が… / 毎日新聞

2025年01月04日 | オピニオン
高層マンションが林立する都心部。防災対策の強化は喫緊の課題だ=東京都港区で2022年3月4日、武市公孝撮影 毎日新聞 2025/1/3 東京朝刊  年の瀬、自宅マンションの自治会が開いた餅つき大会に参加した。子どもの頃に祖父の家で見たことがあるだけで、きねを持つことすら初めてだ。ついた後は体の節々が痛くなった  ▲30年以上前から続く年末恒例の親睦行事だが、ガスバーナーなどの火器を使うことで . . . 本文を読む
コメント

余録  / 「勝手は北向きにて師走の… / 毎日新聞

2024年12月29日 | オピニオン
ぴあ落語ざんまい柳家 小里ん「睨み返し」から 毎日新聞 2024/12/29 東京朝刊 (余録のページ)  「勝手は北向きにて師走の空のから風ひゆうひゆうと吹きぬきの寒さ」。身にこたえる冬の奉公勤めのつらさが伝わってくる。樋口一葉の「大つごもり」の一節だ。伯父から金策を頼まれていたお峰は大みそか、主人宅のお金につい手をつけてしまう  ▲作品が発表されたのはちょうど130年前。12月30日発行 . . . 本文を読む
コメント

余録 / 言い得て妙とは、このことか… / 毎日新聞

2024年12月23日 | オピニオン
東日本大震災の被災地と阪神大震災を経験した関西を映像でつないで行われた「サントリー1万人の第九」=仙台市青葉区で2011年12月4日午後5時37分、丸山博撮影 毎日新聞 2024/12/23   言い得て妙とは、このことか。「魂柱」と呼ばれる一本の棒が弦楽器の内部にある。表板と裏板をつなぎ、音色や響きを豊かにする。バイオリンならば直径約6ミリ、長さ約5センチ。どの楽器にも先人の知恵と技が施され . . . 本文を読む
コメント

余録 / モータースポーツの黎明期だった / 毎日新聞

2024年12月19日 | オピニオン
スカイライン誕生50年での往年の名車を含む新旧車両が並ぶ日産福岡ギャラリー=福岡市中央区天神で2007年7月25日午後3時15分、山下恭二撮影 毎日新聞 2024/12/19 東京朝刊  モータースポーツの黎明(れいめい)期だった1964年。第2回日本グランプリでプリンス自動車のスカイラインGTが一時、ポルシェを抜いてトップに立ち、観衆を沸かせた。ホンダは最高峰のF1に初参戦した。「自動車王国 . . . 本文を読む
コメント

余録  / 「マニフェストデスティニー(明白な天命)… / 毎日新聞

2024年12月17日 | オピニオン
カナダのトルドー首相(右)を州知事扱いしたトランプ次期米大統領。写真は2019年12月に北大西洋条約機構(NATO)の会議で話し合う2人=2019年12月4日、AP 毎日新聞 2024/12/17 東京朝刊  「マニフェストデスティニー(明白な天命)」は米国の領土拡張を神の意思とする思想。19世紀半ばに唱えられ、テキサスやオレゴン、カリフォルニアなどの併合に結びついた  ▲「併合論」で初めて . . . 本文を読む
コメント

余録  /  古来、恩赦は君主の慈悲の表れとされた… / 毎日新聞

2024年12月04日 | オピニオン
マサチューセッツ州ナンタケットのダウンタウンを歩くジョー・バイデン大統領(左)と息子のハンター・バイデン氏。大統領はハンター氏への恩赦を決めた=11月29日、AP 毎日新聞 2024/12/4 東京朝刊  古来、恩赦は君主の慈悲の表れとされた。「主権の最も美しい属性」と呼んだのはモンテスキューだ。三権分立を唱えた18世紀の仏啓蒙(けいもう)思想家は「判決を下しておいてそれを取り消すのはおかしな . . . 本文を読む
コメント

余録 / 近代になっても欧州の指導者は… / 毎日新聞

2024年12月02日 | オピニオン
パリ五輪の開会式当日のノートルダム大聖堂(左奥)。再建工事が進んでいた=パリで2024年7月26日午後7時半、平川義之撮影 毎日新聞 2024/12/2 東京朝刊  近代になっても欧州の指導者は自身を権威づけるのに教会を利用した。仏皇帝ナポレオンは戴冠の際、ローマ教皇から王冠を奪い、自分の頭にのせたとされる。1804年12月2日、220年前の今日である  ▲戴冠式は約2万人の招待客が見守る中 . . . 本文を読む
コメント

