![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/1c/e5513ab0a076421760212cd07a084b74.jpg)
まだこない未来にあこがれて、
とりこし苦労をしたり、
過ぎ去った日の影を追って悔いていれば、
刈り取られた葦のように痩せしぼむ。
過ぎ去った日のことは悔いず、
まだこない未来にはあこがれず、
とりこし苦労をせず、
現在を大切にふみしめてゆけば、
身も心も健やかになる。
過去は追ってはならない。未来は待ってはならない。
ただ現在の一瞬だけを、強く生きねばならない。
今日すべきことを明日に延ばさず、
確かにしていくことこそ、
よい一日を生きる道である。
(「仏教聖典」はげみ 第2章 実践の道 第4節 仏のことば)
過ぎ去ってしまって、もはやどうにもならないことを、人間はいつまでも心の中に引きずって悩んだり、残念がったりする。これは仏教の三毒の一つ「愚痴」というもので、人間以外の動物にはない。また、人間だからこそ「煩悩」という苦しみがあり、動物になれば「愚痴」も「煩悩」もない。瞬間、瞬間、本能に従って生きる動物と違って、人間は過去・現在・未来という時空を生きなければならない。無心であれば過去も未来もない。無心の心が今の瞬間を捉える。今を生きることである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます