今夜のアンカーは葛西聖司アナウンサー。テレビでもお馴染みの人ですぐに顔が浮かんだ。
1時からの放送は人間国宝その声響きと題して、常磐津一邑太夫。古典を現代に繋ぐ常磐津の第一人者として活躍しているそうだ。77才の古希を迎えたとのことである。お顔は知らないが声に張りがあり、絶妙の間合いで観客を唸らせるのが眼に浮かぶ。
日本の伝統芸術として、歌舞伎、浄瑠璃、日本舞踊などがあるが、それらの語り手謡い手としてなくてはならないものであろう。日本独特の芸術、和の芸術とでも言おうか、日本人としての心の機微、情愛を髣髴とさせる語りが素晴らしい。
27才で亡くなった先妻がまさに和の芸術にとことん浸っていたことを思い出す。二人の幼子を残して逝ったのは断腸の想いであっただろうけど、好きなことをやれて幸せだったのかもしれない。
日本舞踊は「若柳はづき」、華道は「鈴桜」の名を残していた。茶道もやっていたが名取というのがあったかどうかは覚えていない。40年前、東京のいいのホールなどで時々踊りの会があり、自前のカメラにコダクローム64という超低感度のリバーサルフィルムで動きのある舞姿を手持ち撮影していたことを思い出す。当然にブレた写真も多かったが、それが動感たっぷりでよかった。
この頃はテレビで間接的に芸術作品に触れることが多くなったが、これからの晩年、生の芸術観賞の機会を増やそうと思う。仏像、絵画、音楽などなど・・・。
仏像はライフワークであり、東京での仏像展などは殆ど行っている。ルーブル美術館展も今月24日から始まる。パリのルーブル美術館には35年前と15年前の二度行っているが、絵画の写真を多数撮影しているものの本物はいい!
音楽は自身が昔浜松で「ジェリーメン楽団」というスイングジャズのフルバンドを高校の先輩たちと結成したほどで、ジャズが中心になるが、クラシックも演歌も好きだ。
ここまで書くと気が多いのではとご批判もあろうが、古きよき時代を好きなことして生きてきた私は幸せ者である。しかし、当時のトランペットもトロンボーンも屋根裏部屋に眠ったままで、今吹いているのはホラだけ。ひとつぐらい本物になれるよう、仏像写真をライフワークにしている。
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