余録  /  江戸幕府の八代将軍、徳川吉宗は「米将軍」とも呼ばれる… / 毎日新聞

2024年11月28日 | オピニオン
奈良県北部の収穫期の田んぼ=2024年10月5日、大川泰弘撮影 毎日新聞 2024/11/28 東京朝刊  江戸幕府の八代将軍、徳川吉宗は「米将軍」とも呼ばれる。新田開発や年貢の徴収方法見直しなどコメにまつわる施策が多かったためだが、最も苦慮したのは米価対策だったとされる。といっても、引き下げようとしたのではない。武士の収入源のコメが増産で値崩れすることを防ごうと、価格維持にやっきになった . . . 本文を読む
コメント (2)

余録  / 「政府を効率化させるか、破綻させるか… / 毎日新聞

2024年11月25日 | オピニオン
米テキサス州で宇宙船の打ち上げに立ち会うイーロン・マスク氏(左)とトランプ次期大統領。マスク氏はトランプ次期政権で新組織「政府効率化省」を率い、多額の歳出削減を目指す=19日、ロイター共同 毎日新聞 2024/11/25 東京朝刊  「政府を効率化させるか、破綻させるか。どちらかだ」――。トランプ米次期政権で新組織「政府効率化省」を率いる起業家、イーロン・マスク氏はこう強調する。大規模な人員削 . . . 本文を読む
コメント

社説 ・余禄 /  谷川俊太郎さん逝く 「生きる」支えた詩の言葉 / 毎日新聞

2024年11月20日 | オピニオン
自宅でインタビューに答える詩人の谷川俊太郎さん=東京都杉並区で2019年10月11日午前11時40分、尾籠章裕撮影 社説  /  谷川俊太郎さん逝く 「生きる」支えた詩の言葉 毎日新聞 2024/11/20 東京朝刊  やさしくて柔らかい。けれども心のひだに深く入り込む。紡がれた言葉が、どれだけ多くの人生に寄り添ってきたことだろう。  戦後の現代詩を代表する詩人、谷川俊太郎さんが92歳で亡 . . . 本文を読む
コメント

余録 / 「富士の嶺に降り置く雪は… / 毎日新聞

2024年11月09日 | オピニオン
積雪でうっすら雪化粧した富士山の山頂付近。7日に初冠雪が発表された=2024年11月6日午前10時17分、本社ヘリから 毎日新聞  2024/11/8   「富士の嶺(ね)に降り置く雪は六月(みなつき)の十五日(もち)に消ゆればその夜降りけり」。夏が来て雪が消えたと思ったらその夜にもう雪が降ったという万葉集の歌だ。都の人には年中氷雪に覆われた巨大な山というイメージだったらしい  ▲「田児(た . . . 本文を読む
コメント (2)

余録  / 「今朝小沢(一郎)さんに会いました… / 毎日新聞

2024年10月30日 | オピニオン
首相就任後初めてとなる内閣記者会との記者会見に、立ったままの姿勢で臨んだ細川護熙首相。首相が立ったままの姿勢で会見に臨むのは史上初めてだったという=首相官邸で1993(平成5)年8月10日、東京本社写真部員撮影 毎日新聞 2024/10/30 東京朝刊 「今朝小沢(一郎)さんに会いました。僕にやれというんです」「総理大臣を?」「そうです」「謀略じゃないの」「そんなことありません」。31年前に . . . 本文を読む
コメント

余録  / 「トルーマン、ドリス・デイ、赤い中国… / 毎日新聞

2024年10月23日 | オピニオン
ナショナル・リーグ優勝でワールドシリーズ出場を決め、喜ぶ大谷翔平選手=ロサンゼルスで20日、AP 毎日新聞 2024/10/23 東京朝刊 「トルーマン、ドリス・デイ、赤い中国」で始まる往年のヒット曲「ハートにファイア」。ニューヨーク生まれの人気歌手、ビリー・ジョエルさんが生年の1949年から89年までの著名人や世界的事件を歌詞にした ▲「ブルックリンが優勝チームに」。「歓声」が挿入され . . . 本文を読む
コメント (2)

余録  / 「もし可能なら… / 毎日新聞

2024年10月22日 | オピニオン
17日に亡くなった俳優の西田敏行さん=東京都港区で2017年8月8日、渡部直樹撮影 毎日新聞 2024/10/22 東京朝刊  「もし可能なら、日中国交回復あたりを基点にして、田中角栄を演じてみたいなァ」「田中角栄もロッキード事件の前までは描かれていますが、それでは朝鮮出兵を省いた太閤記と同じ」。自伝に書いている(「役者人生、泣き笑い」) 白手袋でマイクを持つ田中角栄元首相(左上)も登場した . . . 本文を読む
コメント (2)