東京国立博物館 千手観音菩薩坐像 南北朝時代
降りしきる雨の中を、上野の東京芸術大学の大学博物館で開かれている「国宝興福寺仏頭展」へ行ってきた。巨大な仏頭は1411年に火災で胴体を失って所在不明となり、500年の時を経て1937年に再び発見される数奇な運命を辿ってきたそうである。
この展覧会には、興福寺の十二神将も展示され、仏頭を守るかのように威風堂々と立ちはだかっていた。白鳳の微笑みに会えて、タイムスリップしたかのような錯覚の中で、すばらしい仏像と出会えたことがとても新鮮に思えた。
ここでは残念ながらすべて撮影禁止であったが、すぐ近くの東京国立博物館本館で、心行くまで仏像の写真撮影をさせてもらった。
ストロボも三脚も使わず、美しくシャープな写真を撮影するのは難しいが、み仏の慈しみと悲しみという仏の慈悲をどうしたら表現できるか、伝えられるかと意気込んでみたものの、やはりお寺のお堂におわす仏様のような感動はなかなか得られない。博物館の仏像は、やはり彫刻としての展示物にすぎないのであろうか。
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