仏像ドロボー

今朝の朝日新聞1～2面に仏像盗難の記事が載る。和歌山県のお寺から盗まれた仏像が、ネット競売に出ていたのを同県立博物館の学芸員が偶然見つけて警察に通報、仏像は無事にお寺に戻った。

現在行政機関に届けられている国宝・国指定重文・都道府県指定文化財の盗難被害件数は115件で、その半分は行方不明という。このうち仏像が何件かは分からないが、未指定の仏像を含めるとかなりの数になるという。

窃盗の仏像はおそらく海外への売却を目論んでのとであろうが、無人の寺や地域の人たちで守り続けているお堂も多く、高齢化と過疎で仏像の守り手が減っていることも被害の一因とされる。また、秘仏として長年厨子の中を見ていないで盗まれていることに気付かないこともあるようだ。

私は長年お寺にお参りしながら、仏像写真を撮らせていただいているが、とにかく信仰の対象として拝むべき仏像を金目当てに盗むとはとんでもないバチあたりだ。

信仰とは何かとまた考えてしまう。仏心は生きている人の心にもあるという。盗った人よ、我に返って仏像を元の居場所に返してあげてほしい。